DCFデミョン文化工場

イ・ホンイの「ソウルde演劇めぐり」Vol.20

イ・ホンイの「ソウルde演劇めぐり」Vol.20

 

翻訳劇制作の世界、演劇『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

朗読公演『公演、出会う 同行』のポスター ©デミョン文化工場

南山アートセンターで今年初めて行われる朗読公演「サーチライト」2017 ©南山アートセンター

韓国では、1月から大学路では生まれたばかりの赤ちゃんのようなショーケース作品がたくさん上演されました。前回のコラムで紹介した「NEWStage」とほぼ同じ時期から始まった「創作産室(창작산실)」の作品群も2月まで上演が続きました。「創作産室」は、オリジナルの演劇・ミュージカルを公募し制作するプログラムですが、韓国は3月から年度が変わるため、2月は一種の成果発表の場になっているのです。

それと同時にソウル文化財団の助成金公募申請の締切りも2月にありました。大学路で活動する多くの演劇人は助成金をもらって作品を制作するため、2月は大学路のあちこちで申請書類を作成する演劇人を目にします。厳しい競争のなかで助成金を得て新しい作品を作るためには、入念な準備が必要なのです。

韓国にはさまざまな助成金プログラムがありますが、どうやって選定作を決めるか気になる方もいらっしゃると思います。例えば、ソウル文化財団は書類審査を通して、「創作産室」は書類審査とショーケースを通して作品を選定します。加えて、最近は、“朗読公演”という形式を活用するケースが増えています。ショーケース公演に比べて制作期間と予算を節約でき、事前に観客の反応を見ることができるからでしょう。去年から試験的に朗読公演を行い、今年からは定期的なプログラムとして編成する予定のドゥサン・アートセンター、加えて今年3月に行われる南山アートセンターの「サーチ・ライト」がそれです。以前からアート志向の強い作品をサポートしているこの二つの劇場だけではなく、このような試みは一般観客の反応に、より敏感な商業劇の世界では実はもっと前から行っています。日本でも上演された『女神様が見ている』などを生んだ、CJ文化財団が実施している「CJクリエイティブマインズ」がその代表的なプログラムです。
そして、2014年のオープン当初から話題の小劇場作品を多数上演し、新たな大学路のメッカとなっている「デミョン文化工場」も去年から新作発掘プログラム「公演に出会う、同行(공연, 만나다 동행)」(以下「同行」)を始めています。「同行」は創作劇と翻訳劇を問わず、デミョン文化工場が制作できそうな良い脚本があれば誰でも応募できるプログラムで、書類審査を受けて選ばれた3作品は、全2回の朗読公演を行い、観客からのフィードバックを検討した上で、一つの作品を選定。その作品は正式にデミョン文化工場のレパートリーとして本公演になるのです。

今年行われた第2回「同行」には、一つ特徴がありました。それはミュージカル『Boys in the band(보이즈 인더 밴드)』以外の二つの作品、音楽劇『曲がれスプーン(구부러져라, 스푼)』と演劇『ナミヤ雑貨店の奇蹟(나미야 잡화점의 기적)』は、日本の作品を原作にしていることでした。『曲がれスプーン』は劇団ヨーロッパ企画の上田誠による同名原作をミュージカル『洗濯(パルレ)』の作・演出家チュ・ミンジュが脚色と演出を務めた作品。一方、東野圭吾の同名小説が原作の演劇『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は劇団キャラメルボックスの成井豊の脚本を、『女神様が見ている』の演出家パク・ソヨンが演出した作品です。
翻訳劇の場合は、ある程度、既に検証されたコンテンツだと思われることが多く、なかなか新作のためのサポートは受けられないのですが、数少ない創作支援の機会の中で、韓国演劇界とミュージカル界の全体的な翻訳劇の比率を考えてみても、日本の作品が二つも入っていたのは、やはり珍しいことでした。

『同行』で上演された『曲がれ!スプーン』(写真左)と『Boys In The Band』 ©デミョン文化工場

2014年に上演された演劇『容疑者Xの献身』のポスター

今回、演劇『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を準備したのは、実は去年の第1回「同行」で朗読上演されたミュージカル『容疑者Xの献身』も制作した「ダル・カンパニー」でした。同じく東野圭吾の原作小説/成井豊の脚本をベースに、2014年に上演された演劇『容疑者Xの献身』(イ・キプム演出)を見て「同行」の朗読公演につなげたダル・カンパニーが、再び力を入れて作ったのです。
ちなみに、東野圭吾は韓国で最も愛されている日本の小説家の一人です。韓国を代表する大型書店、教保(キョボ)文庫によると、2007年~2016年の間、日本の小説で最も売れたのが「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で、特に2014年からは3年連続1位を記録したほどのベストセラーになっているそうです。「容疑者Xの献身」も6位に入るほど、東野作品は韓国で親しまれているのですが、それゆえに、今年の「同行」は期待と共に心配の声も高かったのも事実でした。そんななかで最も反応が良かったのは、やはり『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の朗読公演で、特に俳優の力が大きかったと評判になりました。ナミヤ雑貨店に盗みに入る、敦也、翔太、幸平を演じたホン・ウジン、チュ・ミンジン、チェ・ソンウォンは、まるで本公演のように台本を持たず台詞を全て覚え、動きもつけて演じました。何よりも、ドラマ『応答せよ1988』出演後、白血病が発覚して舞台を離れていたチェ・ソンウォンが9カ月ぶりに復帰するとあって、舞台ファンのみらなずマスコミも注目していました。また、この作品は登場人物がとても多いのですが、前出の3人以外の26名の登場人物を7名の俳優が巧妙に演じ分けました。朗読公演ながらも俳優全員にとって、とても負担が大きい作品でしたので、それを見事にこなした俳優への拍手が大きかったのです。

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』朗読公演より。(写真左から)チュ・ミンジン、チェ・ソンウォン、ホン・ウジン ©デミョン文化工場

『ナミヤ』チームが稽古を始めたのは1月23日で、朗読公演の2月10日~11日まで約3週間の時間がありました。翻訳者として参加した私もこの期間の間、たくさん学び、またいろんなことを感じることができました。

