モーツァルト!

[MUSICAL]韓国ミュージカルをオンライン視聴!④ 『モーツァルト!』韓国10周年記念公演

[MUSICAL]韓国ミュージカルをオンライン視聴!④ 『モーツァルト!』韓国10周年記念公演

 

秋夕(チュソク)連休に多数映像が公開された舞台作品の最後を締めくくるべく10月3日(土)、4日(日)2日間『モーツァルト!』10周年記念公演のオンライン有料配信が行われる。

『モーツァルト!』は、今年で韓国初演から10周年を迎え、ヴォルフガング役には初演メンバーだったキム・ジュンスとパク・ウンテ、そして初出演となるパク・ガンヒョンのトリプルキャストで6月から約2カ月間上演された。しかし開幕の延期や延長公演の早期終了に加え、日本をはじめ海外観客の訪韓不可など、新型コロナウイルス感染症対策に少なからぬ影響を受けた多難な記念公演であった。公演中の8月下旬には日本限定でオンライン有料配信が行われたが、今回はキム・ジュンス版とパク・ガンヒョン版を韓国国内はもちろん、世界に向けても初めて有料配信されることになる。

キム・ジュンス(左)、パク・ガンヒョン

韓国ではインターパーク、YES24などのチケット販売サイトで、オンライン観覧券とグッズなどをセットにしたチケット販売が9月上旬から行わていたが、これは韓国国内限定販売で直接購入は出来ないため、日本からはNAVER V LIVEの有料配信サイト「V LIVE+」から観覧券のみ購入可能だ。

配信映像は、クレーンカメラ2台とステージ前のレールカメラを含め全9台フルHDカメラで撮影。あらゆる角度から臨場感溢れる映像を堪能できるという。また、配信終了後も48時間限定でVODを視聴できる特典付きだ。VODの映像は1幕、2幕とカーテンコールの3つに分かれており、見たい部分を繰り返し再生するような視聴も可能だ。(観覧券の購入方法は当記事下を参照)

10月3日(土)夜7時配信:パク・ガンヒョン、キム・ヨンジ、ミン・ヨンギ、ホン・ギョンス、キム・ソヒョン、ペ・ダヘ、キム・ヨンジュ、シン・インソン、イ・サンジュン(写真はEMK公式インスタグラムより

制作会社のEMKミュージカルカンパニー(以下EMK)は、過去『マリー・アントワネット』『マタ・ハリ』と日本で有料上映会を行ってきたが、2018年には芸術の殿堂が主導する「SACオン・スクリーン」プロジェクトで『笑う男』を映像化。日本での上映会後、昨年は韓国国内の映画館でも上映された。また今年6月には『エクスカリバー』をアメリカの舞台オンラインストリーミングサイト「ブロードウェイ オンデマンド」で有料配信し、7月には台湾の国立劇場で上映会も行った。
これまで韓国舞台シーン全体が舞台作品の映像化に消極的だったが、これら海外市場での手ごたえと、感染症対策のさまざまな上演制限も後押ししてEMKは映像事業の本格化に踏み切ることになったようだ。

今回の有料配信を企画したEMKのキム・ジウォン副代表は「高いライセンスコスト、撮影費用に加えて、韓国では無料配信が主流のなかでどれほどの需要があるのか予測できない有料のオンライン公演は未知の領域への挑戦に近かった。すぐに映像化を通じた収益を目指すのではなく、新たな市場の可能性を覗くことに意義を置いている」と伝えている。

10月4日(日)午後2時配信:キム・ジュンス、キム・ソヒャン、ミン・ヨンギ、ホン・ギョンス、シン・ヨンスク、ペ・ダヘ、キム・ヨンジュ、シン・インソン、イ・サンジュン(写真はEMK公式インスタグラムより

また、今後EMKの子会社EMKエンターテインメントはデジタルエンターテイメント企業SANDBOXと提携し「WEB MUSICAL」と題したオリジナルショートコンテンツの制作事業を11月からスタートするという。
SANDBOXは、人気YouTuberが創立したMCN(マルチチャンネルネットワーク)で、YouTuberやTikTokerなどのクリエイターが多数所属している新進企業だ。

韓国ではいまコロナ禍を経て「Untact(アンタクト/Contactに否定表現のUnをつけた韓国の新造語。非対面の意味)」ビジネスがホットな話題となっている。「WEB MUSICAL」という新ジャンルの映像を通して公演界の観客の裾野を広げることができるか、期待されている。


【配信情報】
ミュージカル『モーツァルト!』10周年記念公演(모차르트! 10주년 기념공연)オンライン有料上映
2020年10月3日(土)午後7時 パク・ガンヒョンVer.
2020年10月4日(日)午後2時 キム・ジュンスVer.

<視聴チケット購入方法>
①NAVER V LIVEのトップページから会員登録(ID所持者はログイン)
※スマートフォンの場合はV LIVEアプリをダウンロード後、会員登録。

②V LIVE+ の各観覧券購入ページへ

※PC(パソコン)からの購入方法
購入したい日程のページ右側にある「전체구매(全体購買)」をクリック⇒決済用ポップアップ(別ページ)の右下「BUY」をクリック⇒決済
※PCからはPayPal/LINE Payで決済

●10/3 パク・ガンヒョンVer.⇒ https://www.vlive.tv/product/ds00u00u00000242
●10/4 キム・ジュンスVer.⇒ https://www.vlive.tv/product/ds00u00u00000245

※スマートフォンアプリからのアクセス方法
「Store🏠」アイコンをクリック⇒ページ上のスライダーに出てきた『モーツァルト!』各購入ページの「BUY ALL」をクリック⇒個人情報収集同意(必須)⇒必須情報入力(名前、ニックネームなど)⇒確認後、決済

※アンドロイドフォンはPayPal/LINE Pay決済、iPhoneはApplepayからコインを購入して決済

③観覧当日は、観覧券を購入後に発行された個別パスワードを入力して配信開始を待機してください。


総括プロデューサー:オム・ホンヒョン/プロデューサー:キム・ジウォン/脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ/作曲・オーケストレーション:シルベスター・リーヴァイ/芸術監督:ユ・ヒソン/演出:エイドリアン・オズモンド/韓国語歌詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ、パク・チョンフィ/協力演出:クォン・ウナ/音楽監督・指揮:キム・ムンジョン/振付:ジェイミー・マクダニエル/舞台:ソ・スクジン/衣装:ハン・ジョンイム/照明:グ・ユニョン/映像:ソン・スンギュ/小道具:チョ・ユンヒョン/音響:キム・ジヒョン/舞台監督:チョン・ウニョン

写真提供:EMKミュージカルカンパニー

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[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 稽古本格始動!

[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 稽古本格始動!

 

ソングスルー稽古の様子©EMKミュージカルカンパニー

『モーツァルト!』韓国10周年公演が、本格的に稽古に入った現場写真を公開した。

去る4月22日、全出演者が一同に会して初顔合わせが行われた。最初に、10年前の初演から6シーズンすべてに出演してきたミン・ヨンギとシン・ヨンスクが挨拶し、俳優たちは和気あいあいとした雰囲気のなかで個々に所感を述べていったという。

コロレド大司教役のミン・ヨンギは「大変な時期に俳優たちがまず共に率先して自己管理を徹底しましょう。私たちみんなで『モーツァルト!』10周年公演を無事に終えられるよう頑張りましょう」と挨拶。続いて、本作を通じて“黄金の星夫人”という愛称もついたヴァルトシュテッテン男爵夫人役のシン・ヨンスクは「10年前に『黄金の星』を歌ってシン・ヨンスクも飛び立つきっかけになりました。10年間作品をやってきて(新型コロナウイルス感染症対策による影響を受けた)今回ほど舞台が大切だと思ったことはなかったです。『モーツァルト!』が10年前にミュージカル界を復興させたように、今回も10周年記念公演で公演界が再び飛び立つことを願っています」と、作品への格別の愛情を見せながら抱負を述べた。

その後4月28日には、作品の全楽曲を出演者全員で歌うソングスルー稽古も行われた。この日の稽古場には、演出家のエイドリアン・オズモンドも合流。いま韓国では海外からの入国者はすべて2週間の隔離が義務付けられていることから、演出家も入国後2週間の隔離義務を終えての初参加となった。前5シーズンの長所をすべて生かした作品作りを構想中という演出家は、彼特有の繊細かつ感性豊かな演出が舞台でどう具現化されるのか、10周年記念公演への期待がさらに高まっている。
稽古終了後、エイドリアン演出家は「私たちの作品は、一人の天才の人生を見せるのではなく、この世界のさまざまな圧迫と苦難のなかで成長する一人の平凡な人間についての物語です。隔離施設にいる間、出演者が皆で歌った『黄金の星』の映像を見ました。とても感動的で、一日も早く皆さんに会いたかった」と語り、「『黄金の星』の映像が多くの人へ感動を与えたように、私たちも一緒に『モーツァルト!』を見に来てくださる観客の心を動かしましょう」と出演陣やスタッフに所信を伝えたそうだ。

