イ・ソクジュン

[MUSICAL]新旧実力派俳優を揃え『風月主』5回目の再演

 

(写真上段左から)ヨル役のイ・ユル、イ・ソクジュン/真聖女王役のムン・ジナ、チョン・ソンミン(2段目左から)サダム役のキム・ヒョンジン、パク・ジュンフィ、ペク・ドンヒョン(3段目左から)ウンジャン役のウォン・ジョンファン、チョ・スンチャン/クングム役のシン・チャンジュ(4段目左から)クングム役のソン・サンフン/チョン夫人役のパク・ガラム、ヨ夫人役のキム・へミ ©株式会社ラン

韓国の劇場街、大学路で根強い人気を誇る創作ミュージカル『風月主』が、5回目の再演を迎えてキャストが発表された。

映画『パラサイト 半地下の家族』をアカデミー賞受賞に導いたCJ ENMも擁するCJグループは、舞台、音楽をはじめさまざまな文化事業を支援するCJ文化財団を運営している。『風月主』は、CJ文化財団が新人創作者支援事業の一環で行っている「CJクリエイティブマインズ(現STAGE UP)」の支援選定作となり、ショーケースを経て2012年から2018年まで4シーズンにわたり上演されてきた作品だ。
新羅時代の男性版妓生、風月(プンウォル)たちを主人公にした切ない愛情物語は話題を呼び、ウェブコミックまで作られるなど、舞台ファンのみならず人気を獲得。2013年には、日本公演も行われた。

第5シーズンとなる今年は、韓国の舞台ファンが注目する新旧混合キャストとなっている。

妓房、雲楼(ウンル)最高の風月であり、真聖女王の寵愛を受けるヨル役は、イ・ユルとイ・ソクジュンが演じる。2012年の初演時から同役を演じ、キャラクターの機微を知り尽くしたイ・ユルが再び舞台に上がる。片や昨年『グリース』でドゥーディ役を演じ、4月からJTBCで放送される「ファントムシンガー3」の予選にも出演予定のライジングスター、イ・ソクジュンがヨル役に抜擢されている。

ヨルとは雲楼で兄弟のように成長してきたサダム役は人気上昇中の若手3人キム・ヒョンジン、パク・ジュンフィ、ペク・ドンヒョンが初挑戦する。
キム・ヒョンジンは青春野球ミュージカル『君に光の速度で行く』で注目を浴び、以降『マディソン郡の橋』『英雄』などの大作にも出演。最近では『スリル・ミー』『デミアン』など小劇場作品に主演し、その着実な歩みで評価を高めている注目株だ。
パク・ジュンフィはミュージカル『ルドウィグ(ルードヴィヒ)』『テレーズ・ラカン』『女神様が見ている』などに出演。ペク・ドンヒョンは陸軍ミュージカル『新興武官学校』への出演や、今春まで上演していた演劇『幻想童話』に出演するなど、みな近年の話題作に出演し確かな演技力を披露してきた新鋭たちだ。

絶対権力をもつ存在でありながら、愛するユルの前では一人の女性でありたいと望む真聖(ジンソン)女王役は、演技力、歌唱力はお墨付きのムン・ジナとチョン・ソンミンが演じる。
前シーズンに続き出演するムン・ジナは『インタビュー』『マーダー・バラッド』『TOC TOC』『キル・ミー・ナウ』などに出演。一方チョン・ソンミンも『ベルナルダ・アルバ』『ネクスト・トゥ・ノーマル』や野田秀樹作『半神』などに出演。共にミュージカル、演劇とジャンルを問わず出演作多数の2人は、活動初期にいまでは伝説的作品となっている『春のめざめ(スプリング・アウェイクニング)』で名を知らしめた実力派だ。

そのほか、風月たちを率いる雲楼の長、ウンジャン役は前シーズンに引き続き出演するウォン・ジョンファン、チョ・スンチャン。ヨル、サダムと共に働く風月、クングム役はシン・チャンジュ、ソン・サンフン。雲楼の客となるチョン夫人とヨ夫人役はそれぞれパク・ガラムとキム・へミが演じる。

過去、本作で人気を獲得してステップアップしていった若手俳優も多いだけに、今回は新人の発掘、育成を念頭にオーディションを進行したという。抜擢された若手たちが実力派のベテラン俳優たちとの共演でさらに大きく羽ばたいていくことが期待される『風月主』は、5月27日から大学路のアートワンシアター1館で開幕する。


©株式会社ラン

【公演情報】
ミュージカル『風月主』(풍월주)
2020年5月27日(火)~8月2日(日) 大学路アートワンシアター1館

<出演>
●ヨル役:イ・ユル、イ・ソクジュン
●サダム役:キム・ヒョンジン、パク・ジュンフィ、ペク・ドンヒョン
●ジンソン(真聖)女王役:ムン・ジナ、チョン・ソンミン
●ウンジャン役:ウォン・ジョンファン、チョ・スンチャン
●クングム役:シン・チャンジュ、ソン・サンフン
●チョン夫人役:パク・ガラム
●ヨ夫人役:キム・へミ

プロデューサー:シン・ドンウン/脚本、作詞:チョン・ミンア/作曲:パク・ギホン/演出、音楽スーパーバイザー:グ・ソヨン/振付:イ・ヒョンジョン/音楽監督:ヤン・ハヨン/美術:イ・ウンギョン/照明:チャン・ウォンソプ/音響デザイン:En.S sound/衣装:ホン・ムンギ/小道具:ノ・ジュヨン/ヘアメイク:ぺ・ウンギョン/技術:ナム・ギゴン/舞台監督:チン・ジョンミン/制作監督:クォン・へジン