  1. 多くの観客に既に読まれた小説を舞台化するにあたり、どうすれば新鮮だと感じてもらえるか。
  2. 大劇場用として作られた脚本を小劇場、それに朗読公演という形式にうまく作れるかどうか。
  3. 日本人の人物名が、韓国の観客には難しくて覚えにくいが、30名に近い登場人物をどのように整理すれば良いか。
  4. 日本語だからこそ可能な駄洒落のようなセリフをどうするか。
  5. 韓国の観客には受け入れがたい日本独特の部分をどうするか。

などの課題があり、それをスタッフや俳優とみんなで悩む時間でもありました。
は、演出家パク・ソヨンの奇抜なアイデアで、朗読するときに俳優が台本を置く譜面台の前に役名とキャラクターイメージの絵を描いた紙を掛けておき、紙芝居のような楽しさとともに、役柄の情報を観客に提供しました。
は、原作を最大限変更しない、という方針になりました。

全ての翻訳劇がそうですが、このように翻訳の過程は翻訳者一人の作業だけでは終わりません。俳優に読んでもらってからわかることもありますし、今の韓国社会の雰囲気に影響される場合もあります。例えば、2014年に翻訳を担当し、ドゥサンアートセンターで上演した『背水の孤島』(中津留章仁原作)は、東日本大震災を取り上げた作品でしたが、稽古が始まるころにセウォル号事件が起こったことで、観客たちの作品の解釈に大きな影響を与えました。ほかにも、去年、著名な芸術家によるセクハラや性的暴行事件が相次いで話題となったため、最近は性的な冗談や女性を卑下する表現などに観客が敏感となってしまい、抗議をすることも多くなりました。このような背景もあり、①から⑤までを慎重にクリアしていくことは制作陣にとってとても大事な作業となりました。

このように、さまざまな試行錯誤を経て、作品はようやく観客に出会うことができるのですが、翻訳者には、最後の仕事が残ります。一所懸命に楽しく観劇すること。加えて観客の反応をつぶさに観察することです。トイレやロビーで観客たちが交わす対話、SNSでのつぶやきの全てを丁寧にモニターして、特定の台詞が気に入らなかった、とか、逆に良かった、などのコメントが出ていないか確認するのです。このモニタリングで特に指摘がなければ、作品は観客に何の違和感もなく、自然に受け入れられたことを意味するので、翻訳者として安心しても大丈夫だという証拠になるとも言えます。

2015年にLGアートセンターで上演『少しはみ出て殴られた』プレスコール写真より

そういえば昔こんなことがありました。2015年にLGアートセンターで上演した演劇『少しはみ出て殴られた』(土田英生原作)を観劇したミュージカル俳優のホン・グァンホさんが、終演後に「これ翻訳劇だったんですか? 全然分からなかった。オリジナル脚本だと思いました」と言ってくれたのです。これは、個人的には最高の褒め言葉でした。アイロニーですが、翻訳者は存在感が薄ければ薄いほど、嬉しいのです。今回の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の朗読公演も、翻訳者として少しでも成長する機会を与えられたことを心から感謝しています。

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[PLAY]ぺ・ジョンオク、ソ・ユジン、イ・チョンア出演『花の秘密』3度目の再演

[PLAY]ぺ・ジョンオク、ソ・ユジン、イ・チョンア出演『花の秘密』3度目の再演

 

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(写真左から)モニカ役のソ・ユジン、ジャスミン役のぺ・ジョンオク、ソフィア役のイ・ソンジュ、ジーナ役のキム・ボジョン

モニカ役のソ・ユジン

モニカ役のソ・ユジン

映画、テレビ、舞台と、ジャンルレスに活躍するチャン・ジン監督の作・演出で2015年に初演した演劇『花の秘密』が3回目の再演を迎え、開幕を前にプレスコールが開催された。

個性豊かなキャラクターたちと、シニカルなセリフを散りばめたチャン・ジン監督ならではのコメディが楽しめると評判になった本作は、わずか1年の間に再演から地方公演まで行うヒット作となった。今回3回目の再演ではキャストをほぼ総入れ替えし、ぺ・ジョンオク、ソ・ユジン、イ・チョンアなど、テレビドラマで活躍中の女優たちが顔を揃えている。

物語の舞台は、イタリア北西部にある田舎町ヴィラールペローザ。主要産業はブドウ栽培とワイン造りというこの村に住む女性たちが主人公。年長で皆のまとめ役のソフィアに、酒浸りのジャスミン、一時は女優を夢見た美貌のモニカ、そして工科大を主席で卒業した才女でありながら、田舎暮らしを余儀なくされているジーナの4人だ。彼女たちはそれぞれに夫への不満を抱えながら暮らしてきたが、サッカー観戦に行った夫たちが事故に遭ったことで、夫の保険金を受け取るためにある作戦を実行することになる。

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名女優の酔った演技は必見、ジャスミン役のぺ・ジョンオク

チャン・ジン監督は、今春の再演終了後しばらくはこの作品を上演しないつもりでいたそうだが、初演を見たジャスミン役のぺ・ジョンオクが出演を熱望したことが今回の再演への契機となったという。
当のぺ・ジョンオクは「チャン・ジン監督とは7、8年ぶりに一緒に仕事をすることになったが(これまで演じてきた役柄のためについた)、シリアスなイメージから抜け出してコメディに挑戦したかった」と語った。舞台では赤ら顔でコミカルなキャラクターを演じている彼女は、イメージチェンジした姿で観客と対面できることへの期待感を表していた。
モニカ役のソ・ユジンは4年ぶりの舞台復帰となった。「ドラマ『子供が5人』が終わったあと、年内は休もうと思っていたが(本作の制作会社スヒョンジェカンパニーを主宰する)チョ・ジェヒョン先輩に推薦され、チャン・ジン監督のコメディを演ってみたいという欲から出演を決めた」と、ミュージカル、演劇と舞台経験は豊富な彼女らしいコメントを披露した。