エイドリアン演出家も感動したという「黄金の星」歌唱映像(公式YouTubeチャンネルより)

5月6日から「生活内距離確保」へ防疫対策が緩和された韓国で、上演を継続している主な劇場では観客の劇場内マスク着用義務、入場前の簡単な問診票記入、体温測定などを行い感染拡大防止に努めている。開幕まで約1カ月に迫った『モーツァルト!』も10周年記念公演を待ち望む観客の声援に応えるべく、慎重に準備を進めているようだ。
近年の韓国ミュージカル界の発展とともに歩んできた『モーツァルト!』10周年記念公演は、6月11日から世宗文化会館大劇場で開幕する。


【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』韓国10周年記念公演
(<모차르트!> 10주년 기념 공연)
2020年6月11日~8月9日 世宗文化会館大劇場

<出演>
●ヴォルフガング・モーツァルト役:キム・ジュンス、パク・ウンテ、パク・ガンヒョン
●コンスタンツェ役:キム・ソヒャン、キム・ヨンジ、ヘナ
●コロレド大司教役:ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ
●レオポルト役:ユン・ヨンソク、ホン・ギョンス
●ヴァルトシュテッテン男爵夫人役:シン・ヨンスク、キム・ソヒョン
●ナンネール役:チョン・スミ、ぺ・ダへ
●セシリア・ウェーバー役:キム・ヨンジュ、ジュア
●シカネーダー役:ムン・ソンヒョク
●アルコ伯爵:イ・サンジュン

総括プロデューサー:オム・ホンヒョン/プロデューサー:キム・ジウォン/脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ/作曲・オーケストレーション:シルベスター・リーヴァイ/芸術監督:ユ・ヒソン/演出:エイドリアン・オズモンド/韓国語歌詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ、パク・チョンフィ/協力演出:クォン・ウナ/音楽監督・指揮:キム・ムンジョン/振付:ジェイミー・マクダニエル/舞台:ソ・スクジン/衣装:ハン・ジョンイム/照明:グ・ユニョン/映像:ソン・スンギュ/小道具:チョ・ユンヒョン/音響:キム・ジヒョン/舞台監督:チョン・ウニョン

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[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 シカネーダー役に人気トロット歌手合流

[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 シカネーダー役に人気トロット歌手合流

 

シカネーダー役で出演するシン・インソン ©EMKミュージカルカンパニー

6月11日に開幕を控える『モーツァルト!』韓国10周年公演。シカネーダー役にトロット歌手シン・インソンが電撃合流したことが発表された。

いま空前の韓国演歌=トロット旋風が巻き起こっている韓国。そのきっかけを作ったのが、ケーブルテレビチャンネル「TV朝鮮」で3月まで放送されていた「ミスタートロット」という音楽番組。(⇒番組公式サイト) トロット版のサバイバルオーディション形式で放送されたこの番組は、老若男女に広く支持され、ケーブルテレビ番組としては驚異的な35%超えの最高視聴率を記録するほどの人気を博した。番組終了後、出演していた歌手たちはさまざまなバラエティ番組でひっぱりだこの状態だ。
また、『モーツァルト!』に主演するキム・ジュンスが審査委員の一人として久々にテレビ出演していたことから、この番組に注目していたファンも多かっただろう。

トロット歌手がミュージカルに!? と驚くことなかれ。今回シカネーダー役に抜擢されたシン・インソンは多数の名優を輩出しているソウル芸術大学演技科出身。毎年大邱市で開催されている「大邱国際ミュージカルフェスティバル」から誕生したミュージカル『トゥーランドット』や、ソウルの貞洞劇場で上演している『赤壁』などの小劇場作品にも出演経験のある俳優兼歌手なのだ。

ミュージカル『トゥーランドット』2019年出演当時の映像(右から2人目がシン・インソン 大邱ミュージカルフェスティバル公式YouTubeチャンネルより)

「『モーツァルト!』の10周年記念という意味ある公演に参加できて光栄だ」という彼は「ミュージカル俳優として活動してきましたが、こんなに大きな作品には初めて名前を乗せるのでとても緊張します。『ミスタートロット』に出演していたとき、今回ヴォルフガングを演じるキム・ジュンス先輩が審査委員でしたが、今回同僚の俳優として同じ舞台に立つことができて本当に光栄で、もっと頑張りたいです」と語り「大学でミュージカル俳優を夢見て初めて見たミュージカルが『モーツァルト!』の韓国初演でした。そんな私が10周年記念公演に合流できるなんて夢のようです。 『モーツァルト』が10年を重ねたように、私のミュージカル人生も一緒に育ってきた。ミュージカル俳優として望んできた夢の舞台で“シン・インソンだけができるシカネーダー”を披露します」と力強い抱負を伝えている。

エアロビクスでトロットの名曲を歌うシン・インソン(TV朝鮮公式YouTubeチャンネルより)

「ミスタートロット」では、エアロビクス、ポールダンス、サンバなどを取り入れたトロットらしからぬユニークなパフォーマンスを見せ、舞台の経験も生かして高難度の振り付けを完璧にこなす驚異的キャラクターで注目を集めた。そんな彼だけにシカネーダー役を通して『モーツァルト!』10周年公演を盛り上げる一人となるだろう。なお、シン・インソンは7月公演から出演予定だ。


【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』韓国10周年記念公演
(<모차르트!> 10주년 기념 공연)
2020年6月11日~8月9日 世宗文化会館大劇場

<出演>
●ヴォルフガング・モーツァルト役:キム・ジュンス、パク・ウンテ、パク・ガンヒョン
●コンスタンツェ役:キム・ソヒャン、キム・ヨンジ、ヘナ
●コロレド大司教役:ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ
●レオポルト役:ユン・ヨンソク、ホン・ギョンス
●ヴァルトシュテッテン男爵夫人役:シン・ヨンスク、キム・ソヒョン
●ナンネール役:チョン・スミ、ぺ・ダへ
●セシリア・ウェーバー役:キム・ヨンジュ、ジュア
●シカネーダー役:ムン・ソンヒョク
●アルコ伯爵:イ・サンジュン

総括プロデューサー:オム・ホンヒョン/プロデューサー:キム・ジウォン/脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ/作曲・オーケストレーション:シルベスター・リーヴァイ/芸術監督:ユ・ヒソン/演出:エイドリアン・オズモンド/韓国語歌詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ、パク・チョンフィ/協力演出:クォン・ウナ/音楽監督・指揮:キム・ムンジョン/振付:ジェイミー・マクダニエル/舞台:ソ・スクジン/衣装:ハン・ジョンイム/照明:グ・ユニョン/映像:ソン・スンギュ/小道具:チョ・ユンヒョン/音響:キム・ジヒョン/舞台監督:チョン・ウニョン

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[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 2つのスペシャル映像を公開

[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 2つのスペシャル映像を公開

 

©EMKミュージカルカンパニー

今年で韓国初演から10周年を迎えるミュージカル『モーツァルト!』。4月21日(火)からの本公演1次チケット発売を控え、スペシャル映像が続々公開されている。

まず4月13日には、多くのファンが待ち焦がれたティザー映像が公開された。
『モーツァルト!』を代表するナンバー「僕の運命から逃れたい(邦題「影を逃れて」)」をBGMに、キム・ジュンス、パク・ガンヒョン、パク・ウンテの3人がブラックスーツに身を包み登場。その後赤いロングジャケット姿のヴォルフガングに鮮やかに変身する様が圧巻だ。
またコンスタンツェをはじめ、サブキャラクターたちの“ムービング(動く)ポスター”のようなヴィジュアルも公開され、2分弱の短い映像ながら、舞台への期待を一層膨らませる豪華な映像となっている。

そして4月20日には『モーツァルト!』の出演者22名が、個別に「黄金の星(邦題「星から降る金」)」を歌ったスペシャル合唱映像「#마음만은더가까이(#心だけはもっと近くに)」を公開した。

©EMKミュージカルカンパニー

 

「黄金の星」は、ヴォルフガングのパトロンであるヴァルトシュテッテン男爵夫人が歌う、『モーツァルト!』ファンの多くが愛聴曲と指折る名曲。「拘束から脱し、夢を広げよ」という男爵夫人のメッセージをきっかけにヴォルフガングが父レオポルトのもとを離れてウィーンへ向かい、才能を開花させていく重要なナンバーだ。

韓国のみならず、世界中でさまざまな公演が中止、延期となり、俳優たちも自宅待機を余儀なくされているなか、ブロードウェイ、ウエストエンドをはじめ、世界中でさまざまな作品の出演者たちが映像を通じて集まり、舞台の再開を待ち望むファンの声に応えている。