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[MUSICAL]イ・ソクジュン、イ・ゴンミョン、ぺ・ヘソン20周年記念『チック・チック…ブーン!』上演

[MUSICAL]イ・ソクジュン、イ・ゴンミョン、ぺ・ヘソン20周年記念『チック・チック…ブーン!』上演

 

ジョン役のイ・ソクジュン

ジョン役のイ・ゴンミョン

韓国の舞台シーンを長年トップ俳優として牽引してきたイ・ソクジュン、イ・ゴンミョン、ぺ・ヘソンが俳優生活20周年を迎え、かつてともに主演した『チック・チック…ブーン!』への出演を決定。初演メンバーの一人であるソン・ギユンや、チョ・スンチャン、オ・ジョンヒョク、チョン・ヨンら親しい後輩たちとともに意味深い記念公演を行う。

『チック・チック…ブーン!』は、『RENT』の原作者として知られるジョナサン・ラーソンが遺したもう一つの戯曲。成功を前に夭折した彼の自伝的エピソードが盛り込まれており、アルバイトを続けながら作曲を続ける青年ジョンとルームメイトのマイケル。そして常にジョンを支えてきた恋人スーザンと、3人の姿を通して、夢を追う者が突き当たる壁や現実を躍動感あふれるサウンドとともにストレートに描き出すロックミュージカルだ。2001年の韓国初演時には、3つの劇場で3チームに分けて上演されるほどの人気を博したという。

スーザン役のぺ・ヘソン(左)とチョン・ヨン

今回7年ぶりとなる上演では、主人公ジョン役にはミュージカル『ストーリー・オブ・マイライフ』や演劇『キル・ミー・ナウ』『フローズン』など、多彩な作品で誠実にキャラクターを演じこなすイ・ソクジュン。そして『フランケンシュタイン』『あの日々』『インタビュー』など常にカリスマ性溢れる歌と演技を披露してきたイ・ゴンミョンが務める。同い年の親友として知られる二人が記念公演で顔を揃えることは多くの観客が期待する最大のポイントとなっている。

ジョンの夢や情熱を支持してきたが、現実に疲れていく恋人スーザン役には、初演メンバーだったぺ・ヘソンが16年ぶりに挑む。『モーツァルト!』の姉ナンネールが当たり役として知られる彼女は、どんな作品でも穏やかながらも存在感を見せられる演技力を買われ、近年は『ヨンパリ』などドラマにも多数起用されている。一方チョン・ヨンは演劇『柔道少年』『カポネトリロジー』や『スモーク』『マーダー・バラッド』などのミュージカルまで、小劇場作品に多数出演して頭角を現してきた女優。全く違う個性をもつ二人のスーザンを堪能できそうだ。

(写真左から)マイケル役のソン・ギユン、チョ・スンチャン、オ・ジョンヒョク

そして、ジョンとともに夢を追っていたものの、転身後はビジネスマンとして成功したマイケルをソン・ギユン、チョ・スンチャン、オ・ジョンヒョクの3人が演じる。01年初演時の元祖マイケル役だったソン・ギユンは韓国版『アイーダ』『CHICAGO』『マンマ・ミーア!』などの大劇場ミュージカルには欠かせないベテランだが、今年は『彼と彼女の木曜日』『大虐殺の神』などの小劇場演劇やドラマ『推理の女王』への出演など多彩な活動を展開している。加えて、今回初出演となる『モンテクリスト』『三銃士』などで知られるチョ・スンチャンと、『あの日々』『プライド』などに出演したオ・ジョンヒョクは、イ・ソクジュンやイ・ゴンミョンとの共演作も多く、親しい先輩俳優への“義理”や“リスペクト”を感じさせる出演となっている。

楽しい作品性のなかにある深いメッセージに共感が溢れる青春群像劇を、すでにキャリアをもつ俳優たちが、どのように演じるのか注目される『チック・チック…ブーン!』は8月29日から上演。プレビュー公演のチケットは7月26日(水)午後3時から、1次チケットは8月2日(火)午後3時から発売開始される。


【公演情報】
ミュージカル『チック・チック…ブーン!』
2017年8月29日~10月15日 大学路TOM1館

<出演>
●ジョン役:イ・ソクジュン、イ・ゴンミョン
●スーザン役:ぺ・ヘソン、チョン・ヨン
●マイケル役:ソン・ギユン、チョ・スンチャン、オ・ジョンヒョク

写真提供:IM CULTURE
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[PLAY]アップグレードして再演『エレファント・ソング』開幕!

[PLAY]アップグレードして再演『エレファント・ソング』開幕!