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初舞台とは思えない落ち着いた演技を見せたモニカ役のイ・チョンア(左)と、ソフィア役のグ・ヘリョン

同じくモニカ役のイ・チョンアは本作が舞台初挑戦となる。「父(演劇俳優イ・スンチョル)が長年演劇をやっているのを見て来たので、常に興味はあったが数年前にドラマで知り合い、出演舞台を見て来たぺ・ジョンオク先輩が出演されると知って、チャン・ジン監督の良い作品を良い先輩方と一緒にできることはまたとないと思った。このプレスコールで初めて観客の前に立って演じたが、とても気持ちがいい」と充実した表情を見せていた。

時事ネタを封印した演出意図を語るチャン・ジン監督

時事ネタを封印した演出意図を語るチャン・ジン監督

作品に鋭い風刺を盛り込むことで知られるチャン・ジン監督だが、「最近は痛快さを通り越して、国民はあまりにも大変だ」と言い、(韓国内外で大きな話題となっている大統領問題などの)時事ネタは悩んだ末、今回あえて取り入れなかったという。
「(ホリデーシーズンの)12月に上演する演劇には特別な意味がある。1年の締めくくりに私たちができるのは、観客にとって印象深い休暇や癒しとなること」と、作品を純粋に楽しんでもらいたい様子が伺えた。
「『花の秘密』は女性たちの秘密の一夜の物語。“ある女性の秘密のため、非常に多くの人々が苦しんでいる今、この作品が小さな癒しになればいい”と書いたが、書いておきながら自分で鳥肌が立った。そんな能力もない奴が、偉そうにいたずら書きしたようだったからだ。最後の観客がいらっしゃるまで、作品がより良くなるよう努力する」と、最後にはチャン・ジン監督らしいアイロニーも込めた言葉で締めくくっていた。2016hananohimitu6

劇中には思わずクスッと笑ってしまうようなセリフや描写が満載で、特にチャン・ジン監督の映画ファンならばもれなく楽しめる『花の秘密』は、11月30日から、大学路のデミョン文化工場1館で上演される。


2016hananohimituposter【公演情報】
演劇『花の秘密』(꽃의 비밀)
2016年11月30日~2017年2月5日 デミョン文化工場1館ビバルディパークホール

<出演>
●ソフィア役:イ・ソンジュ、グ・へラン
●ジャスミン役:ぺ・ジョンオク、チョ・ヨンジン
●モニカ役:ソ・ユジン、イ・チョンア
●ジーナ役:キム・ボジョン、パク・ジエ
●カルロ役:イ・ドンヒョン、チェ・テウン
●サンドラ役:ハン・アリョン、チョン・ユンミン

作・演出:チャン・ジン

取材協力:スヒョンジェカンパニー ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。


[PLAY]『私に会いに来て』20周年記念プロジェクト第2弾キャスト発表

[PLAY]『私に会いに来て』20周年記念プロジェクト第2弾キャスト発表

 

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『私に会いに来て』20周年記念公演第2弾に出演するキャストたち

今年で初演から20周年を迎えた演劇『私に会いに来て』が、1月に行われた特別公演に続き、20周年記念プロジェクトの第2弾を発表し、キャストを公開した。

『私に会いに来て』は、劇作家・演出家のキム・グァンリムが、韓国で有名な迷宮入り事件のひとつとして知られる「華城(ファソン)連続殺人事件」をモチーフにシナリオを執筆し、1996年に初演された。本作をもとにポン・ジュノ監督が2003年に発表したが、ソン・ガンホ、キム・サンギョン、パク・ヘイルらが出演した大ヒット映画『殺人の追憶』だ。

今回の記念公演第2弾は、20周年プロジェクトを立ち上げた当初から企画されていたもの。“過去20年に近づく新たな20年”と銘打ち、全キャストが本作に初参加する俳優ばかりという大胆な試み。真っさらな俳優たちが作品の魅力を最も知る原作者のキム・グァンリム演出によって、どのように変貌していくのか期待される。

主にミュージカルに出演してきたカン・ジョンウ(『共同警備区域JSA』『小人たち』)、イ・ギュヒョン(『ビースティ』『隠密に偉大に』)は、劇中で複数のキャラクターを演じ分ける容疑者役。パク・ジョンボク(『カーサ・バレンティナ』『RED』)とイ・チュンジュ(『ママ、ドント・クライ』『ノートルダム・ド・パリ』)はソウル大学卒の若きエリート、キム刑事役にと、この4人は早々に出演を確定したという。

さらにソン・ジュンギ主演の大ヒットドラマ『太陽の末裔』に出演して注目を集めたパク・フンとキム・ビョンチョルも出演。パク・フンは血の気の多い若手、チョ刑事役。キム・ビョンチョルは、捜査チームを率いるキム班長役で出演する。

そのほか、お調子者のパク刑事役にキム・デゴン、1シーンのみの登場ながら強烈な印象を残すナム氏夫人役に『洗濯(パルレ)』のキム・グッキなど、大学路の舞台作品には欠かせない実力派が多数参加している。

また、エリートのキム刑事に惚れ込む出前コーヒー店の店員、ミスキム役のチョン・ソンヒら、新人も起用されており、多彩な個性を楽しめる公演となりそうだ。

キャスト総入れ替えで、新たな20年に向かう演劇『私に会いに来て』は9月21日から大学路のDCFデミョン文化工場2館で上演される。


【公演情報】
演劇『私に会いに来て』(날 보러와요)
2016年9月21日~12月11日 DCFデミョン文化工場2館

<出演>
●パク刑事役:パク・ジョンボク、イ・チュンジュ、キム・ムンシク
●キム班長役:キム・ビョンチョル、キム・ワングン
●容疑者役:カン・ジョンウ、イ・ギュヒョン
●チョ刑事役:パク・フン、ぺ・ユンボム
●パク刑事役:キム・デゴン
●パク記者役:チョン・ジユン
●ミスキム役:チョン・ソンヒ
●ナム氏夫人:キム・グッキ、チャ・チョンファ
●キム・ウチョル/男役:キム・ジョンジュ