同様に『モーツァルト!』韓国10周年公演の全キャストが、自宅など思い思いの空間で「黄金の星」を歌うナチュラルな姿は、観客に癒しと希望のメッセージを伝えるとともに、感染症の早期克服へ向けた切実な願いも込められている。

今年10周年を迎え、豪華キャストと制作陣が集結した『モーツァルト!』は、開幕から10公演限定で10年前と同じ割引価格で販売された先行販売チケットが4月19日に受付終了。6月19日(金)~7月5日(日)公演分の1次チケットを4月21日(火)午後2時からインターパーク、メロンチケット、世宗文化会館で発売される。


©EMKミュージカルカンパニー

【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』韓国10周年記念公演
(<모차르트!> 10주년 기념 공연)
2020年6月11日~8月9日 世宗文化会館大劇場

<出演>
●ヴォルフガング・モーツァルト役:キム・ジュンス、パク・ウンテ、パク・ガンヒョン
●コンスタンツェ役:キム・ソヒャン、キム・ヨンジ、ヘナ
●コロレド大司教役:ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ
●レオポルト役:ユン・ヨンソク、ホン・ギョンス
●ヴァルトシュテッテン男爵夫人役:シン・ヨンスク、キム・ソヒョン
●ナンネール役:チョン・スミ、ぺ・ダへ
●セシリア・ウェーバー役:キム・ヨンジュ、ジュア
●シカネーダー役:ムン・ソンヒョク
●アルコ伯爵:イ・サンジュン

総括プロデューサー:オム・ホンヒョン/プロデューサー:キム・ジウォン/脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ/作曲・オーケストレーション:シルベスター・リーヴァイ/芸術監督:ユ・ヒソン/演出:エイドリアン・オズモンド/韓国語歌詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ、パク・チョンフィ/協力演出:クォン・ウナ/音楽監督・指揮:キム・ムンジョン/振付:ジェイミー・マクダニエル/舞台:ソ・スクジン/衣装:ハン・ジョンイム/照明:グ・ユニョン/映像:ソン・スンギュ/小道具:チョ・ユンヒョン/音響:キム・ジヒョン/舞台監督:チョン・ウニョン

※海外からのチケット直接購入ページ(グローバルサイト)は現時点で非公開となっています。
●インターパーク(⇒韓国語販売ページ)
●メロンチケット(⇒韓国語販売ページ)

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[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 新たな神話を築く豪華キャストを公開

[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国10周年記念公演 新たな神話を築く豪華キャストを公開

 

(写真左から)ヴォルフガング・モーツァルト役のキム・ジュンス、パク・ガンヒョン、パク・ウンテ ©EMKミュージカルカンパニー

2010年に韓国で初演後、大型ライセンスミュージカルの定番作品となった『モーツァルト!』が、今年で10周年を迎え、4年ぶりに6回目の再演が行われる。
この記念すべき公演にふさわしい“史上最強”との呼び声高い出演陣がついに公開された。

『モーツァルト!』は、『エリザベート』『レベッカ』『マリー・アントワネット』など、数々の名作ミュージカルを送り出した劇作家ミヒャエル・クンツェと作曲家クリストファー・リーヴァイのコンビが、1999年にオーストリア ウィーンで初演。以降ドイツ、ハンガリー、日本など世界9カ国で2200回以上上演された大ヒットミュージカルだ。

2010年に初演した韓国版『モーツァルト!』は、過去10年間で大別すると演出や公演スタイルに3つのバージョンがある。今回の再演では、2010年~2012年に演出したユ・ヒソンを芸術監督に迎え、2014年版を演出したエイドリアン・オズモンドが再び演出を務める。2014年版は衣装やセットも大胆に変革させ話題を集めたエイドリアン演出家は「各シーズンの良かった点を集め、これまでで最も成功したストーリーになるだろう」と自信をのぞかせている。
また、キム・ムンジョン音楽監督を筆頭に、美術、衣装など、制作会社EMKミュージカルカンパニー(以下EMK)の数々の大作を支えてきた凄腕のスタッフたちが、10周年公演を完璧な舞台に仕上げるべく制作を進めているという。

『モーツァルト!』10周年記念公演制作陣インタビュー映像(EMK公式YouTubeより)

制作発表直後から注目を集めていた『モーツァルト!』10周年記念公演のキャスティング。主人公、ヴォルフガング役は公式発表に先駆けて所属事務所から出演を公表していたキム・ジュンスとパク・ガンヒョンに加え、パク・ウンテが出演する。

2010年の初演時にミュージカル俳優として初舞台を踏んだキム・ジュンスは、韓国最大級の客席数を擁する世宗文化会館大劇場で、出演した全公演を完売させた「神話」はいまだに語り継がれている。しかし当時はアイドル歌手がミュージカル界で活動することは稀な時代で、単身舞台の世界に飛び込んだ彼は、パク・ウンテの多大な助力を得て慣れない稽古をこなし、舞台に立つことができたという。
一方のパク・ウンテも、作曲家シルベスター・リーヴァイの賞賛を受けてアンサンブルから主演に大抜擢され、以降2014年まで最多出演回数を誇っている。『モーツァルト!』を初演から大ヒットに導いた2人が顔を揃えるだけでも、意義深い10周年記念公演と言えるだろう。
キム・ジュンスは「ミュージカルデビュー10周年を迎え、今の自分を可能にしてくれた特別な作品に参加できて感慨を新たにし、とても幸せだ」と語り、パク・ウンテは「私も『モーツァルト!』と共に成長し10年が過ぎた。再び演じられることが嬉しく感慨深い。楽しい舞台にできるよう努力する」と、共に本作に並々ならぬ思い入れを表している。

加えて『笑う男』では共演者、観客に“彼こそがグウィンプレン”と言わしめるほど完璧に主人公を演じ切り、いま最もホットなライジングスターと呼ばれるパク・ガンヒョンが初めてヴォルフガング役に挑む。10年前の初演を観客として見ていたという彼は「新しい作品と出会ったときめきと、同時に上手く演じなくてはならないプレッシャーがある。10周年というタイトルに迷惑をかけないよう努力する」と抱負を述べている。キム・ジュンス、パク・ウンテが本作を経てその後トップ俳優として活躍していることを見れば、彼にとってもスターへの階段を上っていくうえでの大きなステップとなるだろう。

(写真左から)コンスタンツェ役のキム・ソヒャン、キム・ヨンジ、ヘナ ©EMKミュージカルカンパニー

そしてヴォルフガングを取り巻くサブキャラクターも、EMK作品ではおなじみの実力派俳優が揃っている。
奔放で魅惑的ながら、夫との関係に葛藤することになるヴォルフガングの妻、コンスタンツェ役はキム・ソヒャン、キム・ヨンジ、ヘナが演じる。
一時はミュージカルの本場ブロードウェイに渡り、俳優修業していたキム・ソヒャンは、本格帰国後『マタ・ハリ』『シスター・アクト』『エクスカリバー』などに出演し、今やEMK作品には欠かせない女優の一人となっている。一方で『マリー・キュリー』『スモーク』など小劇場ミュージカルへも精力的に出演し、その幅広い活躍ぶりが近年評価を高めている。
またキム・ヨンジ(元SeeYa)、ヘナ(元Kiss&Cry)の2人はガールズグループのメンバーからミュージカル俳優への転身に成功した俳優たちだ。キム・ヨンジは2019年の『マリー・アントワネット』で第2の主人公ともいえるマグリット役を好演してミュージカルデビューを飾った。一方ヘナは2018年に『ジキル&ハイド』のルーシー役に抜擢後、2019年には『ボディーガード』に主演するなど、順調な活動を続けている。

(写真左から)コロレド大司教役のミン・ヨンギ、ソン・ジュノ/ヴァルトシュテッテン男爵夫人役のシン・ヨンスク、キム・ソヒョン ©EMKミュージカルカンパニー

ヴォルフガングの才能を独占しようとするコロレド大司教役はミン・ヨンギとソン・ジュノが。対して、才能を見込んで支援者となるヴァルトシュテッテン男爵夫人役はシン・ヨンスク、キム・ソヒョンが演じる。ミン・ヨンギとシン・ヨンスクはそれぞれ初演から同役を演じてきた『モーツァルト!』の魅力を存分に知りつくした2人だ。そしてミュージカル界のおしどり夫婦として知られるソン・ジュノとキム・ソヒョンは、昨年の『マリー・アントワネット』に続いて夫婦共演を果たすことになる。

(写真上段左から)父レオポルト役のユン・ヨンソク、ホン・ギョンス/姉ナンネール役のチョン・スミ、ぺ・ダへ/(下段左から)セシリア役キム・ヨンジュ、ジュア/シカネーダー役ムン・ソンヒョク/アルコ伯爵役イ・サンジュン ©EMKミュージカルカンパニー

