[PLAY]抑えきれない偶然の愛が交錯―『メロドラマ』プレスコール

 

DSC_0196
ジェヒョン役のパク・ソンフンとソギョン役のホン・ウニ

ホン・ウニ、パク・ウォンサンなどテレビ、映画でも活躍する豪華キャストを起用した話題作『メロドラマ』のプレスコールが1月8日、芸術の殿堂 自由小劇場で行われた。

『メロドラマ』は『キム・ジョンウク探し』『兄弟は勇敢だった』『あの日々』などを生み出したヒットメーカー、チャン・ユジョンが2007年に初めてストレートプレイに挑んだ作品。2008年に再演後、約6年ぶりの再演となった今回は、久々に女優として舞台に立つホン・ウニを筆頭に、若手からベテランまで韓国舞台シーンで注目を集めている実力派俳優が揃った。

DSC_0131 物語は、結婚10年目の夫チャンイルと2人、一見、何不自由なく生活しているように見えるキュレーターのソギョンが若き放送作家、ジェヒョンの取材対象となったところから始まる。出会った瞬間から胸騒ぎが止まらないジェヒョンだが、彼には婚約者のソイが。そして交通事故の後遺症で知的障害となった姉ミヒョンがいた。一方、ひょんなことでミヒョンと知り合ったチャンイルは、少女のように純粋な彼女に惹かれ、溺れていく。ソギョンはジェヒョンに、チャンイルはミヒョンに……と、夫妻は、それぞれが年若き相手の情熱的な求愛に翻弄されつつも、満たされていなかった心の隙間を埋めていく様が、タイトル通り『メロドラマ』のようにドラマチックに展開していくのだ。

DSC_0062
舞台でも輝く美貌が際立つホン・ウニ

2008年の『クローサー』以来6年ぶりの演劇に挑む ホン・ウニは「初日から1週間ほど経ったが、まだ緊張感が抜けない」と笑っていたが、舞台経験の豊富な夫ユ・ジュンサンが「あまりにも頑張れ! というと逆にプレッシャーになるからと淡々と静かに勇気を与えてくれた。舞台を見に行くというと緊張するだろうから、知らせずに2階でこっそりと観ると言っていた」と、変わらぬ仲睦まじい素敵なエピソードを披露してくれた。

DSC_0725
ミヒョン役のチョン・ギョンスとチャンイル役のパク・ウォンサン

 

 

 

 

 

 

 

近年は映画、ドラマと多忙なパク・ウォンサンも久々の舞台となる。「チャン演出家に声をかけてもらって有難かったです。メロドラマやこの劇場への憧れもあり、舞台で演技する充足感や心地よさを久々に味わっています。(所属している)劇団チャイムではほとんどコミカルな人物ばかり演じてきたので、いままで感じたことがなかった料理(=作品、役柄)の味を味わうことができるでしょう」と語った。彼とチェ・デフンが演じるチャンイルの相手役となるミヒョンをシングルキャストで演じているチョン・ギョンスは2人の印象について「デフンさんは歳が近いので友達のような感じ。ウォンサンさんは、とても優しい近所のおじさんみたいです」と語り、パク・ウォンサンが苦笑いする場面もあった。

DSC_0429
ジェヒョン役のチョ・ガンヒョンとソギョン役のペ・ヘソン

久々の再演にあたり、作・演出のチャン・ユジョンは「ジェヨンとソイの過去(心臓疾患をもつジェヨンは、亡くなったソイの兄の心臓を移植している)の部分は新しく追加したシーンです。いま上演している『あの日々』も今回は大幅に修正を加えましたが、初演から8年が経ち、その間自分も独身だったが結婚もしたし、どの程度手を加えるかとても悩みました」と語った。また、劇中にはロートレックやロップスといった、19世紀ヨーロッパの退廃的な作風の画家の絵を登場人物とシンクロさせたり、音楽はルーマニアやスロバキア、ブラジルなどの民族音楽を織り交ぜ、独特の世界を創り出している。

突然やってきた予想できない愛によって、翻弄される4人の男女の愛のあり方を描き出す『メロドラマ』は2月15日まで、芸術の殿堂 自由小劇場で上演中。

DSCN0024

 

meloposter【公演情報】

演劇『メロドラマ』
2014年12月31日~2015年2月15日 芸術の殿堂 自由小劇場

出演:パク・ウォンサン、ペ・ヘソン、ホン・ウニ、チェ・デフン、チョ・ガンヒョン、パク・ソンフン、チョン・ギョンス、キム・ナミ、パク・ミンジョン
プロデューサー:ソン・サンウォン/作・演出:チャン・ユジョン/舞台デザイン:イ・ユンス/照明:グ・ユニョン/小道具:チョ・ユニョン/衣装:チョ・へジョン/助演出:ファン・ヒウォン

チケットは芸術の殿堂ホームページインターパークで発売中。

⇒『メロドラマ』フォトギャラリー