写真提供:Pro’s LAB ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]大学路スヒョンジェシアター屋上で無料10分演劇を試験的にスタート

[PLAY]大学路スヒョンジェシアター屋上で無料10分演劇を試験的にスタート

 

soohyunjae10min俳優チョ・ジェヒョンが主宰する制作会社「スヒョンジェカンパニー」が、“屋上で楽しむ”新概念演劇『スヒョンジェ10分劇場』を来る20日、大学路のスヒョンジェ劇場が入るDCFデミョン文化工場の7階屋上で行う。

「スヒョンジェカンパニー」は、会場に早く到着した観客に新たな楽しみを提供するとともに、若い制作陣に公演の機会を与えようと屋上演劇を企画したという。大学路を一望できる劇場ビルの屋上スペースを野外ステージとして活用し、ビル内の3つの劇場(デミョン文化工場1館、2館、スヒョンジェシアター)を含む、大学路を訪れた人ならば誰でも無料観覧できるという嬉しい企画だ。

屋上庭園のようなスペースの雰囲気を生かし、照明とスピーカーがセットされただけの自由な空間と、少しずつ日が暮れていく夜7時の空と街を背景にした、屋内では体験できない魅力的な舞台となりそうだ。

『スヒョンジェ10分劇場』は、毎週金曜日の夜7時から、10分程度の短編2編を披露する予定だ。5月20日(金)に第1回を試験的に実施した後、さまざまな意見を取り入れて制作面を補完し、本格的な開始時期を決定するという。

第1回では、死んだ夫の荷物を整理する母と息子の会話で構成する『整理(정리)』(ウォン・アヨン脚本、オ・セヒョク演出)と、昔の恋人を思い出す女性たちの話『愛は粉に乗って(사랑은 가루를 싣고)』(オ・セヒョク脚本、チェ・ヒョンミ演出)の2作が上演される。

観客の立場からは俳優たちの演技を間近で体感できるこの試みは、制作者にとっては観客の反応を目の前でダイレクトに確認できるという利点がある。短編の上演を発展させて、本公演化の可能性を探るとともに、新進作家、演出家にとっては力試しができる絶好の場となる。また、出演する俳優にとっても、既成の舞台を抜け出した空間で演技が出来る好機となるだろう。

本公演は、事前予約なしに誰もが無料観覧できる。ただし、雨天・荒天時には、公演が中止となる予定だ。公演の情報は「スヒョンジェシアター」の公式Facebook公式ツイッターを通じて随時公開される。

【5月20日更新】 「スヒョンジェ10分劇場」の公演の様子

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「愛は粉に乗って」

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開演前には作・演出のオ・セヒョクが挨拶

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『整理』


【公演情報】
演劇『スヒョンジェ10分劇場』(수현재 10분 극장)
第1回 2016年5月20日(金) 午後7時より DCMデミョン文化工場屋上(7階)

<上演作品>
●午後7時10分~20分『整理(정리)』(ウォン・アヨン脚本、オ・セヒョク演出)
●午後7時30分~40分『愛は粉に乗って(사랑은 가루를 싣고)』(オ・セヒョク脚本、チェ・ヒョンミ演出)

※第2回以降の実施時期は未定。公演当日雨天、荒天時は中止。

写真提供:スヒョンジェシアター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[MUSICAL]『共同警備区域JSA』イ・ジョンヨル&チョン・サンユン 追加キャスティング!

[MUSICAL]『共同警備区域JSA』イ・ジョンヨル&チョン・サンユン 追加キャスティング!

 

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追加発表されたジグ・ベルサミ役のイ・ジョンヨル(左)とキム・スヒョク役のチョン・サンユン

2015年も実力派キャストを揃えて再演に臨むミュージカル『共同警備区域JSA』に、昨年の本公演に出演していたイ・ジョンヨルとチョン・サンユンの追加キャストが発表された。

『共同警備区域JSA』は、イ・ビョンホン、ソン・ガンホらが主演したパク・チャヌク監督の映画『JSA』(2000年)の原作にもなった小説家パク・サンヨンのベストセラー「DMZ」をもとに舞台化したもの。現在も冷戦状態が続く南北朝鮮半島分断の象徴でもある板門店を中心に、この一帯は共同警備区域(JSA=Joint Securiry Area)とされている。このJSAで起きた北朝鮮人民軍の兵士が射殺される事件の謎を紐解きながら、その背景にある南北5人の兵士たちの秘めた友情物語が描かれる。

今回追加キャストとして発表されたイ・ジョンヨルは、殺人事件を捜査するために中立国停戦監視委員会の参加国であるスイスから派遣された韓国系将校のジグ・ベルサミ役。そしてチョン・サンユンは、事件のカギを握り、ベルサミから事情聴取を受ける韓国軍の兵士キム・スヒョクを演じる。チョン・サンユンは2013年のショーケース公演から、イ・ジョンヨルは昨年の本公演から同役を演じており、ともに観客に高い支持を受けていた二人の参加が作品のクオリティを一層高めると期待されている。

また『共同警備区域JSA』は開幕に先立ち、2015年版の魅力を観客に体感してもらうための特別な舞台を用意している。観客を 「広報兵 」に任命して、普段は見て楽しむだけだった公演の様子を直接撮影もできる「JSA広報兵の日」だ。司会には昨年の本公演で北朝鮮兵のオ・ギョンピル役を演じたイ・ソクジュンが担当する。このイベントの参加権を含むパッケージチケットは、先ごろ発売され、開始1分で全席完売するほど、作品への関心の高さを証明した。ちなみに 「JSA広報兵の日」は、9月21日(月)午後8時に実施される予定だ。

万全のキャストを揃った2015年版『共同警備区域JSA』は9月18日にDCFデミョン文化工場1館で開幕する。


JSA2015poster【公演情報】
ミュージカル『共同警備区域JSA』(공동경비구역 JSA)
2015年9月18日~12月6日 DCFデミョン文化工場1館 ビバルディホール