そのほか、ヴォルフガングの父レオポルト役は確かな歌唱力に定評のあるユン・ヨンソク(『ファントム』『アイアン・マスク』他)とホン・ギョンス(『レベッカ』『サ・ビ・タ』他)。才能ある弟を支える姉ナンネール役はチョン・スミ(『ルドルフ:ザ・ラスト・キス』『ハムレット』)と『壁抜け男』などミュージカルへの出演経験も豊富な歌手のぺ・ダへが演じる。
ヴォルフガングの名声を利用しようとするコンスタンツェの母セシリア役は昨年の『マリー・アントワネット』では共にローズ・ベルタンを演じていたキム・ヨンジュとジュア。
オペラ『魔笛』をプロデュースするシカネーダー役は『マチルダ』『英雄本色』『マリー・アントワネット』など作品ごとに多彩な役を演じこなすムン・ソンヒョク。コロレド大司教の右腕、アルコ伯爵役は『笑う男』『エクスカリバー』『ビリー・エリオット』などで個性溢れる役柄をこなしてきたイ・サンジュンが演じる。

韓国ミュージカルが大きく発展を遂げたこの10年と共に歩んできた『モーツァルト!』。韓国内外で注目を集める10周年記念公演は6月11日から世宗文化会館大劇場で開幕する。


【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』韓国10周年記念公演
(<모차르트!> 10주년 기념 공연)
2020年6月11日~8月9日 世宗文化会館大劇場

<出演>
●ヴォルフガング・モーツァルト役:キム・ジュンス、パク・ウンテ、パク・ガンヒョン
●コンスタンツェ役:キム・ソヒャン、キム・ヨンジ、ヘナ
●コロレド大司教役:ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ
●レオポルト役:ユン・ヨンソク、ホン・ギョンス
●ヴァルトシュテッテン男爵夫人役:シン・ヨンスク、キム・ソヒョン
●ナンネール役:チョン・スミ、ぺ・ダへ
●セシリア・ウェーバー役:キム・ヨンジュ、ジュア
●シカネーダー役:ムン・ソンヒョク
●アルコ伯爵:イ・サンジュン

総括プロデューサー:オム・ホンヒョン/プロデューサー:キム・ジウォン/脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ/作曲・オーケストレーション:シルベスター・リーヴァイ/芸術監督:ユ・ヒソン/演出:エイドリアン・オズモンド/韓国語歌詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ、パク・チョンフィ/協力演出:クォン・ウナ/音楽監督・指揮:キム・ムンジョン/振付:ジェイミー・マクダニエル/舞台:ソ・スクジン/衣装:ハン・ジョンイム/照明:グ・ユニョン/映像:ソン・スンギュ/小道具:チョ・ユンヒョン/音響:キム・ジヒョン/舞台監督:チョン・ウニョン

※6月11日~18日公演分のチケットは発売中。
海外からの直接購入(グローバルサイト)は現時点で非公開となっています。
●インターパーク(⇒販売ページ)
●メロンチケット(⇒販売ページ)

©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国版10周年記念公演特別価格チケット発売&主演候補を発表

[MUSICAL]『モーツァルト!』韓国版10周年記念公演特別価格チケット発売&主演候補を発表

 

『モーツァルト!』韓国10周年記念公演ポスター ©EMKミュージカルカンパニー

EMKミュージカルカンパニーが、現在に至る大劇場ライセンスミュージカル制作の礎を築いた『モーツァルト!』。今年で初演から10周年を迎え、記念ポスターと映像を公開した。
併せて10年前と同じ特別価格で発売するチケット情報も発表された。

『モーツァルト!』は『エリザベート』『レベッカ』『マリー・アントワネット』などを手掛けた劇作家ミヒャエル・クンツェと作曲家クリストファー・リーヴァイのコンビが、1999年にオーストリア ウィーンで初演。日本では2002年に初演されている。
韓国版は2010年1月20日から世宗文化会館大劇場で初演されたが、制作にあたり、すでに作品の人気を確立していた日本版をロールモデルにしたと言われている。
韓国初演時の主人公ヴォルフガング役はイム・テギョン、パク・コニョン、パク・ウンテ、キム・ジュンスの4名が努めた。なかでもキム・ジュンスは本作でミュージカル俳優デビューを果たし、チケットは連日完売。以降アイドル歌手のミュージカル出演が急増する契機を作った。また、パク・ウンテは本作への大抜擢を機に大劇場作品に多数主演するようになるなど、彼ら以降もチョン・ドンソク、パク・ヒョシン、キュヒョンなどヴォルフガングを演じた多くが『モーツァルト!』を通してミュージカル俳優としてキャリアアップを果たしている。

『モーツァルト!』韓国10周年記念公演オフィシャルティザー映像

初演から10年を経て、約4年ぶりに上演される『モーツァルト!』韓国版に寄せられる期待は大きく、公式インスタグラムで「#위시모차르트(♯ウィッシュモーツァルト)」のハッシュタグをつけた希望キャストの投稿募集にも熱い反応が寄せられ、出演候補を当てるイベントも実施された。

ヴォルフガング役“候補”として名前が挙がっている俳優は以下の10名。出演者は、4月1日に正式発表される。

キュヒョン、キム・ジュンス、ドギョム、パク・ガンヒョン、パク・ウンテ、パク・ヒョシン、イム・テギョン、チョン・ドンソク、KAI、ホン・グァンホ(カナダラ順)

初演と同じく、世宗文化会館大劇場で上演される『モーツァルト!』は、同劇場で上演されるライセンス公演としては最多の219回を記録。10周年の節目を迎え、最高のキャストとEMKが積み上げたノウハウを生かして、次なる10年へ向けて制作に邁進してるという。

10周年記念公演の演出は2014年版の『モーツァルト!』や『バンジージャンプする』初演(2012年)、『ハムレット:アライブ』(2017年)などを手掛けたエイドリアン・オズモンド。2014年版では、演出から衣装、セットまで斬新な改革を遂げて話題を呼んだ彼だが、今回はどのような手法で記念公演を演出するのか期待がふくらむ。

10周年公演を記念して「リメンバー2010」と題し、10年前と同じ価格設定の特別価格チケットを6月11日~18日の10公演限定で先行発売される。特別価格は、各定価からVIP・R席-2万ウォン引、S・A席-1万ウォン引となる。

チケットは、インターパーク、メロンチケット、世宗文化会館ホームページの3か所で発売。韓国初演が行われた同じ日時である1月20日(月)午後8時から発売開始と、チケット発売も記念日にこだわりをもつ韓国らしい演出が施されている。


【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』韓国10周年記念公演(<모차르트!> 10주년 기념 공연)
2020年6月11日~8月9日 世宗文化会館大劇場

総括プロデューサー:オム・ホンヒョン/プロデューサー:キム・ジウォン/脚本・作詞:ミヒャエル・クンツェ/作曲・オーケストレーション:シルベスター・リーヴァイ/芸術監督:ユ・ヒソン/演出:エイドリアン・オズモンド/韓国語歌詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ、パク・チョンフィ/協力演出:クォン・ウナ/音楽監督・指揮:キム・ムンジョン/振付:ジェイミー・マクダニエル/舞台:ソ・スクジン/衣装:ハン・ジョンイム/照明:グ・ユニョン/映像:ソン・スンギュ/小道具:チョ・ユンヒョン/音響:キム・ジヒョン/舞台監督:チョン・ウニョン

 

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【独占】『モーツァルト!』2016年韓国版を演出 小池修一郎インタビュー[後編]

【独占】『モーツァルト!』2016年韓国版を演出 小池修一郎インタビュー[後編]

 

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プレスコールでは演出家自ら、各場面を丁寧に解説した

ミュージカル『モーツァルト!』の2016年韓国版を演出した小池修一郎独占インタビュー。後編では、稽古の裏話や、舞台美術、そして、日韓ミュージカル界の未来までを伺いました。舞台ファンには興味深いエピソードが盛りだくさん!