 

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グリーンバーグ医師役のコ・ヨンビン(左)と患者マイケル役のパク・ウンソク

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今回マイケル役に初挑戦となったチョン・ソンウ

豪華キャストを迎えて再演を果たした演劇『エレファント・ソング』が開幕し、プレスコールが行われた。

ある精神病院を舞台に、精神科医ローレンスの失踪事件をめぐり、病院長のグリーンバーグが、ローレンスの最後の目撃者となる入院患者の青年マイケルから、手掛かりを引き出そうとするスリリングな会話劇。グザヴィエ・ドラン主演の同名映画が日本では知られているが、本作はもともと戯曲を原作にしており、2004年にカナダで初演後、10年以上にわたり世界各国で上演されている作品だ。

プレスコールでは、青年マイケル役がパク・ウンソク、チョン・ウォニョン、チョン・ソンウのトリプルキャスト。医師グリーンバーグ役と看護師ピーターソン役はWキャストということで、場面の切り替え時に各キャストが入れ替わり、全員が登場して全幕試演が行われた。

マイケル役の3人のなかで、今回が初挑戦となるチョン・ソンウは、『夜中に犬に起きた奇妙な事件』『女神さまが見ている』などで、繊細かつ精神的に不安定な少年を演じてきただけに、危うさとはかなさを併せ持ったキャラクターを良く表現していた。また、初演からマイケルを演じているパク・ウンソクとチョン・ウォニョンもそれぞれの持ち味を生かし、安定した演技を披露していた。

また、グリーンバーグ医師役の二人はともに今回が初めてながら、スタイリッシュかつクールに演じるコ・ヨンビンに対し、厳格かつダンディなイ・ソクジュンと、対照的なグリーンバーグ像を見せていた。マイケルの母親代わりとなる看護婦ピーターソン役のチョン・ジェウンとコ・スヒも、登場シーンは少ないながらも抜群の存在感を見せていた。普段他の作品では主役を張る二人だけに、名女優たちが今回もかなり贅沢な使い方をされているのは多少惜しいところだ。

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マイケル役チョン・ウォニョン(左)とグリーンバーグ医師役のイ・ソクジュン

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マイケル役のパク・ウンソク(左)と看護師ピーターソン役のコ・スヒ

演出家のキム・ジホがプレスリリースを通して「基本的な芝居のコンセプト自体は変わらないが、ニュープロダクションと言っても過言ではないほど多くの部分が変わった」とコメントを出していたが、セットデザインは大きく変わったものの、ストーリー展開自体にはさほど大きな変化は見られなかった。しかし「グリーンバーグ博士、マイケル、ピーターソン看護師と、三人の関係性をより浮かび上がらせる」と予告していたとおり、部分的にストーリーや動線を整理し、より見やすくなるよう苦心した跡が見られた。愛を渇望する少年と、その彼に対峙する精神科医の緊張感あふれる会話劇が堪能できる『エレファント・ソング』は、6月26日まで大学路のデミョン文化工場1館 ビバルディホールで上演される。

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グリーンバーグ医師役のイ・ソクジュン

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マイケル役のチョン・ソンウ(右)とグリーンバーグ医師役のイ・ソクジュン

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マイケル役のチョン・ウォニョン

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(写真左から)マイケル役のパク・ウンソク、チョン・ウォニョン、チョン・ソンウ

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(写真左から)グリーンバーグ医師役のコ・ヨンビン、イ・ソクジュンとマイケル役のパク・ウンソク


【公演情報】
演劇『エレファント・ソング』(엘리펀트송)
2016年4月22日~6月26日 デミョン文化工場1館 ビバルディパークホール

<出演>
●マイケル役:パク・ウンソク、チョン・ウォニョン、チョン・ソンウ
●グリーンバーグ博士役:イ・ソクジュン、コ・ヨンビン
●ピーターソン看護師役:チョン・ジェウン、コ・スヒ

写真提供:NINE STORY ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]チョン・ソンウら新キャストを迎え『エレファント・ソング』再演

[PLAY]チョン・ソンウら新キャストを迎え『エレファント・ソング』再演

 

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『エレファント・ソング』のキャストたち。(写真上段左から)マイケル役:パク・ウンソク、チョン・ウォニョン、チョン・ソンウ (写真下段左から)グリーンバーグ博士役:イ・ソクジュン、コ・ヨンビン/ピーターソン看護師役:チョン・ジェウン、コ・スヒ

昨冬、豪華キャストと新鮮な素材で話題を呼んだ演劇『エレファント・ソング』が、新キャストを迎えて再演を果たす。

ある精神病院を舞台に、精神科医ローレンスの失踪事件をめぐり、病院長のグリーンバーグが、ローレンスの最後の目撃者となる入院患者の青年マイケルから、手掛かりを引き出そうとするスリリングな会話劇。グザヴィエ・ドラン主演の同名映画が日本では知られているが、本作はもともと戯曲を原作にしており、2004年にカナダで初演後、10年以上にわたり世界各国で上演されている作品だ。

ガラスのように繊細な美しさと危うさで、グリーンバーグ博士を翻弄する青年マイケル役には、初演メンバーであるパク・ウンソク、チョン・ウォニョンに加え、チョン・ソンウが初挑戦する。パク・ウンソクは『ヒストリー・ボーイズ』、チョン・ウォニョンは『地球を守れ!』と、主演作を並行して出演する多忙なスケジュールにもかかわらず、本作への深い愛着を見せて出演を確定した。
新マイケル役のチョン・ソンウは、2月に終了した演劇『夜中に犬に起きた奇妙な事件』で、自閉症の少年クリストファーを見事に演じ切っていただけに、マイケル役にも大きな期待が寄せられる。

マイケルとの対話を通して、ローレンス医師失踪事件の謎を探っていくグリーンバーグ博士役には、イ・ソクジュンとコ・ヨンビンがWキャストで初出演する。ともに、ミュージカル『ストーリー・オブ・マイライフ』での名演をはじめ、舞台ファンを中心に厚い支持を得ている二人だけに、マイケル役の俳優との緊迫した芝居を見せてくれるはずだ。