<出演>
●ジグ・ベルサミ役:イ・ゴンミョン、イム・ヒョンス
●キム・スヒョク三兵役:キム・スンデ、カン・ジョンウ、ヒョンソン(BOYFRIEND)
●オ・ギョンピル三等兵役:チェ・ミョンギョン、ホン・ウジン
●ナム・ソンシク一兵役:イ・ギソプ、ペ・スンギル
●チョン・ウジン戦士:チョン・スンウォン、チュ・ジンハ

原作:パク・サンヨン(小説「DMZ」)/脚本:イ・ヒジュン/作曲:メン・ソンヨン/プロデューサー・演出:チェ・ソンシン/制作:キム・ミヨン/音楽監督:イ・ナヨン/編曲:ピ・ジョンフン/振付:キム・ジュンテ/舞台:シム・ジェウク/照明:キム・ヨンビン/音響:クォン・ジフィ/衣装:キム・ドヨン/小道具:カン・ミンスク/ヘアメイク:チョ・ミヨン/舞台監督:グ・ボングァン

写真提供:ミュージカルJSAプロダクション ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[MUSICAL]イ・ゴンミョンら新キャストを迎え『共同警備区域JSA』帰還!

[MUSICAL]イ・ゴンミョンら新キャストを迎え『共同警備区域JSA』帰還!

 

JSA2015poster2013年に初演し、観客から熱い支持を得た創作ミュージカル『共同警備区域JSA』が9月から再演が決定。新旧の顔ぶれが揃う2015年版キャストが公開された。

ミュージカル『共同警備区域JSA』は、イ・ビョンホン、ソン・ガンホらが主演したパク・チャヌク監督の映画『JSA』(2000年)の原作にもなった小説家パク・サンヨンの小説「DMZ」をもとに舞台化したもの。2013年のショーケース公演では、この作品に企画段階から関わってきたヤン・ジュンモらが主演。完成度の高さと俳優たちの名演が評判となり、連日完売を記録するほどの人気となっていた作品だ。

朝鮮戦争以降、現在も冷戦状態が続く南北分断の象徴でもある板門店を中心にこの一帯は共同警備区域(JSA=Joint Securiry Area)とされている。このJSAで北朝鮮人民軍の兵士が、韓国軍の兵士に射殺される事件が起き、そのビハインドストーリーを紐解いていくという、ミステリアスなフィクションになっている。事件の裏には、ひょんなことから交流をもつことになった5人の兵士たちの秘めた友情物語があり、南北統一へのメッセージも込められた感動のストーリーが見事に作品化されているのだ。骨太かつ人間味あふれるストーリーが評価され、昨年の「第8回ザ・ミュージカルアワード」では脚本賞など2部門受賞の快挙を成し遂げている。

今年の再演では、一部シーンや楽曲が再構成され、よりスケール感のある内容にグレードアップされているそうだが、それに劣らぬ豪華なキャストが揃い、期待を膨らませている。

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ジグ・ベルサミ役のイ・ゴンミョン(左)とイム・ヒョンス

JSAで起きた殺人事件を捜査するため、中立国停戦監視委員会の参加国であるスイスから派遣されてきた将校、ジグ・ベルサミを演じるのは、今回初出演となるイ・ゴンミョンと、初演から同役で重厚な存在感を見せてきたイム・ヒョンス。映画版ではイ・ヨンエが演じていたため女性のイメージが強いが、舞台版では原作に忠実に男性キャラクターが登場するため、一段とリアリティを感じられるはずだ。

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キム・スヒョク役のキム・スンデ(左)、カン・ジョンウ(中)、ヒョンソン(BOYFRIEND)

そして映画版ではイ・ビョンホンが演じていた韓国軍兵士キム・スヒョク三兵役を昨年の本公演から演じているカン・ジョンウに加え、新キャストにキム・スンデと、ミュージカル初挑戦となるBOYFRIENDのヒョンソンが出演する。なかでもヒョンソンは昨年、オーディションを受けてこの役を勝ち取ってからは、演技や歌の個人レッスンも受け、稽古にも熱心に臨んでミュージカルデビューに備えているそうだ。

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オ・ギョンピル役のチェ・ミョンギョン(左)とホン・ウジン

映画版ではソン・ガンホが演じていた朝鮮人民軍のオ・ギョンピル三等兵役は、初演から味のある演技で見事にキャラクターを消化したと評判になっていたチェ・ミョンギョンと、今年は『ロ・ギス』に続くミュージカル出演となるホン・ウジンが同役に初挑戦する。

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ナム・ソンシク役のイ・ギソプ(左)とペ・スンギル

映画版ではキム・テウが演じていた韓国軍兵士ナム・ソンシク一兵役は、純朴なキャラクターを初演から体現しているイ・ギソプと、2013年に国軍が制作したミュージカル『プロミス』にも出演していたペ・スンギルが初めて参加する。

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チョン・ウジン役のチョン・スンウォン(左)とチュ・ジンハ

最後に、映画版ではシン・ハギュンが演じていたオ・ギョンピルの部下チョン・ウジン戦士役は、ともに初出演となる『ロ・ギス』で好演していたチョン・スンウォンと前作『望ましい青少年』に主演して注目を浴びた新星チュ・ジンハが挑む。

今秋の開幕作のなかでも、要注目の創作ミュージカルである『共同警備区域JSA』は、9月18日に大学路(テハンノ)のDCFデミョン文化工場で開幕。1次スケジュールのチケットは8月20日より発売される。


JSA2015poster【公演情報】
ミュージカル『共同警備区域JSA』(공동경비구역 JSA)
2015年9月18日~12月6日 DCFデミョン文化工場1館 ビバルディホール

<出演>
●ジグ・ベルサミ役:イ・ゴンミョン、イム・ヒョンス
●キム・スヒョク三兵役:キム・スンデ、カン・ジョンウ、ヒョンソン(BOYFRIEND)
●オ・ギョンピル三等兵役:チェ・ミョンギョン、ホン・ウジン
●ナム・ソンシク一兵役:イ・ギソプ、ペ・スンギル
●チョン・ウジン戦士:チョン・スンウォン、チュ・ジンハ