*     *     *

●稽古はどんな感じで進められたのでしょうか? プレスコールではコロレド大司教役のミン・ヨンギさんが「ディテールが細かく描かれている」とおっしゃっていましたが。
「今回は、日本でやってる稽古に比べたら10分の1くらいの細かさじゃないかな(笑)。というか、韓国のみなさんはある意味“歌手”ですから、音楽的な部分はカッチリ掴んでいるじゃないですか。そこで感情的な部分の道筋を確認する、という形で進めました。ミン・ヨンギさんは初演からずっとやってこられた方だし、何度も出演してきた方も、初めて出演した方も、自分なりのイメージを持っている方が多かった。何度も再演している作品ですから、白紙の状態ではなかったですね」

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稽古中の様子 写真提供:EMKミュージカルカンパニー

●そして前回から大きく変わったセットも興味深かったんですが、センターに独特の動きをする大きな要塞のような階段があって、宝塚の大階段を彷彿とさせました。
「それはね、(舞台美術の)チョン・スンホ先生が、おそらく宝塚の舞台をご覧になって、銀橋を作りたいとまずおっしゃったんです。あの階段も、たぶん彼の頭の中では宝塚の大階段がもっと変化したら面白いだろうと思われたんだと思いますね。私的には、普段自分でも扱っている慣れ親しんだものだから、韓国の方々がこれに新鮮味を感じてくださるならいいなと思いました」

●では小池先生からこう作ってほしいとリクエストされたのではなかったと? 次のシーンに転換するときに、テレビ画面がワイプするような幕の使い方も面白かったです。
「はい、すべてスンホさんから出てきたアイデアです。当初からライトと映像的なパフォーマンスにしたいとおっしゃっていて、普通舞台美術家は逆なんですよ。予算的に映像や照明にお金がかかると、小道具が減ったりするから嫌がる人が多いのね。だけど逆に美術家のほうからそう言われるのは初めてだったから、すごくびっくりした。でも道具は道具で、EMKさんは大変大きな予算を持っているので、あんな大きいものを全部作ってくださいました(笑)」

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センターにある回転、変形する大きな階段が目を引く

●韓国の『モーツァルト!』で初めて銀橋が導入されたのがやはり新鮮でした。
「毎回思うんですけど、世宗文化会館がとても大きい会場なので、ちょっと奥に入ったところで芝居をやっても、なかなか観客に届きにくいんですよね。ハイライトでみんなで歌うシーンなんかは、一番後ろで歌ってもいいと思うのね。『モーツァルト!』の場合は、アマデって子供だし、『エリザベート』のトート(死)のほうが抽象的なはずなんだけど、“才能”っていうのは別の意味で表現が非常に難しい。トート(死)の場合は現象でもあるのけど、才能の場合は現象じゃないから。過去に制作した話を聞くとその部分はスルーしてきたような印象を受けたんです。だけど、ドンソクさんやヒョシンさんなど、日本版の台本を読んだり見たりして面白いと言ってくださったのは、その部分が分かりやすかったからだと思うんです。世宗でもその部分を分かりやすくしないと、と思ったので銀橋もあることだし、アマデやモーツァルトを前に出したりしたんです」

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ヴォルフガングやアマデ役たちの渾身の演技を間近で堪能できる

●重要なポイントとなる芝居を目の前に来て演じてくれるので、観客の立場からするととても嬉しいと思います。
「いまからでも1列目と2列目はチケットの値段を上げてもいいと思うよ(笑)。宝塚も前の席だからって値段は上げてないけど、上げても絶対チケットが売れちゃうと思いますよ(笑)」

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日本版にはないヴォルフガングとコロレド大司教が対峙するシーンは圧巻!

●劇場ロビーには日本からいらした方をたくさんお見掛けします。日本の『モーツァルト!』ファン的見どころというか、日本版にはない、特別に盛り込んだシーンなどはありますか?
「(2幕後半の)『楽な道はいつも間違った道(쉬은 길은 늘 잘못된 길)』というコロレド大司教とヴォルフガングが歌うシーンがあるんですけど、あれはハンガリーで付け加えられたシーンだと思います。日本でもやってないし、昔のウィーンやドイツでもやってなくて、韓国では前回の2014年版から入ってるのかな? ちょっと筋のなかに入れるにはやや難しい曲ではあるんですけど、確かにコロレドとヴォルフガングのデュエットはとても魅力的なので日本版でも入れてほしいという意見もすごくあったんですね。でもストーリー的に難しい。日本のミュージカルファンは演劇ファンだから、辻褄が合わないって言われるかもしれないね。でも韓国の場合はやっぱり音楽ファンだから、プロットにこだわらず入れてみたというか。プレスコールのときのミン・ヨンギさんは凄かったよね! 息づかいがマイクを通して聞こえるほどだったもの(笑)。それほど迫力のあるシーンになっているってことですね」

●今回、初めて韓国で演出をされて、改めて感じたことなどありましたか?
「まず韓国語がすごく羨ましいと思うところは、スピードがあるんですよ。だからセリフが音楽にちゃんとはまっていくんです。短く言い切れるってことは日本より音楽も短く終われるんですよ。2幕でレオポルトがコロレド大司教に『早く息子を連れて来い!』と言われて、『それなら孫を連れてきます』というシーンがあるんだけど、みんな凄い早口で喋ってるんじゃないの? と聞いたらそうじゃない、と(笑)。あの内容を日本で同じスピードでやろうとしても出来ない。日本の俳優だとタメを作っちゃったりとかして時間が3倍くらいかかりますよ。だから、西洋原作のミュージカルは、(日本よりも)原典に近い状態でやれてるでしょうね。逆に韓国の人たちからすると、日本のミュージカルはなんでこんなにまったりとやってるんだろうと感じると思いますよ」

●韓国ミュージカルの良い面で、日本に取り入れたいと思ったことはありますか?
「ミュージカルという文化の違いだと思うんだけど、韓国はやはり音楽中心のものなんです。日本もそうではあるんだけど、やっぱりミュージカルは演劇のジャンルに入っていて。ドイツや、ことフランスでは雑誌などで紹介されるときに演劇と同じページでは紹介されていないんです。サーカスやショー的な扱いで下に見られててガッカリしちゃうんだけど。日本では演劇として扱われているけど、それゆえに(物語、演技など)そっちばかりが論じられて、作品がもともと持っている音楽的な良さとかは二番目になってるところがあるんですよね」

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写真右が、劇団四季出身で日本語が堪能なアルコ伯爵役のイ・ギドン

●韓国版『モーツァルト!』キャストのなかで、この人は日本でもやらせてみたいな、と思った人などはいませんでしたか?
「脇役の俳優で、演技も歌も出来て、キャラクターもある人はなかなかいないんですよね。面白くて軽妙なんだけど、歌うとこのくらいか…みたいな。そんななかで、アルコ伯爵役のイ・ギドンさんが、舞台稽古に入るまで劇団四季にいたことを知らなかったんです。プロフィールにも書いてなかったし、本人も言わないんだもの(笑)。舞台稽古に入ってビックリした。日本語ペラペラなんですよ。だけど、いつも質問するときに彼は通訳を介して話してたのね。で、一度アンサンブルの人たちが疲れちゃって、集中してないことがあってイライラしたから、僕が通訳さんにちょっとボヤいたんですよ。その時に、ギドンさんがアンサンブルを集めて説教してらしたのね。私が苛立ってることを察して注意してくれたのかと思って感謝してたんですね。だけど今思うと、彼は僕がブーブー言ってた日本語を全部分かってたんだ!(笑) な~んだそうだったのか!と思って(一同爆笑)。俳優さんだから、下手すると通訳さんより流暢だし、ボキャブラリーが多いの。劇団四季出身だから、外国人が大変な母音もちゃんと出来てるんですよ。ちょっと調べたら2年くらい前に彼は日韓合同のコンサートの司会とかやってたんです。だけど四季で何年もやってたなんて誰も教えてくれなかったらビックリした(笑)」

●では最後に、日韓のミュージカル界がこれからどうなっていけばいいなと思っていらっしゃいますか?
「今までもいろんな交流があったと思うし、これからもどんどんやっていければいいなと思います。最近も大学路(テハンノ)の小劇場ミュージカルが日本で上演されてきているし、(韓国の俳優が日本公演に出演し、日本の演出家・栗山民也が韓国版を演出した)『スリル・ミー』のような交流もありましたよね。言語の問題はとても大きいと思うんだけども、ヨーロッパに比べると、韓国や日本は東アジアでルーツ的は同じじゃないですか。オーストリアでは国が小さいせいもあって、アメリカ、オランダ、ノルウェーとか、ウィーンミュージカルにはいろんな国の人が出演してるんです。だから日韓には言語の壁はあるんだけども、中国や東南アジアを入れても、言語的にはウィーンの状況よりも近いかもしれない。本当に悔しいんだけど、僕がいま20代だったら韓国に留学して、大学路でミュージカルを作ろう!とかやったと思うんですよ」

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日韓ミュージカルシーンの可能性はまだまだ開かれている!

