パク・グニョン

[PHOTO]演劇『ヒッキー・ソトニデテミターノ』稽古場フォトギャラリー

[PHOTO]演劇『ヒッキー・ソトニデテミターノ』稽古場フォトギャラリー

 

hikkiposter 演劇『ヒッキー・ソトニデテミターノ』
(韓国語題『ひきこもり外に出た(히키코모리 밖으로 나왔어)』
2015年5月26日~6月20日 ドゥサンアートセンター Space111

出演:森田登美男役:チェ・グァンイル/黒木役:カン・ジウン/鈴木かなこ役:ファン・ジョンミン/鈴木きよし役:ユン・サンファ/鈴木太郎役:キム・ドンウォン/ベテラン寮生役:ぺ・スベク/森田綾役:シム・ジェヒョン/斉藤よしこ役:キム・へガン/斉藤和夫役:イ・ナムヒ


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元引きこもりの登美男役チェ・グァンイル

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引きこもり青年太郎の父きよし役のユン・サンファ(左)と母かなこ役のファン・ジョンミン

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カウンセラー黒木役のカン・ジウン

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20代の引きこもり太郎役のキム・ドンウォン

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パク・グニョン演出家

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40代の引きこもり和夫役のイ・ナムヒ(右)

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和夫の母よしこ役のキム・へガン(左)と登美男の妹、綾役のシム・ジェヒョン

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イ・ホンイの「ソウルde演劇めぐり」Vol.3

イ・ホンイの「ソウルde演劇めぐり」Vol.3

 

韓国版『ヒッキー・ソトニデテミターノ』稽古場より

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通し稽古後、俳優たちに演技ポイントを伝えるパク・グニョン演出家(写真左)

岩井秀人作、パク・グニョン演出の『히키코모리 밖으로 나왔어 ひきこもり、外に出た(原題:ヒッキー・ソトニデテミターノ)』の稽古が始まってからもう1カ月が経ちました。去年の夏から「ドゥサン人文劇場2015」シリーズの作品選定のためのリサーチが始まり、秋に翻訳を終え、上演可否と演出家が決定されたのが冬頃。年初からキャストとスタッフが決まり、本格的な稽古がスタートしたのは4月初旬です。振り返ってみれば長い旅で、それに比べると一カ月の稽古期間はあっという間でしたが、その間MT(Membership Training)と呼ばれている2泊旅行にも行っています(韓国では稽古の途中、チームワークのためにみんなで1泊旅行をするのはよくあることですが、2泊旅行は珍しいです)。今は俳優たちみんなが家族のように仲良くなって稽古を重ねています。

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カウンセラー黒木(カン・ジウン)に励まされる太郎の母かなこ(ファン・ジョンミン)

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パク・グニョン演出家自らセットを動かしながら稽古を進行

このような素敵な雰囲気で作品を創り上げるのもパク・グニョン演出家の特長の一つですが、何よりも彼は観客から信頼されている演出家です。2010年には平田オリザ作『眠れない夜なんてない』の演出を務め、大韓民国演劇大賞作品賞などを受賞したこともあり、『青春礼賛(청춘예찬)』『そんなに驚くな(너무 놀라지 마라)』『満州戦線(만주전선)』など自身の代表作を日本で上演したことも多数あるため、日本の文化や感受性などもよく把握している演出家だと言えます。その上に彼が本作品の最も大事な課題として考えているのは「韓国の観客が共感するような作品にしたい」ということです。「読めば読むほど良い作品だ」と愛情を込めながらも、韓国の観客がまるで私たちの物語だと感じられるように、いろいろと試しながら工夫しているのです。

今回、韓国版『ヒッキー・ソトニデテミターノ』では「ひきこもり」という日本語をそのまま使っています。オックスフォード辞書にも「Hikikomori」が掲載されているほど、この言葉は世界的にも普及していますが、韓国語でも一応「은둔형 외톨이 隠遁型一人ぼっち」という言葉はあるため、日本語であるこの単語を翻訳するかどうか迷ったのも事実です。結局「ひきこもり」を劇中で使うだけではなくタイトルにも出すことになり、本作品がひきこもりに関する作品であることを強くアピールすることになりました。その分、俳優たちは時間をかけて台本を読み続けながら、日本社会のなかのひきこもりについて勉強をしました。とくに劇中でひきこもりを演じる中心人物の三人は、その知識と戯曲のなかの物語と自分との接点を探りながら、それぞれの人物象を描いています。