原作:パク・サンヨン(小説「DMZ」)/脚本:イ・ヒジュン/作曲:メン・ソンヨン/プロデューサー・演出:チェ・ソンシン/制作:キム・ミヨン/音楽監督:イ・ナヨン/編曲:ピ・ジョンフン/振付:キム・ジュンテ/舞台:シム・ジェウク/照明:キム・ヨンビン/音響:クォン・ジフィ/衣装:キム・ドヨン/小道具:カン・ミンスク/ヘアメイク:チョ・ミヨン/舞台監督:グ・ボングァン

写真提供:ミュージカルJSAプロダクション ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]2人の男とピアノの競演『オールド・ウィキッド・ソング』制作発表会

[PLAY]2人の男とピアノの競演『オールド・ウィキッド・ソング』制作発表会

 

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劇中歌「詩人の愛 No.7」を歌うスティーブン役のイ・チャンヨン(左)とチョ・ガンヒョン

キム・ジェボム、イ・チャンヨンら実力派ミュージカル俳優が揃った音楽劇『オールド・ウィキッド・ソング』の制作発表会が8月12日に開催された。

制作会社のShow & NEWは『7番房の奇跡』『新しい世界』『弁護人』など、近年大ヒット映画を次々と世に送り出した配給会社NEWの舞台制作部門。2014年にはキム・ジュンス、パク・コニョン主演、演出にチャン・ジン監督を迎えたミュージカル『ディセンバー:終わりなき歌』を制作して話題を呼んだ。その後、イ・ハンウィ、ソ・ヒョンチョルらが主演の演劇『ベトナムスキー部隊』を制作したのに続き、本作はNEWの3番目の舞台作品となる。

韓国初演となる『オールド・ウィキッド・ソング』は、劇作家ジョン・マランズが1995年に発表し、米・ペンシルベニアで初演後、翌年オフブロードウェイで上演。現在までに世界12カ国で上演され、作品性に評価が高くピューリッツァー賞ドラマ部門の最終候補にもなっている。
舞台はオーストリアのウィーンにある大学の音楽室。変わり者の老教授マシュカンと、若きピアニストのスティーブンが出会って物語が始まる。ピアノを弾けば必ず同じところを間違うが、演奏に感情を込める術を知っているマシュカン。対するスティーブンは演奏は完璧にこなせるが、音楽を奏でる楽しさを忘れたピアニストだ。実はそれぞれに胸に秘めた過去をもつ対照的な2人が、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家シューマンの連作歌曲「詩人の恋」の演奏を通して心を通わせていく。
楽器を通した師弟の交流と言えば、今年のアカデミー賞で3部門受賞した映画『セッション』(Whiplash)を彷彿とさせるが、演出のキム・ジホは、「『セッション』がスリラーだとしたら、この作品はヒューマンドラマに近い」と語り、深い感動を得られる作品となりそうだ。

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劇中歌をドイツ語で歌う、マシュカン役のソン・ヨンチャンと伴奏するスティーブン役のパク・ジョンボク。右の写真の女性はMCも務めたドイツ語指導のユン・アンナ

江南にあるクラシック・サロンのような会場で行われた制作発表は、俳優たちがドイツ語で歌われる劇中歌を初披露し、司会進行をドイツ語指導を担当しているユン・アンナが担当するなど、通常の制作発表とは一風変わった雰囲気で行われた。
老教授マシュカン役には映画、ドラマ、舞台と精力的に活躍を続けるソン・ヨンチャンと、数々の演劇で見せた人間味あふれる演技が魅力のキム・セドンが演じる。

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老教授マシュカン役のソン・ヨンチャン(左)とキム・セドン

『ディセンバー』『深夜食堂』など近年はミュージカルにも出演しているソン・ヨンチャンはこの日パク・ジョンボクの伴奏で「詩人の恋」の1番を歌った。現在、歌のレッスンも熱心に受けているというソン・ヨンチャンは「この公演が終わったころには真のミュージカル俳優になれるのではないか?」と笑っていたが、前作『ゴドーを待ちながら』や『愛別曲』で大先輩のイ・スンジェらと共演し、「80代になっても舞台に立っている先輩方を見ていると勇気づけられる。年を取ってもレッスンをしっかりと受ければ発展でき、さらに活動の幅が広がるのではないか」と期待を述べた。
一方のキム・セドンは、詩人ハイネによる「詩人の恋」の歌詞を朗読で披露した。「主に演劇を中心にやってきましたが、素晴らしい音楽とともに多くを得られる作品に出会えてうれしい。私の演劇人生の勉強になればと思い、稽古に取り組んでいる」とこの作品に出会えた喜びを語っていた。

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(写真左から)スティーブン役のキム・ジェボム、パク・ジョンボク、イ・チャンヨン、チョ・ガンヒョン

そして、ピアノが唯一の自己表現方法である青年スティーブン役には、キム・ジェボム、パク・ジョンボク、イ・チャンヨン、チョ・ガンヒョンと、大劇場から小劇場作品まで経験豊富なミュージカル俳優が揃った。彼らは口々に“台本が良かった”ことが出演のきっかけになったという。

スティーブンはピアノの演奏シーンもあるため、キム・ジェボムは「稽古しなくてはならないことが多いが、劇中でマシュカンと内面的な疎通をしなくてはならないのが大変な部分だ」と演技派のベテランらしいコメント。
そしてパク・ジョンボクは、画家マーク・ロスコの助手を演じた前作『RED』に続いて、芸術家師弟の物語を描く2人芝居に出演することになる。「似ている部分はあるが、音楽で意思疎通をはかることに重きを置いていることが一番の違い」と、語った彼は絵筆を持ち替え、ピアノへ新たな挑戦をすることになる。
注目は『TRACE U』以来、約1年ぶりに舞台復帰するイ・チャンヨンだ。「1年の間、大学院に通ったり、もうすぐ公開になる映画『オフィス』(8月27日韓国公開)にちょっと出演したりしていましたが、舞台に立ちたいと切実に思うようになった。台本を読んだとたん涙が出るほどドラマチックで、スティーブンは感情の揺れが激しいが、頑張って表現し、観客に感動を与えたいと思う」とひさびさの舞台への意気込みを見せた。
一方、「実は英語やドイツ語が多くて台本を一度には読めなかった(笑)」と吐露したチョ・ガンヒョンは、『ジキル&ハイド』10周年公演の大役を終えて、大学路に戻ってきた。小劇場の魅力について「観客と一緒に呼吸できること。自分が表現したことを観客が受け止め、その反応を見てまた感じられること」と語った。