●そういう意味では韓国の舞台制作の環境がとても羨ましい部分があると?
「いっぱいありますね。まず政府からお金が出てバックアップがあること。それに周りの人がそれをすごく温かく見守ってる気がするのね。演劇そのものは日本の70年代とか80年代の熱さに近い気がするんだけど、同時に社会のなかでのステータスがポジティブなんじゃないかな? 日本でもそういうものは認められてるんだけども、やっぱり儲からない芸術としての認知度があって(笑)。韓国だともうちょっと、みんながそこに夢を持ってる気がするんですよ」

●韓国でも舞台が“儲からない芸術”という認識は同じだと思いますけどね(笑)
「同じなんだけど、そこに対する夢のあり方がね、すごく熱いと思います。韓国の人らしいというか、そこが羨ましくて。日本だとやっぱり昔も今もミュージカルって、どうやっても『アメリカ人の真似だ』という意見があると思うんです。でも韓国ではそういう風には言わないんじゃない? いくらアメリカで始まったものでも、自分たちなりに、彼らよりもっと上手くできるという自負があると思うんです」

●テレビでオーディション的な番組もあったりして、小さいころから「ミュージカル俳優になりたい」と言ってる子供がたくさんいるんですよ。
「日本でもそういう子が昔はいたけどね、80年代くらいでみんな挫折したんじゃない?(笑)。いまの子はそんなこと言わなくなっちゃったんで、とても残念です。だから、ほんっとにね、いま若かったら、もっとやるのに!と思いますね。韓国やアジアの俳優が融合して世界と伍して行く、というのを考えたと思う。例えば『ミス・サイゴン』とか、(ウエストエンドで)韓国の俳優も出てたじゃないですか。そういう作品もあるんだけど、あれは西洋人が見たアジアのなかに組していくだけだから。本当はアジア人が考えることをアメリカやヨーロッパの人たちに見せていくような時代が来てもいいと思う。これまでは彼らが見た東洋っていうのを私たちは一生懸命学んできたわけですよ。ちょっと悔しいよね。だから一つの国の話じゃなくて、もうちょっと広がりがあると“アジア人も出来るんだ”と思わせることができるんじゃないかな?」

●将来そういう作品を手掛けられたらいいな、と?
「出来ればいいんですけど、たぶんそれを僕は老人ホームかなんかに入って見てるんじゃない?(笑)。ネットで中継を見たりとか(笑)」

●また韓国で演出のオファーが来たらやってみたいですか?
「スケジュールの調整ができれば、喜んでやってみたいですよ。元々小劇場が好きだったのに、日本で一番大きいくらいの劇団(宝塚歌劇団)に就職しちゃったんで、劇場も日本で一番大きな劇場でやる作品ばかりなんで、大学路の小劇場作品みたいなのはやれないで来てるんでね」

●逆に大学路みたいなところに憧れがあるんですね。
「そうなんです。日本でも小さな劇場で若者たちがやってはいるけども、そういう小劇場ブームっていうのはもう去っているんですよ。私が若い頃にはあった、そういう熱気みたいなのがまだ大学路には残っているから、もう羨ましくて羨ましくてしょうがない。ほんっっっとに! 生まれ変わったら……と思うんですけどね(笑)。これから日韓の若い人たちは、お互いにインターネットとか世界共通のツールをいっぱい持ってるから、作品をどんどん作れると思うんです。そういう時に、それぞれの国民性は感情表現のなかにあると思うんだけど、それが互いに理解できないものではないと思うのね。むしろとても理解できる。だから『西便制(ソピョンジェ)』みたいな作品は、日本人も絶対好きだと思いますよ。そういう部分でもお互いに共有できるものがいっぱいあるから、上手くやれたらいいと思いますよ。僕も楽しみにしてます」

*     *     *

大学路のような劇場街や、新しい劇場が多いことがとても羨ましいとおっしゃっていた小池先生。先生が大学路で小劇場ミュージカルを演出! なんてことがあれば、それこそ大きな話題になると思いますが、日韓舞台シーンの交流がさらに進めば夢ではないかもしれません。
今年の韓国版について細かく解説してくださったこのインタビューを読めば、観劇の際にかなり参考になるはずです。ぜひ一人でも多くの方に、小池演出版『モーツァルト!』を観てほしい! と思っています。


2016mozartposter【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』(모차르트!)
2016年6月10日~8月7日 世宗文化会館大劇場

<出演>
●ヴォルフガング・モーツァルト役:イ・ジフン、チョン・ドンソク、キュヒョン(SUPER JUNIOR)
●コンスタンツェ役:キム・ソヒャン、ナンア
●コロレド大司教役:ミン・ヨンギ、キム・ジュンヒョン
●レオポルト役:イ・ジョンヨル、ユン・ヨンソク
●ナンネール役:ぺ・へソン、キム・ジユ
●ヴァルトシュテッテン男爵夫人役:シン・ヨンスク、キム・ソヒョン
●セシリア・ウェーバー役:チョン・ヨンジュ
●シカネーダー役:ホン・ロッキ、イ・チャニ

脚本:ミヒャエル・クンツェ/作曲:シルヴェスター・リーヴァイ/演出:小池修一郎/協力演出:クォン・ウナ/韓国語詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ/音楽監督:キム・ムンジョン/振付:イ・ラニョン/舞台:チョン・スンホ/衣装:ハン・ジョンイム/ヘアメイク:キム・ユソン/音響:山本浩一/音響スーパーバイザー:キム・ジヒョン/照明:グ・ユニョン/映像デザイン:ソン・スンギュ/舞台監督:イ・ジノ/制作監督:チョン・ウニョン

●公式サイト:www.musicalmozart.co.kr

取材、写真協力:EMKミュージカルカンパニー

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⇒インタビュー【前編】を読む

【独占】『モーツァルト!』2016年韓国版を演出 小池修一郎インタビュー[前編]

【独占】『モーツァルト!』2016年韓国版を演出 小池修一郎インタビュー[前編]

 

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小池修一郎  写真提供:EMKミュージカルカンパニー

2010年に初演し、韓国では今年で5回目の再演を上演中のミュージカル『モーツァルト!』。今回の目玉は、何といってもこの作品を世界的に知らしめるきっかけとなった日本版を創り上げた小池修一郎が演出を担当していることだ。原作者のミハイル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイが「こんな作品を見たかった!」と絶賛し、いまや韓国でも定番の人気作となっている『エリザベート』も小池が演出した日本版の土台があってこそ。直接演出を手掛けなくとも、すでにさまざまな面で韓国ミュージカルに影響を与えてきた演出家だ。
今回、演出家生活30年にして初めて海外作品の演出に挑んだ小池に独占ロングインタビューを敢行。全ミュージカルファン必読です!

*     *     *

●毎年日本で次々と大作の演出を手掛けられ、大変お忙しいはずの小池先生が韓国版『モーツァルト!』の演出を手掛けられると知ったときには大変驚きました。どのような経緯で演出することになられたのでしょうか?
「韓国の初演(2010年)のときに、キム・ジュンスさんの舞台を見せてもらって、僕はハングルだったから読めなかったんだけど、パンフレットにソフィさん(注:制作会社EMKミュージカルカンパニーのプロデューサー、ソフィ・キム(김지원)さん)が、帝劇の前で撮った写真と一緒に、日本版を見て面白いと思って、韓国でもやりたいと思ったという文章を寄せていらしたらしいんです。ウィーンではなく日本の舞台に関心を持ってくださったのがすごく嬉しくて。それからまたいろいろとバージョンが変わったというので2014年にもパク・ヒョシンさんでまた見せてもらいました。それから『エリザベート』や他の韓国ミュージカルも見に来たりしていたし、EMKの方も日本に来てくださったりして親しくさせていただいているなかで、2016年にまた上演するので(演出を)どうですか? というお話しをいただいてとても嬉しかったんです。だけど、いま実は日本では宝塚と東宝の両方で『エリザベート』の稽古をしているんですよ。なのでスケジュールの調整がつくかが問題だったんですけど、当初の日程よりも調整してくださったんです。それならばギリギリ出来るかな? と。日本側も協力してくれたし、何よりもEMKのほうで開幕日などを動かして下さったんですよ。皆さんがそこまでしてくださるなら、何としてでも期待にお応えしたいと思いました」

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2016年版のヴォルフガング、イ・ジフン、キュヒョン、チョン・ドンソク

●海外の作品を演出されるのは初めてですよね? これまでもそういうお話があったのではないかと思ったのですが。
「あったんですけど、スケジュールの関係などでうまく行かなかったんです」

●そんなタイトなスケジュールのなかで韓国版の演出をされることになり、先生の健康面を心配されたファンの方もいらしたようです。
「(笑)これからじゃない? 疲れが出るのは(『モーツァルト!』が終わった)これからですね。去年の秋からまったく休んでないですから」