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元引きこもりで、カウンセラーとして働く登美男役のチェ・グァンイル

稽古中にひきこもり役の三人が自分の役をどのように受け取っているか聞いてみました。まず、元ひきこもりで今は「ひきこもりを外に出す」仕事をしている森田登美男を演じるチェ・グァンイルさん(日本版『ヒッキー・ソトニデテミターノ』で森田役だった吹越満さんと見た目もとても似ている方です)は「この作品を読んでひきこもりのイメージが変わったりはしていないけど、彼らのための専門相談機関があるのは初めて知った」そうで、「過去の傷を乗り越えようとする森田を尊敬します」と丁寧に森田へ近付いています。一方、40代のひきこもり、斉藤和夫を演じるイ・ナムヒさんは「和夫という人物は、一回就職したことがあるけど、何かの理由でひきこもってしまった人ですね。このとんでもない世の中とコミュニケーションするために頑張っている姿を見ていると、涙が出るほど切ない。観客には彼の切なさと共に暖かさを伝えたいですね」と抱負を語りました。イ・ナムヒさん特有の愉快さが感じられる和夫になるのではないかと楽しみです。最後に20歳のひきこもり鈴木太郎を演じるキム・ドンウォンさんは「ひきこもりという言葉は知っていましたが、今まで深く考えたことはなかったです。でもこの作品に出会ってから、もしかしたら私たちと彼らはあまり変わらないかもしれないと思うようになりました」と述べ、誰よりもキャラクターに密着している姿を見せています。「何よりも素敵な先輩たちと一緒に演技することができてとても楽しいです!」と言っている彼は劇中でその先輩を殴らなければならないのですが……。でも、少し乱暴だけど、自分のことを理解してもらいたがる少年らしい一面も持っている人物なので、目には見えない太郎の心境がどのように表現されるか注目したいです。

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40代引きこもり和夫役のイ・ナムヒ(左)と20代引きこもり太郎役のキム・ドンウォン

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引きこもりの3人以外の登場人物たちにもドラマが

実は、この三人以外の登場人物一人一人にもそれぞれのストーリーがあるため、この作品は誰を中心に観ればいいのか分からなくなるくらいです。ますます韓国版になっていく―もっと狭く言えば、ますますパク・グニョン版になっていく―『ヒッキー・ソトニデテミターノ』の舞台が公開されるとき、果たして韓国の観客とこの物語との距離はどこまで近くなれるでしょうか。そしてこの韓国版を日本の皆さんにも見ていただけたら嬉しいです。ぜひご期待をお願い致します。


hikkiposter【公演情報】
演劇『ヒッキー・ソトニデテミターノ』
(韓国語題『ひきこもり外に出た(히키코모리 밖으로 나왔어)』

2015年5月26日~6月20日 ドゥサンアートセンター Space111
出演:森田登美男役:チェ・グァンイル/黒木役:カン・ジウン/鈴木かなこ役:ファン・ジョンミン/鈴木きよし役:ユン・サンファ/鈴木太郎役:キム・ドンウォン/ベテラン寮生役:ぺ・スベク/森田綾役:シム・ジェヒョン/斉藤よしこ役:キム・へガン/斉藤和夫役:イ・ナムヒ

演出:パク・グニョン(劇団コルモッキル)

●『ヒッキー・ソトニデテミターノ』 公式サイト
●岩井秀人主宰「ハイバイ」公式サイト⇒ http://hi-bye.net/

⇒『ヒッキー・ソトニデテミターノ』稽古場フォトギャラリー

取材協力:ドゥサンアートセンター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。


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[PLAY]岩井秀人作『ヒッキー・ソトニデテミターノ』韓国版を上演!

[PLAY]岩井秀人作『ヒッキー・ソトニデテミターノ』韓国版を上演!

