[MUSICAL]「ソウル・ミュージカル・フェスティバル」イェグリン・アワード発表

 

smf18月17日から24日まで開催している、韓国創作(オリジナル)ミュージカルの祭典、第4回「ソウル・ミュージカル・フェスティバル」(以下「SMF」)で、この1年に上演された創作ミュージカルの出演者や制作者に贈られる「イェグリン・アワード」の受賞結果が発表された。

創作ミュージカルの成長と発展を応援しようと始まった「イェグリン・アワード」。“イェグリン(예그린)”という名前の由来は、韓国で1961年に制作され、創作ミュージカル的作品の第1号作品とされている『サルチャギオプソイェ(살짜기옵서예)』(※済州島の古い方言で「こっそりいらして」という意味)を上演した「イェグリン楽団」からきているという。

今年の「イェグリン・アワード」は韓国ミュージカル協会に所属している団体により、昨年8月から今年7月までにソウルで上演された候補作品のなかから選定された。今年は、5部門を新設し、計11部門の賞が設けられている。

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今年の新人賞ルイス・チョイ(左)と今年の俳優賞ユ・ジュンサン
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『小人たち』(写真上)/『あの日々』(写真中)/『ママ、ドント・クライ』(写真下)

受賞者/受賞作は以下の通り。

<総合部門>
■イェグリン賞: ソン・スンファン PMCプロダクション芸術総監督

<作品部門>
■革新賞: 『小人たち』(난쟁이들)
■興行賞: 『あの日々』(그날들)
■リメイク賞: 『ママ、ドント・クライ』(마마 돈 크라이)
■アシテジ(ASSITEJ)賞(青少年劇部門): 『さっとやってガオー!』(뚝딱하니 어흥!)

<俳優部門>
■今年の俳優賞: ユ・ジュンサン『あの日々』(그날들)
■今年の新人賞: ルイス・チョイ『ファリネッリ』(파리넬리)

<スタッフ部門>
■クリエイティブ賞: ファン・ミナ作曲家/イ・ジヒョン脚本家『小人たち』(난쟁이들)
■デザイナー賞: チョン・ジェジン映像デザイナー『神とともに』(신과 함께)

総合部門では世界的にも知られる『ナンタ』を生んだPMCプロダクションのソン・スンファン代表が選ばれた。『兄弟は勇敢だった』『恋の駆け引きの誕生』『小人たち』などの創作ミュージカルに加え、子供向けミュージカルなども長年制作してきた功労が称えられた。
興行賞、そしてユ・ジュンサンが今年の俳優賞を受賞した『あの日々』は、伝説のフォーク歌手、キム・グァンソクの楽曲をベースに、人気スターたちの競演が老若男女に愛され、多くの観客を引き付けた。『キム・ジョンウク探し』『兄弟は勇敢だった』などを生んだヒットメーカー、作・演出のチャン・ユジョンがまたしても興行記録を更新した作品となった。また、過日発表された「ザ・ミュージカルアワーズ」で男優新人賞を受賞したルイス・チョイが、またしても新人賞を受賞する快挙を成し遂げている。

そして革新賞、クリエイティブ賞を受賞した『小人たち』は、昨年「SMF」の創作ミュージカルショーケースで上演され、今年の本公演に至った「SMF」が創り上げた作品だけに、制作者たちの頑張りが評価されたことになる。
「SMF」の最終日、24日に行われる表彰式では、「俳優が選んだスタッフ賞」「スタッフが選んだ俳優賞」の2部門が、当日サプライズとして発表されるとのこと。

昨年まで「SMF」は忠武アートホールをメイン会場にしたフェスティバルだったが、今年からはソウル市のイベントとして規模を拡大。東大門一番の新名所、東大門デザインプラザ(DDP)で開幕ガラショーを行うなど、市民参加型の催しも多数実施して創作ミュージカルへの門戸を開こうとしている。今年の受賞者/作品が広く注目を集めることで、さらなる飛躍が期待される。