●いろんな作品をご覧になったという、韓国ミュージカルに対してどういうイメージをお持ちでしたか?
「いまから約10年前くらいに韓流ブームが来たときに、日本でもいろんな韓国ミュージカルがツアーで公演をやったんです。でもツアーですから、歌は上手いんだけど作品としてのレベルはそれほど高いとは思えなかった。でも、それから『モーツァルト!』とかいろんな作品を韓国に見に来るようになって、これは韓国ミュージカルを好きな人がみんな言うんだけど、美術なり照明なりのプレゼンテーションがも~のすごい進歩を遂げたから。演劇はいまも昔も大変レベルが高いと思うのね、どんな国にも前衛の演劇というのはそれなりの個性を持ったものがありますから。それは絶対あったと思うんだけど、こういうショービジネスの面で。それに設備も良くて新しい、モダンな劇場がたくさん増えたでしょう? はっきり言って“あっ、一瞬にして日本は抜かれた”と思いました。だって日本は劇場が古いから。あとね、電圧が低いから。日本よりも韓国の照明の機能が電圧の面でぜんぜん良いんです。それはもう、今回圧倒されました。それでこんなに違うんなだと。でも日本の電圧を変えることはできないからね(笑)」

●これまでご覧になった韓国ミュージカルで印象深かったものは?
「『西便制(서편제 ソピョンジェ)』という作品を見たときに衝撃を受けました。ああいう内容をミュージカルという手段で、ここまで洗練された形で描くというのは、ちょっと日本だと無理なんですね。芝居には出来ると思うし、泥臭いミュージカルには出来ると思うんだけど、あれは泥臭さがないところが見事だった。(ストーリーは)泥臭い話なんだけどね。同じタイミングで『光化門恋歌』も見たんですけど、演出のイ・ジナさんという方を大変尊敬しています。まだ韓国ではお会いしたことはないけど。そういう素晴らしい演出家もいるし、音楽、美術、照明とかテクノロジーの面とミュージシャン、指揮者のレベルが高い。多くの人が歌い手のことばかり考えてるけど、韓国のミュージカルがここまで来たっていうのはスタッフが充実してきたんだと思いますね」

注:『西便制(서편제 ソピョンジェ)』は、韓国映画界を代表する監督の一人、イム・グォンテク監督の1993年作品『風の丘を越えて/西便制』の原作となった、イ・チュンジュの小説をベースに2010年に初演。(以降、2012年、14年にも再演)韓国の民俗芸能パンソリ(판소리)の歌い手であるソリクン(소리꾼)の父娘が人生を賭けて芸を追及する壮絶な生き様を描いた作品。

●今回は日本版の台本をベースにされているそうですが、どのように制作されたのでしょうか?
「台本は以前ソフィさんとパク・ヒョシンさんが日本に見にいらして、気に入ってくださったバージョンというか。いみじくもプレスコールでチョン・ドンソクさんが『初演のときに日本の台本を読んだだけでも面白かった』と言ってくださったのはテキストレイジって言うんですけども、日本で上演するときは(ミハイル・)クンツェさんたちと相談し、お願いをして日本人が共感できるように解釈を加えてあるんです。あとは、日本語でやると言葉がたくさん入らない。ドイツ語の半分くらいしか歌詞が入らないんですね。だから、日本版はすごくダイジェストにしてコンパクトにまとめないと同じようには言えず、ドイツ語だとその倍くらいの内容を喋ってるんです。韓国版は原作の70%はカバーしてると思う。言語学的にも一つの言葉が短くて詰まっているでしょう? ひとつのメロディーのなかにたくさんの言葉を入れられるので、これが非常に羨ましかったですね」

●セリフ的には日本版より中身が濃い感じなんですね。
「で、その(日本版のような)アダプテーション(脚色)を(韓国版で)やっても良い、やってほしいということだったんです。見た目的な演出よりも、どういう風に出てくるかというのはやはり台本にあるわけで、その台本に(自分なりの)解釈をちょっとしたところに加えてるわけですよ。例えば、原作ではナンネールと手紙を配達に来た郵便配達の会話から、ヴォルフガングの近況が語られるシーンがあるんです。郵便配達から受け取った手紙をただ読むだけではつまらないし、ナンネールの状況が分からないから、それを、原作の年号的にナンネールは結婚していたはずなので、郵便配達から夫に変えて、夫に言わせてるんです。(二人の会話に出てくる)家の修理の話題は僕が付け加えましたけどね」

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2016年版は、2幕のコンスタンツェのシーンに変化が

●これまで日本版にはあったけど、韓国版に今回新しく盛り込んだようなシーンはありますか?
「2幕のコンスタンツェ関連のシーンは日本以外ではやっていなかったですね。日本初演のコンスタンツェは松たか子さんという大女優だったので、ウィーン版だと出番が足りなかったというか、描かれ方が中途半端だったので歌をリプライズさせることで膨らませたんです。それがないと、1幕の冒頭にある、コンスタンツェがメスマー博士をヴォルフガングの墓に案内して頭蓋骨を掘り返してお金をもらう、というシーンで、彼女がそれをどういう心情でやったのか、ということを符合させないとただの嫌な女になってしまって勿体ないと思ったし、ちょっとはロマンチックな色も加わるかと思ったんです」

●前回の2014年版と比較すると、ヴォルフガングと家族(レオポルト、ナンネール)との関係よりも、今回はコンスタンツェおよびその一家との関係に重きが置いてあったように思えましたが?
「コンスタンツェとその家族が出てくる出番は変わってないし、前の韓国版でもやってるはずです。2014年版では母親セシリアと娘コンスタンツェの歌が2幕の頭にあったんですけど、それをカットしているので。でもインパクトという面では、セシリア役のチョン・ヨンジュさんの迫力ある演技もあるし、コンスタンツェが密接に絡んできてるから。コンスタンツェはアマデとヴォルフガングを取り合ってるわけで、そこに家族が登場するから印象が強いのかもしれませんね」

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ヴォルフガングの心情を繊細に表現するイ・ジフン

●3人のヴォルフガングの魅力を教えてもらえますか? プレスコールではイ・ジフンさんはとても繊細な演技を見せるとおっしゃっていましたね。
「イ・ジフンさんは俳優としてのキャリアが長いから、役の作り方とか周りの方たちとの関係性をすごく考える人ですね。演技の作り方がフレームインする感じというか、非常に映像的なんですよ。それと、大人の目でヴォルフガングの演技をすごく考えてるなと思いました」

●チョン・ドンソクさんは?
「ドンソクさんは本当に天真爛漫だと思いますね。とても素直だし、ちょっと子供っぽいところもあって。そういう彼の純粋さというか喜怒哀楽というか、自分の感受性にすごく忠実なところがあるから、ヴォルフガングとオーヴァーラップするところがあると思いますよ。彼はすごく身体が大きいじゃないですか、だからヴォルフガングのイメージとはちょっと離れてしまうところもあるんだけど、彼が内面的にうまくオーヴァーラップすることで、(ヴォルフガングは)あ、こういう人だったのかな? と思わせますね」

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純粋さとスケール感のある歌唱力が魅力、チョン・ドンソク

●キュヒョンさんはどうでしょう? プレスコールで「何故愛せないの(왜 나를 사랑하지 않나요)」を歌ったシーンはとても良かったです。
「(取材の時点で)まだ彼の本番を見れていないのですが、ドレスリハーサルのときは頑張ってやっていました。彼はとても忙しいので、舞台稽古の1幕に彼は参加できなかったんです。だけどちゃんとやれていたから、それは大したものだと思いましたね。あるスタッフが『韓国のアイドルはテックリハーサルに来れなくても、ビデオを見て覚えれば本番が出来るんです』とおっしゃって、韓国のアイドルをこれからは神童と呼ぼうかな、と(笑)」

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キュヒョンの悩めるヴォルフガングは必見

●韓国のアイドルはコンサートやイベントで場数を踏んでいるぶん、フレキシブルに動けるというか、そういう部分では逆に舞台俳優よりも強みがある思います。
「それは日本のジャニーズのアイドルも同じじゃないですか。出たとこ勝負強いです。あのー、彼はテレビだと結構毒舌キャラなんでしょ?(笑) 僕は知らなかったんだけど、テレビで見ると、とても頭が良くて、間のいいことをパッと言って、その場をさらうというか。そういう頭の良さを稽古でも非常に感じましたね。ただ、これがヴォルフガングとしてどういう風になるか? というか、ドンソクさんの場合は役柄と自分を重ねる部分があるし、ジフンさんは自身が持っている繊細さと重ねてると思うし。キュヒョンさんの場合は“悩める芸術家像”の部分が先に出ちゃうかもしれない。それを本番でどうコントロールしていけるかですよね。だから2幕のときはすごくいいんだけど、(溌剌とした青年期を演じる)1幕のときは割と落ち着いた人に見えるので、それをこれからどう見せるかですね」

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インタビュー後編では、稽古中の裏話や日韓ミュージカル界の今後について伺いました!