 

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登美男役のチェ・グァンイル

2013年にスタートし、毎年ひとつのテーマをもとに、劇場での公演、講演会、映画上映会に加え、アートギャラリーでの展示もリンクさせ、ドゥサンアートセンターの空間を活用して行われる企画プログラム「ドゥサン人文劇場(두산인문극장)」が開催中。今年は「例外(예외)」というテーマで6月末まで実施されている。

なかでも人気が高いのが、小劇場Space111で上演する新作演劇の上演で、現在は天安門事件を追う米国記者の視点から事件を浮き彫りにしていく『チャイメリカ(차이메리카)』を5月16日まで上演中。次に上演されるのが、日本原作の『ヒッキー・ソトニデテミターノ』だ。

『ヒッキー・ソトニデテミターノ』は2012年に吹越満主演で、パルコ劇場にて初演された作品。作・演出の岩井秀人が、この作品に先駆けて自身のひきこもり体験をもとに発表した第1作、『ヒッキー・カンクントルネード』(2003年)の続編的な作品だ。
10年もひきこもっている主人公、登美男のために母親がカウンセラーの“出張お兄さん”を依頼したことで巻き起こる人間模様を描いた第1作から、今作では“元ひきこもり”としてカウンセラーになった登美男が新たなひきこもりの青年や家族などに出会う物語となっている。

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吹越満主演の日本公演の様子 ©Wakana Hikino

このユニークな作品の韓国版演出を担当するのは、『青春礼賛』『そんなに驚くな』『満州戦線』など日本でも多数の上演歴をもつ劇団コルモッキルの代表パク・グニョン。市井の人々のひきこもごもを描き続けてきた演出家は、岩井秀人も演出部に所属する青年団をはじめ、日本の劇団や俳優とも長年の交流があるため、原作がもつ独特の世界観やニュアンスをしっかりと韓国の観客に見せてくれそうだ。

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鈴木太郎役のキム・ドンウォン(写真中)と、父きよし役のユン・サンファ、母かなこ役のファン・ジョンミン

主人公の登美男役には多数の演劇のみならず『ワニとジュナ』『破壊された男』など映画にも多数出演しているチェ・グァンイル。そして登美男がカウンセリングすることになるひきこもりの青年、鈴木太郎を劇団コルモッキル作品ではおなじみのキム・ドンウォン、その父きよし役に昨年の主演作『ジュリアス・シーザー』が東亜演劇賞作品賞を受賞したユン・サンファ、母かなこ役を『地球を守れ!』『怪しい彼女』などの映画でも知られる劇団木花出身の女優ファン・ジョンミンが演じる。また40代のひきこもり、斉藤和夫役をベテランのイ・ナムヒが演じるなど、韓国演劇界ではそれぞれ主役を張る実力派俳優が見事に揃っており、日本作品ならではのちょっとコミカルでシュールな人間関係をどう再現してくれるのか期待される。

韓国でも“ひきこもり”という単語が一般にも普及しているほど、社会問題化しつつあるなか、「例外」という人文劇場のテーマにピッタリなこの作品を、韓国の演出家と俳優たちがどのように消化して表現するのか、日本人の立場から見てみるのも一興だろう。
『ヒッキー・ソトニデテミターノ』は5月26日からドゥサンアートセンターSpace111で開幕する。

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40代で引きこもりを続ける斉藤和夫役のイ・ナミ

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hikkiposter【公演情報】
演劇『ヒッキー・ソトニデテミターノ』
(韓国語題『ひきこもり外に出た(히키코모리 밖으로 나왔어)』

2015年5月26日~6月20日 ドゥサンアートセンター Space111
出演:森田登美男役:チェ・グァンイル/黒木役:カン・ジウン/鈴木かなこ役:ファン・ジョンミン/鈴木きよし役:ユン・サンファ/鈴木太郎役:キム・ドンウォン/ベテラン寮生役:ぺ・スベク/森田綾役:シム・ジェヒョン/斉藤よしこ役:キム・へガン/斉藤和夫役:イ・ナムヒ

演出:パク・グニョン(劇団コルモッキル)

●『ヒッキー・ソトニデテミターノ』 公式サイト
●岩井秀人主宰「ハイバイ」公式サイト⇒ http://hi-bye.net/
写真提供:ドゥサンアートセンター ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[PLAY]困難を乗り越え、人々の精神的な希望に~「第36回ソウル演劇祭」開幕!

[PLAY]困難を乗り越え、人々の精神的な希望に~「第36回ソウル演劇祭」開幕!

