韓国ミュージカル界の1年を総括する授賞式「韓国ミュージカルアワード」の候補者、作品が発表された。
今回で第8回を迎える同アワードは、「韓国ミュージカル大賞」(1995-2013)、「ザ・ミュージカルアワード」(2007-2015)、イェグリンミュージカルアワード(2012-2017)など、過去には複数の主催者による授賞式もあった時代を経て、韓国ミュージカル協会主催で2016年からスタート。2018年からは韓国唯一のミュージカル賞となっている。
第1回以降、選定基準の変更や受賞部門の新設など微調整もあったが、今回は前年度と同様に作品賞3部門、俳優賞4部門、スタッフ賞7部門が設けられた。大賞候補作は韓国オリジナル作品に限定され、作品賞は海外ライセンス、韓国オリジナル作品を問わず劇場規模を客席数400で分けて2部門設定されている。
今回の目玉は何と言っても興収、話題性ともに2023年度の韓国ミュージカル界を最も盛り上げた『オペラ座の怪人』だろう。作品賞、主演賞、助演賞、新人賞、アンサンブル賞、プロデューサー賞と主要部門にノミネート。一方で、最多ノミネートとなった『メンフィス』や、『ムーランルージュ!』など、今年韓国初演を果たした大型ライセンス作品との競合は必至で、それぞれに何部門受賞できるか注目が集まる。
韓国オリジナル作品で多数ノミネートされているのは『レット・ミー・フライ』と『ラフ・へスト』だ。
『レット・ミー・フライ』は1969年から突然2020年にタイムスリップした青年ナムウォンの奮闘を描いたSFファンタジー。『ラフ・へスト』は初婚で詩人イ・サン(李箱)、再婚相手が画家キム・ファンギ(金煥基)と、韓国近代史に名を遺す天才芸術家2人を夫にもち、自身も随筆家、美術評論家、画家として活躍したキム・ヒャンアンを取り上げた作品。
前回の第7回では大賞候補に上がっていた2作が、今回は何部門受賞できるか注目したい。
俳優部門ではチョ・スンウ、キム・ジュンスら韓国ミュージカル界のトップ俳優5人が候補に上がった主演賞(男性)は誰が受賞してもおかしくないほどの豪華な面々。また、『レット・ミー・フライ』でミュージカルに初挑戦したパク・ボゴムや、『オペラ座の怪人』のクリスティーン役をWキャストで演じたソン・ジスとソン・ウネがノミネートされている新人賞は男女とも強力な新人たちが揃っているだけに、受賞の行方が気になるところだ。
第8回韓国ミュージカルアワード授賞式は来年1月15日、慶煕大学平和の殿堂で開催。授賞式やレッドカーペットなど、例年実施されているオンライン中継等の情報は後日詳細が発表予定だ。
【第8回「韓国ミュージカルアワード」ノミネート一覧】
【公演情報】
第8回韓国ミュージカルアワード(제8회 한국뮤지컬어워즈)
2024年1月15日(月) 慶煕大学平和の殿堂
●公式サイト https://awards.kmusical.kr
写真はすべて韓国ミュージカルアワード公式インスタグラムより(©社団法人韓国ミュージカル協会)
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