⇒インタビュー【後編】を読む


2016mozartposter【公演情報】
ミュージカル『モーツァルト!』(모차르트!)
2016年6月10日~8月7日 世宗文化会館大劇場

<出演>
●ヴォルフガング・モーツァルト役:イ・ジフン、チョン・ドンソク、キュヒョン(SUPER JUNIOR)
●コンスタンツェ役:キム・ソヒャン、ナンア
●コロレド大司教役:ミン・ヨンギ、キム・ジュンヒョン
●レオポルト役:イ・ジョンヨル、ユン・ヨンソク
●ナンネール役:ぺ・へソン、キム・ジユ
●ヴァルトシュテッテン男爵夫人役:シン・ヨンスク、キム・ソヒョン
●セシリア・ウェーバー役:チョン・ヨンジュ
●シカネーダー役:ホン・ロッキ、イ・チャニ

脚本:ミヒャエル・クンツェ/作曲:シルヴェスター・リーヴァイ/演出:小池修一郎/協力演出:クォン・ウナ/韓国語詞:パク・ヨンミン、イ・ソンジュン、パク・インソン、キム・ムンジョン、クォン・ウナ/音楽監督:キム・ムンジョン/振付:イ・ラニョン/舞台:チョン・スンホ/衣装:ハン・ジョンイム/ヘアメイク:キム・ユソン/音響:山本浩一/音響スーパーバイザー:キム・ジヒョン/照明:グ・ユニョン/映像デザイン:ソン・スンギュ/舞台監督:イ・ジノ/制作監督:チョン・ウニョン

●公式サイト:www.musicalmozart.co.kr

取材、写真協力:EMKミュージカルカンパニー

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[MUSICAL]『マタハリ』『モンテクリスト』…EMK 2016年ラインナップを発表

[MUSICAL]『マタハリ』『モンテクリスト』…EMK 2016年ラインナップを発表

 

2016EMKlineup韓国で大劇場ライセンスミュージカルを多数ヒットさせてきたEMKミュージカルカンパニー(以下、EMK)が、2016年度の上演ラインナップを発表した。

2016年の幕開けはミュージカル『レベッカ』の再演(1月6日~3月6日 芸術の殿堂オペラ劇場)からスタートする。2013年の韓国初演当時、原作者のミヒャエル・クンツェ&シルベスター・リーバイに「韓国版の舞台が世界最高だ」と言わしめた本作は、平均シェア90%を記録した、韓国で最も成功したサスペンスミュージカルとして指折られている。大富豪マキシム・ド・ウインターに見初められ、後妻となったヒロイン“私”のシンデレラストーリーと、マキシムの亡くなった妻レベッカの見えない影に苦悩する人々をスリリングに描いた緊張感溢れるストーリーと、ダンヴァ―ス夫人が歌う代表曲「レベッカ」を筆頭に、記憶に残るナンバーが多いことも観客に愛されているポイントだ。

そしてEMKが初の大型創作ミュージカルに挑む『マタ・ハリ』は3月、ブルースクエア サムソン電子ホールで開幕する。ムーラン・ルージュの踊り子だったが、その美貌に魅了された要人たちを利用し、歴史に名を遺す女スパイとなったマタ・ハリの劇的な半生を描く本作。制作費250億ウォン、作曲フランク・ワイルドホーン&作詞ジャック・マーフィーコンビなどブロードウェイのトップクリエイターの起用、主演にはトップ女優オク・ジュヒョンの主演確定、とすべてが破格の規模だ。これまでのライセンスミュージカル制作のノウハウを生かし、世界進出を視野に入れて入念な準備を経てお披露目されることだろう。

6月には『モーツァルト!』が世宗文化会館大劇場で4回目の再演を迎える。何といっても注目は、演出に日本版『モーツァルト!』を常に成功に導いてきた小池修一郎が初めて韓国ミュージカルの演出を引き受けたことだろう。小池は2002年の日本初演から演出と訳詞を手掛け、モーツァルトの天才的才能と内面の葛藤を浮かび上がらせて原作者に絶賛されたという。「モーツァルトとアマデの感情の変化を繊細で深く表現して観客に、十分に共感してもらえる『モーツァルト!』目指す」と抱負を語っているだけに、小池マジックで韓国版『モーツァルト!』が新たなフェーズに突入することを期待したい。

11月には、『モンテクリスト』が3年ぶりに忠武アートホール大劇場に帰ってくる。アレクサンドル・デュマの小説『巌窟王(モンテ・クリスト伯)』を原作にした本作は、2009年スイスでプレミア上演され、翌年、世界で2番目の公演地となったのが韓国だった。濡れ衣を着せられて10数年もの間投獄され、恋人も奪われた主人公エドモン・ダンテスが、脱獄後、モンテ・クリスト伯爵と名を変え、自分を陥れた者たちに次々と復讐を遂行していく勧善懲悪ストーリーが痛快。フランク・ワイルドホーン作曲のキャッチーなナンバーもあいまって、ミュージカルの醍醐味をたっぷりと味わえる作品となっている。初演から平均客席占有率90%を誇った作品だけに、2016年版も大きな注目を集めるに違いない。

そして、2015年序盤に最高の集客率を誇った『ファントム』が11月、ブルースクエア サムソン電子ホールでアンコール公演を行う。ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を原作に、アンドリュー・ロイド・ウェバー版『オペラ座の怪人』とはまた違った展開で今春のチケット販売数1位を記録した作品だ。ファントムの幼年期にもフォーカスを当てたストーリー、キャストには声楽家やバレエダンサーなども起用した、本格派のクラシカルな舞台が観客を魅了していた。閉幕後も再演の問い合わせが絶えなかったというだけに、年末の興行シーズンをけん引する作品となるのは間違いない。
2016年も究極のラインナップをひっさげて興行神話を独走するEMK作品に期待したい。

[MUSICAL]2016年韓国版『モーツァルト!』演出家に小池修一郎確定!

[MUSICAL]2016年韓国版『モーツァルト!』演出家に小池修一郎確定!

 

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2016年『モーツァルト!』の演出に決まった小池修一郎

先日、日本で大千穐楽を迎えた『エリザベート』も大成功に導いた小池修一郎が2016年6月から再演予定のミュージカル『モーツァルト!』の演出家に確定したことが発表された。

1986年に宝塚歌劇団の演出家としてデビュー以降、数々の名作を世に送り出してきた小池は、2002年に日本初演した『モーツァルト!』で演出と訳詞を手掛けた。モーツァルトの才能を象徴する“アマデ”のキャラクターを発展させ、内面の葛藤をより鮮明に浮かび上がらせたと原作者に絶賛され、1996年の宝塚版から演出を続けている『エリザベート』と並ぶ代表作となっている。これまで韓国ドラマ『太王四神記』や韓国版も制作された『スカーレット・ピンパーネル』『ロミオとジュリエット』など韓国のファンにもよく知られた作品や、小説『銀河英雄伝説』、マンガ『るろうに剣心』や映画『カサブランカ』『オーシャンズ11』など原作が世界的に有名な作品を舞台化するなど、常に日本の舞台シーンに革新的な作品をもたらしてきた。過去には読売演劇賞優秀演出家賞、菊田一夫演劇賞大賞などを受賞。2014年には長年の功績をたたえられ紫綬褒章も受章するなど日本のミュージカルファンには説明不要の不世出の演出家だ。

小池は「2002年の初演以来『モーツァルト!』は日本で継続的に再演されてきた。そのたびに深い愛情をもって演出してきた作品だけに、韓国の初演出作として『モーツァルト!』を担当するのはとても感慨深い。2016年の韓国『モーツァルト!』は各キャラクターを綿密に掘り下げて感情の変化を繊細に表現したい」と抱負を述べている。

2010年の韓国初演では、イム・テギョン、パク・コニョン、パク・ウンテ、キム・ジュンスと豪華キャストを揃えてチケットは完売日続出。なかでも本作でミュージカルに初挑戦したキム・ジュンスは、以降もミュージカル界のトップスターとして君臨し、歌手やアイドルがミュージカルに大挙出演する大きなきっかけとなった。
『モーツァルト!』はこれまでに「ザ・ミュージカル・アワード」「韓国ミュージカル大賞」「ゴールデン・チケット・アワード」など韓国の主要なミュージカル賞で合計11の賞を受賞している。大リニューアルした2014年公演はイム・テギョン、パク・ウンテ、パク・ヒョシンが主演し、チケット販売サイト、インターパークのミュージカル部門年間販売順位1位を記録するなど、韓国でも観客に愛され続けている定番の大型ミュージカルとなっている。

現在制作会社EMKミュージカルカンパニーでは、全配役を対象に公開オーディションを実施中。2016年公演も韓国トップクラスの俳優が集結することは間違いないだけに、これまで日本で愛されてきた小池演出のマジックが加わり、作品としてさらに大きな飛躍を遂げることになるだろう。『モーツァルト!』は2016年6月から、世宗文化会館大劇場で上演予定だ。

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