そして、マイケルにとっては最大の理解者であり、母親のような存在でもある看護師ピーターソン役には、初演に出演した劇団コルモッキルの看板女優コ・スヒに加え、演劇『青い日に』やスヒョンジェシアターが制作した『彼と彼女の木曜日』などに主演した劇団メンシアターのベテラン女優、チョン・ジェウンが新加入する。

初演ではゾウに異様な執着を見せるなど、奇怪な言動を続けるマイケルの孤独やその背景にフォーカスした展開となっていたが、再演では、グリーンバーグ博士、マイケル、ピーターソン看護師と、三人の関係性をより浮かび上がらせてストーリーを牽引していくという。また、初演に対して劇場のサイズが大きくなった利点を生かし、舞台セットや照明、音楽なども大幅にリニューアルするという。

演出家のキム・ジホは「基本的な芝居のコンセプト自体は変わらないが、ニュープロダクションと言っても過言ではないほど多くの部分が変わった。この変化を通して登場人物の思考や感情をより感覚的で積極的に伝えていきたい。初演と比較するというより、今回を初演だと思って見ていただきたい」とアピールしている。

愛を渇望する少年と、その彼に対峙する精神科医の緊張感あふれる芝居が堪能できる『エレファント・ソング』は、4月22日から大学路のデミョン文化工場1館 ビバルディホールで開幕。1次チケットは3月31日から発売開始される。


【公演情報】
演劇『エレファント・ソング』(엘리펀트송)
2016年4月22日~6月26日 デミョン文化工場1館 ビバルディホール

<出演>
●マイケル役:パク・ウンソク、チョン・ウォニョン、チョン・ソンウ
●グリーンバーグ博士役:イ・ソクジュン、コ・ヨンビン
●ピーターソン看護師役:チョン・ジェウン、コ・スヒ

写真提供:NINE STORY ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

 

[MUSICAL]『ストーリー・オブ・マイライフ』年末年始スペシャルイベントを実施

[MUSICAL]『ストーリー・オブ・マイライフ』年末年始スペシャルイベントを実施

 

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エルヴィン役イ・ソクジュン(左)とトーマス役コ・ヨンビン

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エルヴィン役ホン・ウジン(左)とトーマス役カン・ピルソク

 

約4年ぶりに再演中のミュージカル『ストーリー・オブ・マイライフ』。年末は大劇場作品に注目が集まりがちだが、小さくても韓国ミュージカルファンの多くが“名作”と指折る、上質かついつまでも心に残る、素晴らしい作品だ。

ベストセラー作家となったトーマスが、幼いころの大切な友達だったエルヴィンとの記憶をたどりながら、友情を称える文章を完成させていくさまを描いたハートフルなヒューマンストーリー。初演ではリュ・ジョンハン、シン・ソンロクらが出演し、多くのミュージカルファンに愛され、“回転ドア”と呼ばれるリピーターが続出する作品となった。特に一編の童話のようなストーリーと、流れるようなメロディーの美しい音楽に加え、二人の俳優が見せる吸引力溢れる演技で、観る者に“人生の大切なもの”を振り返らせる温かいメッセージを届けている。

観客のたゆまぬ愛に応えるべく『ストーリー・オブ・マイライフ』が、年末年始にさまざまなイベントを準備中だ。12月24日(木)、25日(金)のクリスマスには当日観覧した観客のなかから2名に出演俳優のサイン入り「トム・ソーヤーの冒険」の書籍と俳優たちのポラロイド写真、アロマキャンドルをプレゼントする。また、12月31日(木)には夜11時からの深夜公演を実施し、2016年を観客とともに迎える特別公演を行う。

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トーマス役チョ・ガンヒョン(左)とエルヴィン役キム・ジョング

さらに1月5日~7日には、各日有料観客先着50名限定で、出演者のサイン会も実施される。(1月5日(火)カン・ピルソク&ホン・ウジン/1月6日(水)チョ・ガンヒョン&キム・ジョング/1月7日(木)コ・ヨンビン&イ・ソクジュン)

感動的な公演のみならず、多彩なイベントで年末年始に観客に楽しい思い出をプレゼントする『ストーリー・オブ・マイライフ』は、2016年2月28日まで、三成洞にあるペガムアートホールで上演される。


2015somposter【公演情報】
ミュージカル『ストーリー・オブ・マイライフ』(스토리오브마이라이프)
2015年12月1日(火)~2016年2月28日(日) ペガムアートホール

<出演>
●トーマス役:コ・ヨンビン、カン・ピルソク、チョ・ガンヒョン
●エルヴィン役:イ・ソクジュン、キム・ジョング、ホン・ウジン

 

写真提供:ODミュージカルカンパニー ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]韓国の名優を集め、土田英生原作『少しはみ出て殴られた』開幕!

[PLAY]韓国の名優を集め、土田英生原作『少しはみ出て殴られた』開幕!