 

engeki4今年で36回目を迎える「ソウル演劇祭」が開幕を控え、4月2日 大学路の良い公演紹介所多目的ホールで記者懇談会が行われた。
「演劇は時代の精神的希望だ」をスローガンに、4月4日から約1カ月間開催される演劇祭は、「公式参加作」7作、若手制作者の作品を選定した「未来よ盛り上がれ」部門11作をはじめ、計31作品が上演される。また会期中には大学路一帯の稽古場、カフェ、駱山公園の野外舞台などを利用した「創作空間演劇祭」や演劇市民サークルとともに制作する「ソウル市民演劇祭」など、さまざまな市民参加型のイベントも並行して実施される。

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ナム・ミョンリョル ソウル演劇協会副会長(左)とパク・ジャンリョル ソウル演劇祭実行委員長

パク・ジャンリョル実行委員長が「この時代の片隅で、堂々と生きる人たちの話を盛り込み、役者たちの努力を通じて観客と意思の疎通を図りたい」と抱負を述べれば、ベテラン俳優のナム・ミョンリョル ソウル演劇協会副会長は「演劇は、人間が言葉と身体を使うため、メッセージが最もダイレクトに伝わるジャンル。いまこの時代を大衆がどう生き延びていくのか、もっともリアルに語ることができるのが演劇ではないか」とアピールしていた。その一方で、国立劇場や明洞芸術劇場などの公的劇場で上演する数作品分の予算で、演劇祭のすべてをまかなわねばならないという厳しい状況もあり、「演劇祭を通じて、その年の最高の作品を生み出したいと思うが、この10年間ほとんど変わらない予算額では、新たに才能ある者を導くには弱い部分がある」と本音も吐露していた。

近年、演劇のメッカ大学路では大手の資本が投入された新しい劇場が次々と開館し、人気俳優が出演する商業演劇に観客が集中する一方で、大学路の観劇文化を築き上げてきた老舗劇場は閉館を余儀なくされ、小劇団は活動継続が困難になってきている。ソウル演劇祭に限らず、韓国の演劇人は時代の流れにどう拮抗し、商業性とどう折り合いをつけていくのか、いま、大きな課題を突き付けられている。

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2015年 ソウル演劇祭広報大使のイ・ソクジュン(左)とキム・ホジョン

2015年の広報大使は、まもなく演劇『M.Butterfly』の主演が控えるイ・ソクジュンと、イム・グォンテク監督の新作映画『ファジャン』の出演が話題となっているキム・ホジョンが任命された。
特にミュージカルと演劇の両方で精力的な活動を続けているイ・ソクジュンは「俳優として双方の世界に大きな差はないと思うが、ミュージカル俳優が演劇に出演したいと思っても、なかなか接点がない。それを橋渡しできるものが必要ではないか」と実体験を踏まえて語り、「最近痛感しているのは公演界の競争相手は観客ではなく、スマートホンなどのデジタル機器。自分は俳優自ら、作品のためにポスター貼りをした最後の世代だが、そんな時代はもう終わった。文化を創るのも重要だが、それを多くの人にどう知らせるかが重要だ」と、いまや情報や知識をインターネットを通じて得ている、次世代の若者たちにどう訴えるか、努力が必要だと鋭い指摘をしていた。

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公式/自由参加作品の演出家たち(写真左から)『私は風』マ・ドゥヨン/『盗まれた本』ビョン・チョンジュ/『満州戦線』パク・グニョン/『6.29が送る予告訃報』ムン・ソッポン

演劇祭の開幕作となるパク・グニョン作・演出の『満州戦線』は、3月に新宿のタイニィアリスでも上演された作品。テーマ的に日本で理解されるのは難しいのでは? という問いに「戦時中に祖父母世代が満州にいたという人は多いと聞いた」と、日本でも作品が受け入れられ手ごたえを感じたようだ。また、近年話題作を次々と世に送り出しているビョン・チョンジュ演出家は『盗まれた本』で今回初めて自由参加作品部門にエントリーされた。「演劇祭に参加できたことは、演劇界の先輩や関係者に認められたことでもある」と嬉しさを覗かせていた。

祝祭の開会を華々しく宣言する場でありたい懇談会だが、登壇者たちの表情は残念ながら一概に曇りがちだった。30年以上の歴史を誇り、韓国を代表する演劇祭であるソウル演劇祭だが、昨年11月、毎年開・閉会式を行い、主要作品を上演してきた大学路のアルコ芸術劇場の定期貸館選定から脱落するという問題が起きた。それから文化芸術委員会と協議し、結局今年1月に公式参加作など3作が上演されることになったが、演劇祭開幕前日の3日からアルコ芸術劇場は守備点検と補修の名目で5月17日まで緊急閉館している。これはソウル演劇祭が現政権に批判的な姿勢を見せていたことへの報復措置ではないかとみられており、国との葛藤はまだまだ続きそうな様相を呈している。昨年からメディアにおける報道統制や、芸術作品の展示拒否など、日本と同様に水面下で圧力がかけられていることが奇しくも浮かび上がった一例と言えるだろう。

