[独占]待望の初来日!『マイ・バケットリスト』パク・シファン、キム・ナムホ、チュ・ミンジン スペシャルインタビュー③

 

●劇中にはたくさんの素敵なナンバーがありますよね。それぞれに、好きな曲とそのシーンを教えてください。
ミンジン 「僕が好きなナンバーは『カングの歌(강구의 노래)』という曲です。僕がカング役だからっていうのもありますけど、カングの心情を唯一、正直に表現した曲なんです。後半でカングがヘギに“憧れの年上の女性に告白する”というのをバケットリストに入れさせ、カングが代わりに告白しようとして失敗し、事実を知ったその女性が失望してヘギに怒り、ヘギはその場から出て行ってしまって一人残されたカングが歌う曲なんです。そのシーンの前後で歌う曲は、カングが自分が見せたい姿を表現した曲だとすれば、『カングの歌』は自分の心の奥にある思いが見える、唯一の曲ではないか? と思うので、この曲に一番愛着がわきますね」
ナムホ 「カング役なら当然その曲だと僕も思いますね。もしこの曲以外で選ぶとしたら『悪夢(악몽)』という曲です。オープニングのシーンで、カングが世間からは人間のクズと呼ばれ、まるで悪夢のなかにいるような生活を“人生は悪夢だ”と歌うんですけど、後半リプライズでもう一度歌うシーンがあるんです。カングにとってはとても意味のある曲で、彼の状況と心情の両方を見せられる部分なので、僕は『悪夢』という曲を推したいと思います」
シファン 「僕は全てのナンバーが好きですけど、ヘギが新興宗教にはまるシーンがあるんです。カングから離れて、一人で宗教にはまって独白するんですけど、その曲を歌うときが一番悲しいですね。他のどのシーンよりも演じながら複雑な気持ちになります。本当は(宗教が)嘘だと分かっているのに信じようとする。カングとはケンカ別れしたし、もっと生きていたい…といろんな複雑な思いが交錯するんです。そういう部分が見られるのも面白いと思います。さっきナムホ兄さんが言った『悪夢』のリプライズもすごく良くて、僕はそのシーンのためにカングを演じてみたかったんです。ずっとカングをやりたい言っても“イケメンじゃないと”って言われ(笑)、“次はカングをやる?”と言われて“やるやる!”と言ってたのに今回もヘギ役なので(笑)。機会があれば、僕より背が低いカングがいれば(笑)、一度やってみたいです」

●この作品の出演を通じて、友達への接し方や、自分の未来について、何か考えが変わったりしましたか?
ナムホ 「僕は『マイ・バケットリスト』の初演のときに台本は貰っていたものの、出演は出来なかったんですけど、その時に自分自身のバケットリストを作ってみたんですよ。ピッタリ100個は作れなかったけど、どこか違うところに行きたいとか、母に何かしてあげたいとか、リストに書いたことを今いろいろとやって来れた状態なんです。決して大きなことをしたわけではないけど、そういう生活をやってこれたことは『マイ・バケットリスト』の影響だと思います。小さな目標みたいなのを作ることが出来たというか」
シファン 「僕は『マイ・バケットリスト』に出演した後、やりたいことが増えました。敢えて日々の小さな幸せは夢見ないようにしていたというか、仕事して、生きて、音楽だけを見て行かなきゃ、と思っていたのに、昨年の公演が終わってみたら、自分の周りには楽しいことがたくさんあるんだな、と。それがヘギにとってはバケットリストだったんですけど、僕もそういう風に楽しみを感じながら幸せに暮らしていけたらと思うようになりました。たとえば旅行に行きたいと思って、実際に行ってきたりとか、実行力がついたと思います」
ミンジン 「この作品に出演してから、自分にとって何が大切なのか? と考えるようになりました。家族、友達、俳優仲間などを思いやれていないのでは?と。いつも身近にいる人も、事故にでも遭ったら会えなくなるかもしれないのに、今日以降は会えないかもしれない人のように接しなくては。明日死ぬかもしれない人のように生きなければ、と考えるようになってからは日々幸せなことが増えたようです」

実は初演でカングを演じるはずだったキム・ナムホ

●さっきナムホさんが自分のバケットリストを作った話をしてくださいましたが、俳優として、または個人として、実現したいバケットリストのような目標は何かありますか?
ナムホ 「俳優としては、日本で、日本語のセリフで舞台をやってみたいというのがあります。昨年実は演劇のオファーがあったんですけど、その時は『イン・ザ・ハイツ』の日本公演に出演が決まっていたので出来なかったんです。僕はあえて、日本の制作チームのなかで、日本語で演技するのが目標なんです。難しいかもしれないけど」
シファン 「俳優としては、自分でも演技に満足できて、俳優として認めてもらえるようになりたいです。どんな作品に出演した俳優でも満足することはないかもしれないけど、自分である程度は“一人の人生を演じきった”と思えるようになれたらと思っています。まだまだ足りない面ばかりですけど。歌手としては、歌いながら歳を重ねていけたらいいなと思っています。インタビューのときにはいつも言っているんですけど、歳をとったときに、“あれパク・シファンじゃない?”と指をさされるのではなく、“パク・シファン知ってる?”と気分良く思い出してもらえるような歌手になれたらいいなと思います」