 

sukosi13 韓国演劇界の演技派俳優を集めて上演される『少しはみ出て殴られた』のプレスコールが開幕を控えた11月5日、LGアートセンターで行われた。
『少しはみ出て殴られた』は、京都を活動拠点にしている劇団MONOの代表を務める、劇作家・演出家、俳優の土田英生(つちだひでお)が2012年に発表した戯曲が原作。物語の舞台は、軽犯罪の常習犯を収監している刑務所「第45更生施設」。6人の囚人と2人の看守が、ある日お遊びで刑務所内に一本の線を引いて国境をつくったところ、それまで平和的に刑務所生活を送っていた彼らが、この線のために不自由を強いられ始めるというシニカルなブラック・コメディだ。
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演出家キム・グァンポ(左)と原作者の土田英生

演出のキム・グァンポは昨年、同劇場でノルウェーの劇作家イプセン原作の『社会の柱』を上演し、今回でLGアートセンターとコラボレーションした新作上演は2回目となる。本作については「決して重くない作品です。原作と大きく変えたところはなくて、観客が分かりやすいように人名や地名などを変えただけ。線を引いたことで派閥ができる、人間の隠された本性を逆説的に面白く表現しようと思いました」と紹介した。

試演後の記者会見には、日本から駆け付けた原作者土田英生も参加した。「この作品は数年前に書いたものですが、日本は韓国ともいろんな問題がありましたけども、当時中国との領土問題があった時でした。その頃に仕事で中国に行って、現地の演劇人と人間的な素晴らしい交流をしたのですが、日本に帰ってきたら、国内がとても保守化している感じがしました。僕たちは(作品を通じて)表現をしている人間ですので、それを政治的ではなく、人間対人間の言葉を使って、それをどうにか表現できないかなと思いました」と、作品を生み出したきっかけを語った。また、「役者ひとりひとりがとても魅力的で、そうすると自分が目立とう、誰が目立とう、みたいなことになりがちなんですが、チームワークがとても良いと思いました」と、小劇場から大劇場作品へと大きく飛躍した韓国版に好印象を持っているようだった。

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(写真左から)キム・ヨンミン、イ・ソクジュン、ユ・ビョンフン、ユ・ソンジュ

本作に登場するのは、それぞれが一人でも十分に芝居を牽引できる実力派の人気俳優ばかり。劇中で血の気の多い肉体派キャラのジャンチャンを演じているイ・ソクジュンは、「“キム・グァンポ社団”と呼ばれる俳優が集まっただけに、アンサンブルがどうなるか僕も心配でした。しかし先輩方から後輩まですべての俳優が(自身のエゴを)置いて作業したようです。キム演出家からは稽古の最初から“配慮”という言葉をずっと聞きました」と言えば、キム演出家も「主役級の俳優が揃っているだけに、アンサンブルをどううまく合わせるかが一番の課題でした」と裏話を披露した。

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(写真左から)イム・チョルス、イ・スンジュ、ハ・ドンギュ、ユ・ヨンス

キム演出家は、各キャストを俳優陣の性格も考慮して起用したという。途中から入所してくる新人スチョルを演じたキム・ヨンミンは「人間の稚拙さが僕たちのなかにも潜んでいることを演出家に見抜かれたようです」と言えば、イ・ソクジュンは「演出家は俳優を起用するときに、本来見せていない姿を引き出されますが、僕はこんな愚かなキャラクターではないです。ミスキャストだと思います(笑)」と語り、どっちつかずの気弱なキャラクター、イグを演じているイ・スンジュも「自分の中にもあるかもしれないバカバカしい部分を引き出されたようで、それをうまく表現しようと努力しています」と言って笑わせた。

「イケメン俳優がバカっぽい演技を見せたらより面白いでしょう?」と最後に語ったキム演出家の言葉のように、俳優たちがこれまで見せていなかった姿を披露している新鮮さも見どころのひとつだ。本作は11月18日まで、LGアートセンターで上演される。


sukoshiposter【公演情報】
演劇『少しはみ出て殴られた』(살짝 넘어갔다가 얻어맞았다)
2015年 11月5日~18日 LGアートセンター

<出演>
●ギョンボ役:ユ・ヨンス
●スチョル役:キム・ヨンミン
●ヤンガプ役:ユ・ビョンフン
●ジャンチャン役:イ・ソクジュン
●グンジョン役:ユ・ソンジュ
●テギ役:ハン・ドンギュ
●イグ役:イ・スンジュ
●ジャス役:イム・チョルス
原作:土田英生/演出:キム・グァンポ/翻訳:イ・ホンイ/脚色:キム・ウンソン/舞台:ファン・スヨン/照明:キム・チャンギ/衣装:ホン・ムンギ/小道具:チャン・ユンジョン/ヘアメイク:イ・ドンミン/音楽:チャン・ハンソル

ポスター写真提供:LGアートセンター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。


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[PLAY]土田英生 原作『少しはみ出て殴られた』韓国版 11月上演!

[PLAY]土田英生 原作『少しはみ出て殴られた』韓国版 11月上演!

 

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(写真上段左から)ユ・ヨンス、キム・ヨンミン、ユ・ビョンフン、イ・ソクジュン (写真下段左から)ユ・ソンジュ、ハン・ドンギュ、イ・スンジュ、イム・チョルス

韓国で、いま一番忙しい演出家とも言われているキム・グァンポが、昨年LGアートセンターと初コラボした『社会の柱』に続き、第2弾となる演劇『少しはみ出て殴られた』を11月に上演決定。バラエティに富んだ出演者が発表された。

『少しはみ出て殴られた』は、京都を活動拠点にしている劇団MONOの代表を務める、劇作家・演出家、俳優の土田英生(つちだひでお)が2012年に発表した戯曲が原作。土田は数々の演劇のみならず、「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」「斉藤さん」など、多数のドラマ脚本も手掛けている人気作家だ。今回の公演で、土田作品が初めて韓国に上陸することになる。

