今年で4回目の上演となるミュージカル『モーツァルト!』の稽古場公開が5月27日に行われた。今年は、過去3回の公演でヴォルフガング(モーツァルト)を演じてきたイム・テギョンとパク・ウンテに加え、昨年『エリザベート』でトート(死)役に挑み絶賛された歌手のパク・ヒョシンが加わり、歌唱力とチケットパワーを併せ持つ強力なヴォルフガングが揃った。さらに 「All New Mozart!」のキャッチフレーズで、演出、セット、衣装などすべてが大幅にリニューアルされるとあって、今夏韓国ミュージカル界で最も期待されている作品となっている。
稽古場公開では約1時間にわたりハイライトシーンを上演。イム・テギョンによる「僕こそ音楽(나는 나는 음악)」、パク・ヒョシンによる「愛していれば分かり合える(사랑하면 서로를 알 수가 있어)」、パク・ウンテによる「影を逃れて(내 운명 피하고 싶어)」など、代表的なナンバーを中心に9曲が披露された。
今年から演出家も代わり、過去に韓国で『スウィーニー・トッド』や『バンジージャンプする』を手掛けたエイドリアン・オズモンドが担当。「新曲や新しいエピソードを追加して、より明確にストーリーを伝えられるよう努力している」そうで、『モーツァルト!』のトレードマークになっている赤いコート以外にも、ヴォルフガングが家族から離脱してウイーンに向かう際には、彼自身の個性を表現するための大胆な衣装が新たに登場するそうだ。
「『モーツァルト!』はどの作品よりも難しい」というパク・ウンテは「今年は100%変わったと言ってもいいくらい。演じる側から見ても変わったと感じるので、これが初演だと思ってもらってもいいです」と語り、イム・テギョンは「一見同じ歌詞のようでも助詞などが違う部分がとても多いので、僕とウンテはヒョシンが羨ましい(笑) 頭を切り替えて新しい歌詞を覚えようとしても、身体が覚えているんです。より一層練習するしかなくて大変だけど、とても期待しています」と、新しい演出への苦労も覗かせた。
一方『モーツァルト!』初挑戦のパク・ヒョシンは「モーツァルトという世界的ミュージシャンに、現役ミュージシャンである自分が演じられることが光栄です。ウンテさんもテギョンさんもそれぞれが持っている感情や性格でキャラクターを創り出しているので、僕もそれを一生懸命見て、学びながら僕だけのモーツァルトをお見せしたいです」と、意欲を見せた。
音楽監督のキム・ムンジョン曰く、3人のヴォルフガングのイメージについて、パク・ウンテは“自由”、イム・テギョンは“繊細”、パク・ヒョシンは“純粋”と表現し、それぞれの個性を生かした多様性が2014年版『モーツァルト!』の魅力だと語った。
過去の公演を見た人も新鮮に感じられるはずのさまざまな新機軸が用意されている『モーツァルト!』は6月14日から開幕する。
⇒『モーツァルト!』稽古場公開 Facebookフォトギャラリー
■公演情報■
ミュージカル『モーツァルト!』 ⇒公式サイト
6月14日~8月3日 世宗文化会館大劇場
出演:イム・テギョン、パク・ウンテ、パク・ヒョシン、キム・ソヒャン、イム・ジョンヒ、チョン・ジェウン、ミン・ヨンギ、キム・スヒョン、パク・チョロ、イ・ジョンヨル、シン・ヨンスク、チャ・ジヨン、ペ・ヘソン、イム・ガンヒ、ファン・マニクほか