作品と演劇人の力で、さまざまな困難を乗り越えることを期待したい、第34回ソウル演劇祭は、5月10日まで大学路の各劇場で上演される。

engeki6【公演情報】
『2015 第34回 ソウル演劇祭』
2015年4月4日~5月10日 大学路自由劇場、東洋芸術劇場、芸術空間ソウルほか
<公式参加作>
●劇団コルモッキル『満州戦線』4月4日~15日 大学路自由劇場(演出:パク・グニョン)
●劇団風のプール『シルム』4月4日~12日 東洋芸術劇場2館(演出:パク・ジョンソク)
●劇団クジラ『不良青年』4月23日~5月3日 大学路自由劇場(演出:イ・ヘソン)
ほか全7作品

<公式サイト> http://www.stf.or.kr/

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[PLAY]流浪の父、5年ぶりの帰還! 演劇『キョンスク、キョンスクのお父さん』プレスリハーサル

[PLAY]流浪の父、5年ぶりの帰還! 演劇『キョンスク、キョンスクのお父さん』プレスリハーサル

 

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キョンスクの父役 キム・ヨンピル

『青春礼賛』『そんなに驚くな』など、数々の名作を世に送り出している劇団コルモッキルを主催する、パク・グニョン作・演出による『キョンスク、キョンスクのお父さん』が、約5年ぶりに再演。3月6日、開幕を直前に控え、プレスリハーサルが行われた。

2006年に初演した本作は、東亜演劇賞で作品賞、戯曲賞など4部門のほか、同年の主要な演劇賞を総なめ。翌年、演劇シリーズ「演劇列伝2」で再演された際には、今回本作を上演しているスヒョンジェカンパニーの代表でもある、俳優チョ・ジェヒョンも出演して連日売り切れの大ヒットとなった。また2009年には、KBS2でチョン・ボソクとシム・ウンギョン主演による短編ドラマとしても制作されるなど、シナリオの面白さは映像界でも注目された作品だ。

物語は主人公キョンスクの出産シーンから、過去への回想に入っていく。キョンスクの父は、朝鮮戦争のさなかに母と幼い彼女を置いて自分だけ避難するため、突然の家出! その後も、父はフラリと戻ってきては家族をかき回し、また去っていく……。そんな自分勝手で豪放な父を恨みながらも慕い続ける、キョンスク母娘の姿に胸がじんとする人情喜劇だ。

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(写真左から)ソ・ドンガプ、キム・サンギュ、チュ・イニョン、コ・スヒ、ファン・ヨンヒ

今回は、スヒョンジェシアターの開館1周年記念作として、代表チョ・ジェヒョンの肝入りで約5年ぶりとなる再演が決まったという。父役キム・ヨンピル、母役コ・スヒ、キョンスク役チュ・イニョン、父の愛人ジャヤ役ファン・ヨンヒと、初演から同役を務める劇団コルモッキルの看板俳優が再集結。さらにソ・ドンガプ、イ・シフンなどベテランから若手まで、演技力はお墨付きの実力派俳優が見事に揃い、チョ・ジェヒョンが目指す老若男女誰もが楽しめる作品になっている。
“路地(골목길)”という意味の劇団を率いるパク・グニョン作品ならではの、庶民の姿を丁寧に切り取った名作中の名作を、俳優たちが渾身の演技で見せる『キョンスク、キョンスクのお父さん』は4月26日まで上演される。

2015kyonsugi【公演情報】
演劇『キョンスク、キョンスクのお父さん』(경숙이, 경숙 아버지)
3月6日~4月26日 スヒョンジェシアター

出演:キム・ヨンピル、コ・スヒ、クォン・ジスク、チュ・イニョン、ファン・ヨンヒ、カン・マルグム、キム・サンギュ、ソ・ドンガプ、イ・ホヨル、イ・シフン、シン・サラン
作・演出:パク・グニョン、助演出:イ・ウンジュン、音楽デザイン:パク・ミンス、照明デザイン:イ・ソニョン、方言指導:イ・ボンリョン

 


 

<フォトギャラリー>

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劇団コルモッキルの名作「青春礼賛」11月来日!