物語の舞台は、軽犯罪の常習犯を収監しているある刑務所。6人の囚人と2人の看守が、ある日お遊びで刑務所内に一本の線を引いて国境をつくったところ、それまで平和的に刑務所生活を送っていた彼らが、この線のために不自由を強いられ始めるというシニカルなブラック・コメディだ。「政治的、社会的システムについて語るまえに、人間自体に興味を持ちたい」という土田の言葉どおり、たった一本の線により変わっていく人間関係をコミカルかつ辛辣に描いている作品だ。

このシュールな作品を韓国で舞台化するにあたり、キム・グァンポ作品ではおなじみの男優を中心に、8人が集結した。
ユ・ヨンス、ユ・ソンジュ、ハン・ドンギュ、イ・ソクジュン、キム・ヨンミン、イ・スンジュは昨年、LGアートセンターが制作・上演した『社会の柱』や、ドゥサンアートセンターで上演していた演劇列伝作品『M.Butterfly』にも出演していた、“キム・グァンポ組”とも呼べる常連俳優たちだ。加えて、今回キム・グァンポ作品に初参加するユ・ビョンフンは、『青い日に』『ホンド』や、ミュージカル『アリラン』など話題作を次々と世に送り出している劇作家・演出家のコ・ソンウンが代表を務める劇工作所「魔方陣(マバンジン)」の作品や、劇団ドリームプレイを率いるキム・ジェヨプが東亜演劇賞を受賞した『アリバイ年代記』など、近年の話題作に出演してきた俳優だ。そして、イム・チョルスはミュージカル『女神さまが見ている』『共同警備区域JSA』と、北朝鮮兵役を好演して一躍人気を集めた、いま注目の若手俳優だ。

国やジャンルを問わず、バラエティに富んだ戯曲を観客に分かりやすく分析、演出し、手掛けた作品は軒並みヒットさせているキム・グァンポ。勝手知ったる実力派俳優たちとともに、土田作品の世界を韓国の観客にどう見せていくのか、その手腕が期待される。

韓国版『少しはみ出て怒られた』は、11月5日~18日にLGアートセンターで上演される。


【公演情報】
演劇『少しはみ出て怒られた』(살짝 넘어갔다가 얻어맞았다)
2015年 11月5日~18日 LGアートセンター

出演:ユ・ヨンス、キム・ヨンミン、ユ・ビョンフン、イ・ソクジュン、ユ・ソンジュ、ハン・ドンギュ、イ・スンジュ、イム・チョルス
原作:土田英生/演出:キム・グァンポ/翻訳:イ・ホンイ/脚色:キム・ウンソン

チケットは、インターパーク、YES24、LGアートセンターホームページなどで発売中。

写真提供:LGアートセンター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]パク・ホサン、イ・ソクジュン出演 演劇『フローズン』全公演完売で追加公演実施

[PLAY]パク・ホサン、イ・ソクジュン出演 演劇『フローズン』全公演完売で追加公演実施

 

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女優ウ・ヒョンジュを代表に、チョン・ミドら女性メンバーが多数所属する劇団「メンシアター」の新作演劇『フローズン-Frozen』が全公演完売の快挙を成し遂げ、観客の声に応えて追加公演を実施する。

frozen4戯曲の選定眼と、俳優たちの安定した演技、クオリティーの高い美術や衣装で、韓国演劇ファンの間でも評価の高い「メンシアター」作品だが、当初6月9日~28日までの約20日間の上演を予定していたものの、発売直後に全公演のチケットが完売。改めて動員力を実証した。

演劇『フローズン-Frozen』は、英国の女性劇作家ブライオニー・ラヴェリー(Briony Lavery)が1988年に発表。2004年にはトニー賞作品賞にもノミネートもされるなど、彼女の代表作となっている。
物語の舞台はイギリス。幼い少女が誘拐され、のちに死体で発見されるという無残な殺人事件が起きる。犯人は小児性愛者の連続殺人犯ラルフ。そして娘を失い、深い哀しみに陥る母親ナンシーが登場する。そこにニューヨークからラルフを研究するためにやってきた精神分析医のアグネーシャが加わり、3人の内面の葛藤と変化が描かれる。それぞれのモノローグから他の2人を浮き彫りにしていきながら、観客は3人の交錯するストーリーを見ることになる。

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小児性愛者のラルフを演じるパク・ホサン(左)とイ・ソクジュン

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精神分析医アグネーシャ役のチョン・スヨン(左)と母親ナンシー役のウ・ヒョンジュ

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韓国初演となる『フローズン』は、劇団「メンシアター」の看板女優であるウ・ヒョンジュとチョン・スヨン、さらに劇団外の作品にも多数出演して安定した演技力を誇るパク・ホサン、イ・ソクジュンというベテラン男優2人も出演するとあって、観客の期待を膨らませる豪華キャストが揃っている。

さらに、錚々たる顔ぶれの制作陣にも注目だ。演出は演劇『M.Butterfly』を大ヒットさせ、7月にはソウル芸術団の新作ミュージカル『神と共に-チョ・スンピョン』の演出も話題のキム・グァンポ。潤色のコ・ヨンオクは、キム・グァンポが主宰する劇団「晴雨(청우 チョンウ)』の作品、『私の名前は川』『主人がいらっしゃった』などで長年タッグを組んできた女性劇作家だ。そして舞台美術は『レベッカ』『モーツァルト!』『フランケンシュタイン』などの大作ミュージカルで見せた独特のデザインに評価が高いチョン・スンホ、照明を『家族という名の部族』『雄鶏たちの闘い』などNONAME THEATER COMPANYの作品を手掛けたチャン・ハンソルが担当する。