ows5演出家のキム・ジホ曰く「壊れた時計が、音楽を通じて心を通わせ、再び動き出すような物語」になるという。実力派俳優たちが、ピアノの演奏やドイツ語歌曲に挑み、この秋、大学路に新しい風を吹きこんでくれそうな音楽劇『オールド・ウィキッド・ソング』は、9月8日からDCFデミョン文化工場2館で開幕する。ows6


ows7【公演情報】
音楽劇『オールド・ウィキッド・ソング』〈올드위키드송〉
2015年9月8日~11月22日 DCFデミョン文化工場2館 ライフウェイホール

<出演>
●マシュカン役:ソン・ヨンチャン、キム・セドン
●スティーブン役:キム・ジェボム、パク・ジョンボク、イ・チャンヨン、チョ・ガンヒョン

プロデューサー:キム・ウテク/共同制作:ハン・ヒョンギ/芸術監督:キム・スロ/演出:キム・ジホ/音楽監督:ソ・ウンジ/翻訳:ヒョン・ウニョン/ドラマターグ:ユン・アンナ/舞台:パク・ドンウ/音響:クォン・ジフィ/照明:マ・ソンヨン/小道具:イ・ミヨン/ヘアメイク:チョン・ウニ/衣装:イ・へジ

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[PLAY]ぺ・スビン2年ぶりの舞台復帰!演劇『プライド』開幕

[PLAY]ぺ・スビン2年ぶりの舞台復帰!演劇『プライド』開幕

 

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フィリップ役のカン・ピルソク(左)とぺ・スビン

昨年8月に韓国初演では大学路の人気俳優を揃えて完売日も続出する興行記録を打ち出した演劇『プライド』がアンコール公演を開幕。8月12日にプレスコールが行われた。

ギリシャ出身の劇作家アレクシ・ケイ・キャンベルの戯曲『プライド』は2008年に英国ロイヤル・コート・シアター(Royal Court Theatre)で初演以降、世界各国で上演され、日本でも2012年に上演歴がある。1958年と現代、という2つの時代を舞台に、同じ名前をもつゲイカップル、フィリップとオリバーの姿から、セクシャルマイノリティの抑圧や葛藤、そして彼らを取り巻く社会を描いていくヒューマンドラマだ。

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「相手役を愛する努力をした」と語る、オリバー役のチョン・ドンファ、フィリップ役のカン・ピルソクとぺ・スビン

今回の目玉は、同名映画を舞台化した『光海~王になった男』以来2年ぶりとなるぺ・スビンの舞台出演だ。主人公のフィリップ役を演じる彼は、今回の出演について聞かれて開口一番「舞台に立ちたかった」と語った。「ドラマや映画の出演で(俳優としての)エネルギーが枯渇してしまう感じがあった。観客と向かい合えばまたエネルギーを充填できそうで、舞台に戻ってきた」と出演理由を明かした。映像作品と舞台で演技することに大きな違いはないそうだが、「ドラマなどの現場では時々孤独を感じることがあるが、演劇の場合は共演者と長い時間一緒にいて稽古し、食事し、酒を飲んで、大学生のようにMT(懇親旅行)にも出かけたりするため、芝居の密度がより濃くなる」と、舞台の魅力を語った。また、フィリップ役のWキャスト、カン・ピルソクは、「(相手役)オリバーを愛するキャラクターのため、たくさん会話をしようと務めたし、同性愛者を理解するために(ゲイバーなどが多い)梨泰院(イテウォン)に行ったり、ゲイプライドのパレードにも参加した」という。するとぺ・スビンが「自分はオリバーよりも同じフィリップ役を演じるカン・ピルソクに最も愛情が沸いたが、共演できないのが残念だ」と語って笑いを誘っていた。

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(写真左から)オリバー役 チョン・ドンファ、フィリップ役 カン・ピルソクとぺ・スビン、オリバー役 パク・ソンフン

一方、フィリップと恋に落ちるオリバー役を演じるチョン・ドンファは、過去に『スリル・ミー』『M.Butterfly』などの作品で、同性愛者のキャラクターを多く演じてきた。「時々相手役が女優よりも男優のほうが、演技に没頭できる場合がある。(性別にとらわれず)自由人として相手を見ると、よりハイレベルな愛となり、より演技にハマれる。相手役をよく知るために、普段からも長所を探そうと努力している」と、ジェンダーにとらわれない演技を心がけているそうだ。Wキャストのパク・ソンフンも同意し、「一番大切なのは、“心”。互いを理解するための努力をしている」と付け加えた。

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キム・ドンヨン演出家(左)と脚本家のキム・スビン脚本家

キャストを総入れ替えして挑む今回のアンコール公演では、「いかにキャラクターに合っているか、を重視して選んだ」というキム・ドンヨン演出家。「大きく変更したところはないものの、3時間超えだった上演時間を3時間以内に収め、俳優が全員変わったため、動線やディテールを少し修正した」と語り、昨年と変わらぬクオリティを見せてくれそうだ。

pride22実力派キャストとともに、性的マイノリティーやジェンダーについて改めて考える機会を与えられる秀作『プライド』は、11月1日まで大学路のDCFデミョン文化工場にあるスヒョンジェシアターで上演される。

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(写真左から)ヤン・スンリ、イ・ジニ、チョン・ドンファ、カン・ピルソク、ぺ・スビン、パク・ソンフン、イム・ガンヒ、イ・ウォン


2015pride2【公演情報】
演劇『プライド』(프라이드 The Pride)
2015年8月8日~11月1日 大学路スヒョンジェシアター

<出演>
●フィリップ役:ぺ・スビン、カン・ピルソク
●オリバー役:チョン・ドンファ、パク・ソンフン
●シルヴィア役:イム・ガンヒ、イ・ジニ
●医師/ピーター役ほか:イ・ウォン、ヤン・スンリ

作:アレクシ・ケイ・キャンベル(Alexi Kaye Campbell)/演出:キム・ドンヨン/翻訳:キム・スビン/脚色:チ・イソン

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[PLAY]演劇『デストラップ』新キャストを迎えて8月まで延長公演!