●日本公演以降の活動予定が決まっていたら教えてください。
シファン 「歌手としては昨年末にアルバムをリリースしたので、その活動がまだ少し残っています。日本公演が終わったら、新しいアルバムに向けて曲作りを始めると思います。そしてこれからもミュージカルに出演したいです。かなり先の目標になるけど『ヘドウィグ』をやってみたいんですよ。もう少し近い先の目標だと『TRACE U』に出演してみたいです。元々ロックが好きで、兄の影響で最初はロックをやっていたので、出来るならば『TRACE U』に出演してみたいです」
ナムホ 「いま日本で話を進めていることがあるんですけど、それが決まれば僕が日本に留学したことよりも人生において大きな決断になると思います。日本で活動できる機会があれば、喜んでやりたいと思っているので(ミンジン、シファンが「僕もつれてって!」と横ヤリ)(笑)、まだお伝えすることはできないですけど、日本でインタビューを受けるような機会があるかもしれません」
ミンジン 「デミョン文化工場で『ナミヤ雑貨店の奇跡』の朗読公演(2月10日、11日に終了)に出演した後は、演劇に出演する予定で準備しています。年末まではそんな感じで出演予定があって、僕もナムホ兄さんみたいに国外で活動してみたい気持ちもあるんですけど、ずっと舞台出演があってそれにどうしても時間を取られるので、いつも悩ましいところです」

●今回日本公演で初めて『マイ・バケットリスト』をご覧になるかたも多いと思います。最後に、作品の魅力や、見どころを紹介してもらえますか?
ミンジン 「カングとヘギがどう変化していくのか、その成長過程を集中して見ていただければ、感じるものが多いと思います。歌が上手い子たちがたくさん出演しますので、美しいナンバーの数々を楽しんでくださればいいなと思います」
シファン 「まず、俳優たちは演技も上手くてみんなカッコいいです(一同笑)。もし、辛いことがある方がご覧になれば、きっと癒しになると思います。何も考えずにただ気楽に見にいらして、ご覧になった後、笑顔で帰路に着かれたらいいなと。ヘギとカングの話ではなく、自分の話だと思ってご覧になるといいと思います。夢と死というテーマですが、ご覧になった後で希望に溢れた笑顔で劇場を出られる作品だと思っています」
ナムホ 「僕は逆に気楽な気持ちで見に来ていただいて、楽しんでいただいた後で心の中に何かが残るような作品になればと思っています」
シファン 「だから僕とナムホ兄さんが一緒にペアを組めば、作品の良さを全部出せるんじゃないかと思うんですけど(笑)今回は兄さんたちと一緒に舞台に立てないのが一番残念なんですよね」
ナムホ 「もし僕たちが将来一緒に出演する日が来れば、また見に来てほしいですね(笑)」


<プロフィール>
キム・ナムホ(김남호)
1983年1月25日生まれ。03年にミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』でデビュー。以降『キム・ジョンウク探し』『アルターボーイズ』『シングルス』『スパマロット』『女神様が見ている』など多数の人気作に出演。15年には日本留学し、タレント活動も本格化させる。16年に帰国後も「NAMO’s BAR」など日本でのイベントを継続して開催している。
<日本公式Facebook>https://www.facebook.com/mystarnamo/


【公演情報】
ミュージカル『マイ・バケットリスト』日本公演
2017年2月25日(土)~3月12日(日)東京シーサイドフェスティバルホールB
前売り料金:10,800円(税込/指定席) 当日券料金:11,800円(税込/指定席)
リピーター割引:半券提示の上当日券を購入者に限り30%割引8,316円(税込/指定席)
<チケット発売>イープラス http://eplus.jp/mybl/
<出演>
●カング役:キム・ナムホ、チュ・ミンジン、ドンヒョン(BOYFRIEND)
●ヘギ役:パク・シファン、チョンジ(TEENTOP)

プロデューサー:カン・ビョンウォン/原案:ホ・ジンウォン/作曲:キム・ヘソン/作家:チェ・ウニ/作詞:ホ・ジンウォン、チェ・ウニ、キム・ヒョヌ/演出:キム・ヒョヌ/音楽監督:チョン・ミョンジン/振付:シン・ソンホ

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