今回も争奪戦が必至の追加公演は6月30日~7月5日までの6日間、7公演分のみ。チケットは、5月26日(火)午後3時よりインターパークで発売開始される。


frozen7【公演情報】
演劇『フローズン Frozen』
2015年6月9日~7月5日 アルコ芸術劇場 小劇場

出演:ウ・ヒョンジュ、パク・ホサン、イ・ソクジュン、チョン・スヨン

演出:キム・グァンポ/翻訳:チャ・ヨンファ/潤色:コ・ヨンオク/舞台:チョン・スンホ/照明:イ・ドンジン/音楽:チャン・ハンソル/衣装:パク・ソヨン/扮装:ペク・ジヨン

写真提供:劇団メンシアター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

<俳優インタビュー映像>

[PLAY]イ・ソクジュン&パク・ホサン 劇団メンシアターの新作『フローズン』に出演!

[PLAY]イ・ソクジュン&パク・ホサン 劇団メンシアターの新作『フローズン』に出演!

 

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(写真上左から)ウ・ヒョンジュ、パク・ホサン(写真下左から)イ・ソクジュン、チョン・スヨン

海外の名作戯曲を独自のセレクトと世界観で上演し、演劇ファンに根強い人気をもつ劇団メンシアターが、新作『フローズン Frozen』を6月に上演する。

劇団メンシアターは 、Menという言葉の意味を踏まえ、“ただの人”という意味をもつという2006年に旗揚げした劇団だ。今年『ハロルド&モード』で主人公ハロルドの母親を演じていた女優、ウ・ヒョンジュを代表に『M.Butterfly』に出演中のチョン・スヨン、『青い日に』『彼と彼女の木曜日』に出演したチョン・ジェウン、『サム・ガールズ』などに出演したパク・ホヨンと、メンシアターという名前ながら、創立メンバーはいずれも韓国演劇界で屈指の美貌を誇る女優4人だ。
創団以降、『サム・ガールズ』『ディナー』『カモメ』『14人(in)チェーホフ』『秘密の喜び』『桜の園』『愉快な下女マリサ』などを上演してきたが、毎回セットや衣装デザインにもこだわりを見せていて、女性中心の劇団ならではのセンスを感じさせる作品を上演し続けている。

韓国初演となる新作『フローズン』は、NTLiveで9月に日本上映予定の『宝島』の脚本も手がけている英国の女性劇作家ブライオニー・ラヴェリー(Briony Lavery)が1988年に発表し、バーミンガム・レパートリー・シアターで初演された。その後、2004年にはトニー賞作品賞にもノミネートもされるなど、彼女の代表作となっている。日本では、2012年に上演歴がある作品だ。

物語の舞台はイギリス。幼い少女が誘拐され、のちに死体で発見されるという無残な殺人事件が起きる。犯人は小児性愛者の連続殺人犯ラルフ。そして娘を失い、深い哀しみに陥る母親ナンシーが登場する。そこにニューヨークからラルフを研究するためにやってきた精神分析医のアグネーシャが加わり、3人の内面の葛藤と変化が描かれる。それぞれのモノローグから他の2人を浮き彫りにしていきながら、観客は3人の交錯するストーリーを見ることになる。

ナンシー役には劇団代表のウ・ヒョンジュ、そして幼少期に性的虐待を受けたトラウマを抱えている殺人犯ラルフを、「メンシアター」作品の常連男優であるパク・ホサンとイ・ソクジュンがWキャストで挑むほか、良心の呵責なしに罪を犯す連続殺人犯を研究しているアグネーシャをチョン・スヨンが演じる。4人は劇団内外の作品でも多数共演している気心の知れた同世代の俳優だけに、今回も抜群の呼吸を見せてくれそうだ。

そして演出は『M.Butterfly』が上演中のキム・グァンポ。昨年LGアートセンターで上演された演劇『社会の柱』にもメンシアターの女優陣やイ・ソクジュンも出演しており、キャストとの相性はバッチリ。またパク・ホサンも出演していた『ジュリアス・シーザー』で、2014年度の「東亜演劇賞」の演出賞も受賞するなど、いま最も忙しい演出家が合流したことで、観客にさらなる期待を抱かせている。

まさに“信じて見る”俳優と演出家が見事に揃った『フローズン』は、6月9日~28日まで大学路のアルコ芸術劇場で上演される。


【公演情報】
演劇『フローズン Frozen』
2015年6月9日~28日 アルコ芸術劇場 小劇場

出演:ウ・ヒョンジュ、パク・ホサン、イ・ソクジュン、チョン・スヨン

演出:キム・グァンポ/翻訳:チャ・ヨンファ/潤色:コ・ヨンオク/舞台:チョン・スンホ/照明:イ・ドンジン/音楽:チャン・ハンソル/衣装:パク・ソヨン/扮装:ペク・ジヨン

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[PLAY]困難を乗り越え、人々の精神的な希望に~「第36回ソウル演劇祭」開幕!

[PLAY]困難を乗り越え、人々の精神的な希望に~「第36回ソウル演劇祭」開幕!