[PLAY]演劇『デストラップ』新キャストを迎えて8月まで延長公演!

 

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小説家シドニー・ブリュール役のパク・ユニ(左)とキム・ドヒョン

4月から好評再演中の演劇『デストラップ』が、6月末から新キャストを迎えて2次チームによる延長公演を行う。

2014年に初演し、客席占有率85%という小劇場作品としては大ヒット作となった演劇『デストラップ』は映画『死の接吻』や『ローズマリーの赤ちゃん』などの原作者としても知られるアメリカの作家、アイラ・レヴィンが1978年に発表した同名戯曲。
かつてベストセラー作家だったが、現在は大学で教鞭をとるシドニーが、受講生の青年、クリフォードが執筆した「デストラップ」という小説を草稿からすべて自分のものにしようと企てる神経戦をスリリングに描くサスペンスストーリーだ。

2次公演ではシドニー役に今回初参加となるパク・ユニと、初演メンバーのキム・ドヒョンが出演する。
公立劇場の演劇に多数出演し、その実力はお墨付きのパク・ユニは、かつて演劇学校の講師も務めていたベテラン俳優。昨年は野田秀樹作・演出の『半神』でシャム双生児シュラとマリアの父役で出演し、日本公演にも出演していた。6月5日から明洞芸術劇場で開幕する国立劇団の『THE POWER』に主演後、本作に合流する。
一方、5月末までミュージカル『ドリームガールズ』で興行師カーティス・テイラー役を好演していたキム・ドヒョンは、大役を終えて本作に復帰。抜群のアドリブを随所で効かせ、クリフォードを演じる相手役をコントロールして公演を盛り上げていた彼が、再びその手腕を披露してくれそうだ。

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クリフォード・アンダーソン役のユン・ソホ、キム・ジェボム、チュ・ジョンヒョク

シドニーと丁々発止の舌戦を繰り広げる作家志望の青年、クリフォード役には初演から出演していたキム・ジェボムと1次公演に引き続き出演するユン・ソホ、そして初参加となるチュ・ジョンヒョク(ライアン)が出演する。なかでも、前作ミュージカル『アガサ』ではミステリアスなロイ役とアガサを信望する少年レイモンド役という対照的なキャラクターを演じていたキム・ジェボムとチュ・ジョンヒョクが、今回は同じ役を演じるとあって、2人の華麗なる変身ぶりにも注目が集まっている。

新旧の実力派キャストで再構成された『デストラップ』2次チーム公演のチケットは、6月8日(月)午後3時よりインターパークほかチケットサイトで発売開始される。


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演劇『デストラップ』
6月30日~8月30日 DCFデミョン文化工場2館

出演:パク・ユニ、キム・ドヒョン、キム・ジェボム、チュ・ジョンヒョク(ライアン)、ユン・ソホ、ソ・ジユ、イム・セッピョル、ファン・ミヨン、キム・グッキ、キム・ミヨン、チョン・ジェウォン、チョン・ジェヒョク
プロデューサー:キム・スロ、チェ・ジン、演出・翻訳:キム・ジホ

写真提供:ASIA BRIDGE CONTENTS ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]イム・ビョングン、イ・チュンジュ、ユン・ソホ出演『デストラップ』ポスタービジュアル公開

[PLAY]イム・ビョングン、イ・チュンジュ、ユン・ソホ出演『デストラップ』ポスタービジュアル公開

 

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(写真左から)クリフォード役のユン・ソホ、イ・チュンジュ、イム・ビョングン

2014年に初演し、客席占有率85%という小劇場作品としては大ヒット作となった演劇『デストラップ』が開幕を1週間後にひかえ、キャラクターポスターを公開した。

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シドニー役のイム・チョリョン(左)とカン・ソンジン

原作は、映画『死の接吻』や『ローズマリーの赤ちゃん』などの原作者としても知られるアメリカの作家、アイラ・レヴィンが1978年に発表した同名戯曲。ベストセラー作家だったが、現在は大学で教鞭をとるシドニーが、受講生クリフォードが執筆した「デストラップ」という小説を草稿からすべて盗もうと企てる神経戦をスリリングに描く。シドニーとクリフォードのほぼ2人劇ということもあり、役者の技量が如実に作品に反映される作品だが、初演ではアドリブもふんだんに盛り込み、コミカルでありながら、息をのむような反転シーンもある上質なサスペンス劇に仕上がっていた。

deathtrapA今回の再演は、初演キャストのクリフォード役のなかでも一番人気だったユン・ソホに加え、イム・ビョングン、イ・チュンジュとミュージカルでは安定した評価を得てきた2人が、歌なしの芝居に本格挑戦するのが見どころ。対するカン・ソンジンとイム・チョリョンは、物語を牽引する役割も果たすシドニー役をどう消化するのか楽しみだ。

本作で一躍若手演出家のホープとなったキム・ジホが、ミュージカル『アガサ』の演出を経て本作の再演にどう臨むのか注目されている『デストラップ』は4月25日からDCFデミョン文化工場2館で開幕する。


 【公演情報】
演劇『デストラップ』deathtraposter
4月25日~6月28日 DCFデミョン文化工場2館

出演:カン・ソンジン、イム・チョリョン、イム・ビョングン、イ・チュンジュ、ユン・ソホ、ソ・ジユ、イム・セッピョル、ファン・ミヨン、キム・グッキ、キム・ミヨン、チョン・ジェウォン、チョン・ジェヒョク
プロデューサー:キム・スロ、チェ・ジン、演出・翻訳:キム・ジホ

写真提供:ASIA BRIDGE CONTENTS ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。