劇団コルモッキルの名作「青春礼賛」11月来日!

 

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てんかん役イ・ボンリョン(左)と青年役キム・ドンウォン

韓国演劇界を牽引する劇団のひとつで、日韓共同制作公演なども多数上演している劇団コルモッキル(극당 골목길)が、11月に代表作「青春礼賛(청춘예찬)」の来日公演を行う。

먃뢶2劇団コルモッキルは、劇団を主宰する劇作家・演出家パク・グニョンを中心に結成。韓国語で路地を意味する劇団名のごとく、市井の人々に光を当て、その日常を鋭く切り取ったような作風に定評がある。「代々孫々」「キョンスクとキョンスクのお父さん」など、再演を繰り返す名作も多い。なかでも1999年に初演した「青春礼賛」はその年の各演劇賞を総なめするほど評価を得た作品。この初演で、主人公の青年を演じていたのがパク・へイルで、本作での好演で注目を浴び、いまや韓国映画界を背負う人気俳優へ羽ばたくとなるきっかけとなった。以降も、キム・ギドク「一対一」など映画界でも活躍するキム・ヨンミン、映画「牛と一緒に7泊8日」主演のキム・ヨンピルなど青年役を経験した俳優は、舞台を超えて活動の幅を広げている。また、“てんかん”役を初演から演じていたのは鄭義信作品「焼肉ドラゴン」をはじめ、数々の作品で名演を披露しているコ・スヒ。ほかにも、近年はドラマにも多数出演しているユン・ジェムンが父親役を演じるなど、コルモッキル作品では、確かな演技力をもつ俳優によるリアリティ溢れる物語を堪能できるのが最大の魅力だ。

먃뢶1「青春礼賛」は無職で酒浸りの父と暮らす青年が主人公。ある日てんかんの発作をもつ彼女と一夜をともにしてしまい、やがてその彼女が貧乏長屋の青年の部屋に転がり込んできて、奇妙な3人暮らしが始まる……というストーリー。
来日公演で青年役を演じるのはつかこうへいの「熱海殺人事件」を韓国キャストで2012年に上演した「熱い海」主演や、「赤いバス」「満州戦線」など、近年パク・グニョン作品への出演が続くキム・ドンウォン。てんかん役には今年5年ぶりに再演された映画「殺人の追憶」の原作舞台「私に会いに来て」で“シーンスティーラー”と呼ばれる熱演を見せたイ・ボンリョンが演じる。 韓国現代演劇史に名を残す名作を日本で見られる貴重な機会となりそうだ。

●来日韓演劇週間Vol.2
劇団コルモッキル「青春礼賛」(韓国)/温泉ドラゴン「桜」(日本)/ゲキバカ「男の60分」(日本)
11月19日~24日 東京 上野ストアハウス ⇒公演詳細
「青春礼賛」出演:イ・ギュフェ(父役)、チョン・ウンギョン(母役)、キム・ドンウォン(青年役)、イ・ボンリョン(てんかん役)、キム・ドギュン(先生役)、イ・ホヨル(ヨンピリ役)、シン・サラン(イゥプニ役)、ナ・ヨンボム (コジリ役)
※「青春礼賛」の上演は11月19日(水)5時半/20日(木)7時/21日(金)1時、8時半/22日(土)1時、6時/23日(日)2時半/24日(月・祝)4時半

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「birth」公演より

また、この来日公演に先がけ、大学路のヨヌ(演友)小劇場にて9月17日から「路地裏での秋の遠足(골목길로의 가을소풍)」と題して劇団コルモッキルと、ゆかりのある2劇団による3作品を連続上演中。
日本からは、俳優、劇作家・演出家として活躍するシライケイタ(白井圭太)作・演出による、温泉ドラゴン「birth」をが来韓公演を行う。以降も9月30日~10月12日まで劇団コルモッキル「青年チョン・テイル『火種』」、10月23日~11月2日には大邱市の劇団「ハンウリム」による「強い隙間風が吹く日」が上演される。

●温泉ドラゴン「birth」(ソウル公演)
9月17日(水)~21日(日) 大学路・ヨヌ(演友)小劇場
出演:筑波竜一 いわいのふ健 白井圭太 阪本篤
※韓国公演後、東京・上野ストアハウスにて、10月6日、7日に凱旋公演「birth Final」もあり。⇒公演詳細