 

engeki4今年で36回目を迎える「ソウル演劇祭」が開幕を控え、4月2日 大学路の良い公演紹介所多目的ホールで記者懇談会が行われた。
「演劇は時代の精神的希望だ」をスローガンに、4月4日から約1カ月間開催される演劇祭は、「公式参加作」7作、若手制作者の作品を選定した「未来よ盛り上がれ」部門11作をはじめ、計31作品が上演される。また会期中には大学路一帯の稽古場、カフェ、駱山公園の野外舞台などを利用した「創作空間演劇祭」や演劇市民サークルとともに制作する「ソウル市民演劇祭」など、さまざまな市民参加型のイベントも並行して実施される。

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ナム・ミョンリョル ソウル演劇協会副会長(左)とパク・ジャンリョル ソウル演劇祭実行委員長

パク・ジャンリョル実行委員長が「この時代の片隅で、堂々と生きる人たちの話を盛り込み、役者たちの努力を通じて観客と意思の疎通を図りたい」と抱負を述べれば、ベテラン俳優のナム・ミョンリョル ソウル演劇協会副会長は「演劇は、人間が言葉と身体を使うため、メッセージが最もダイレクトに伝わるジャンル。いまこの時代を大衆がどう生き延びていくのか、もっともリアルに語ることができるのが演劇ではないか」とアピールしていた。その一方で、国立劇場や明洞芸術劇場などの公的劇場で上演する数作品分の予算で、演劇祭のすべてをまかなわねばならないという厳しい状況もあり、「演劇祭を通じて、その年の最高の作品を生み出したいと思うが、この10年間ほとんど変わらない予算額では、新たに才能ある者を導くには弱い部分がある」と本音も吐露していた。

近年、演劇のメッカ大学路では大手の資本が投入された新しい劇場が次々と開館し、人気俳優が出演する商業演劇に観客が集中する一方で、大学路の観劇文化を築き上げてきた老舗劇場は閉館を余儀なくされ、小劇団は活動継続が困難になってきている。ソウル演劇祭に限らず、韓国の演劇人は時代の流れにどう拮抗し、商業性とどう折り合いをつけていくのか、いま、大きな課題を突き付けられている。

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2015年 ソウル演劇祭広報大使のイ・ソクジュン(左)とキム・ホジョン

2015年の広報大使は、まもなく演劇『M.Butterfly』の主演が控えるイ・ソクジュンと、イム・グォンテク監督の新作映画『ファジャン』の出演が話題となっているキム・ホジョンが任命された。
特にミュージカルと演劇の両方で精力的な活動を続けているイ・ソクジュンは「俳優として双方の世界に大きな差はないと思うが、ミュージカル俳優が演劇に出演したいと思っても、なかなか接点がない。それを橋渡しできるものが必要ではないか」と実体験を踏まえて語り、「最近痛感しているのは公演界の競争相手は観客ではなく、スマートホンなどのデジタル機器。自分は俳優自ら、作品のためにポスター貼りをした最後の世代だが、そんな時代はもう終わった。文化を創るのも重要だが、それを多くの人にどう知らせるかが重要だ」と、いまや情報や知識をインターネットを通じて得ている、次世代の若者たちにどう訴えるか、努力が必要だと鋭い指摘をしていた。

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公式/自由参加作品の演出家たち(写真左から)『私は風』マ・ドゥヨン/『盗まれた本』ビョン・チョンジュ/『満州戦線』パク・グニョン/『6.29が送る予告訃報』ムン・ソッポン

演劇祭の開幕作となるパク・グニョン作・演出の『満州戦線』は、3月に新宿のタイニィアリスでも上演された作品。テーマ的に日本で理解されるのは難しいのでは? という問いに「戦時中に祖父母世代が満州にいたという人は多いと聞いた」と、日本でも作品が受け入れられ手ごたえを感じたようだ。また、近年話題作を次々と世に送り出しているビョン・チョンジュ演出家は『盗まれた本』で今回初めて自由参加作品部門にエントリーされた。「演劇祭に参加できたことは、演劇界の先輩や関係者に認められたことでもある」と嬉しさを覗かせていた。

祝祭の開会を華々しく宣言する場でありたい懇談会だが、登壇者たちの表情は残念ながら一概に曇りがちだった。30年以上の歴史を誇り、韓国を代表する演劇祭であるソウル演劇祭だが、昨年11月、毎年開・閉会式を行い、主要作品を上演してきた大学路のアルコ芸術劇場の定期貸館選定から脱落するという問題が起きた。それから文化芸術委員会と協議し、結局今年1月に公式参加作など3作が上演されることになったが、演劇祭開幕前日の3日からアルコ芸術劇場は守備点検と補修の名目で5月17日まで緊急閉館している。これはソウル演劇祭が現政権に批判的な姿勢を見せていたことへの報復措置ではないかとみられており、国との葛藤はまだまだ続きそうな様相を呈している。昨年からメディアにおける報道統制や、芸術作品の展示拒否など、日本と同様に水面下で圧力がかけられていることが奇しくも浮かび上がった一例と言えるだろう。

作品と演劇人の力で、さまざまな困難を乗り越えることを期待したい、第34回ソウル演劇祭は、5月10日まで大学路の各劇場で上演される。

engeki6【公演情報】
『2015 第34回 ソウル演劇祭』
2015年4月4日~5月10日 大学路自由劇場、東洋芸術劇場、芸術空間ソウルほか
<公式参加作>
●劇団コルモッキル『満州戦線』4月4日~15日 大学路自由劇場(演出:パク・グニョン)
●劇団風のプール『シルム』4月4日~12日 東洋芸術劇場2館(演出:パク・ジョンソク)
●劇団クジラ『不良青年』4月23日~5月3日 大学路自由劇場(演出:イ・ヘソン)
ほか全7作品

<公式サイト> http://www.stf.or.kr/

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