数ある韓国ドラマのなかでも不朽の名作と呼ばれる『砂時計』がミュージカル化され、豪華キャストが公開された。
原作ドラマ『砂時計(모래시계 モレシゲ)』は1995年に韓国SBSで放送された。最高64.5%という驚異的な視聴率を記録し、ドラマの放送時間には街に人がいなくなったことから「帰宅時計(귀가시계)」という別称もついたほどの伝説的作品だ。主演のチェ・ミンス、パク・サンウォンはもちろん、当時は新人だったコ・ヒョンジョン、イ・ジョンジェを一躍トップスターにした本作は、現在でもメインテーマ曲はあらゆる番組で使われ、バラエティ番組ではパロディのネタになるなど『砂時計』はいまだ大きな影響力をもつ国民的ドラマだ。
キム・グァンソクの名曲の世界を舞台化した『あの日々(그날들)』をヒットさせたインサイトエンタテインメントが、SBSと共同制作するミュージカル『砂時計』には、韓国の近代史を背景にした骨太な作品世界をしっかりと表現できる、実力派のミュージカル俳優が揃っている。
将来有望な青年だったが、父の共産主義思想のため進学できず、ヤクザの道を選ぶ主人公テス役には『レ・ミゼラブル』『アイーダ』のキム・ウヒョン、『モンテクリスト』『あしながおじさん』のシン・ソンロク、『ナポレオン』『ジーザス・クライスト・スーパースター』のハン・チサンと、大劇場作品で主役を張ってきた3人が起用された。なかでもシン・ソンロクは、8月まで放送していたMBCドラマ『死んでこそ生きる男』というドラマで元祖テス役のチェ・ミンスと共演し、抜群の相性を見せていただけに、舞台でその経験をどのように還元するか期待されている。
高校時代からテスとは無二の親友だったパク・サンウォンが演じた真摯な検事ウソク役は『インタビュー』『フランケンシュタイン』のパク・コニョン、『西便制』『僕とナターシャと白いロバ』のカン・ピルソク、『スリル・ミー』『ドリアン・グレイ』のチェ・ジェウンとこちらも多彩な面々。対照的な人生を歩むことになる、ウソクとテスの愛憎を交えた厚い友情物語は、舞台でも、最も重要なみどころとなるだそう。
カジノを経営する資産家ユン会長の一人娘へリン役には『レ・ミゼラブル』『ジキル&ハイド』のチョ・ジョンウン、『あの日々』『プライド』のキム・ジヒョン、『アイーダ』『レベッカ』のチャン・ウナが演じる。テスとへリンの互いの境遇を超えた愛や、学生運動に身を投じ、挫折を味わうヘリンの姿はもうひとつの見どころ。ドラマでコ・ヒョンジョンが演じたような清楚かつ意志の強いヒロイン像を見せてくれるはずだ。
そのほか、元々はテスと同門だったがのちに敵対することになるヤクザのジョンド役を『アイーダ』『二都物語』のパク・ソンファンと、『デスノート』『キンキーブーツ』のカン・ホンソク。へリンを偶然救ったことから、彼女のボディーガードとなる、究極の見守り男子キャラ、ジェヒ役を『あの日々』のキム・サンホとグループHighlightのソン・ドンウン、そして最近グループINFINITEから脱退したイ・ホウォン(ホヤ)が9月25日に追加発表された。
加えて、渋い演技が光るベテラン俳優の出演も見逃せない。カジノを経営し、政界にも暗躍するヘリンの父、ユン会長役を『オケピ!』『ディセンバー』のソン・ヨンチャンと演劇『私に会いに来て』『ピローマン』やドラマ『ミセン-未生』で知られたソン・ジョンハク。そしてユン会長の腹心で、政界へのパイプ役となるチャン部長を『あの日々』『西便制』のイ・ジョンヨルと『チック、チック…ブーン!』『シカゴ』のソン・ギウンが演じる。
独裁政治、民主化運動、裏社会など、激動の80年代韓国を背景にした濃密なストーリーを、2時間半の舞台作品に圧縮。クラシックとロックを融合させて、スピード感溢れるストーリーを展開すると予告している。伝説の名作を放送から20年以上を経て、どのようにして新たに再構成するのか、ドラマ、ミュージカルファンの双方が期待する作品となるはずだ。
1次チケットは9月27日(水)午後2時よりインターパークで発売開始される。
【公演情報】
ミュージカル『砂時計』
2017年12月5日~2018年2月11日 忠武アートセンター 大ホール
<出演>
●パク・テス役:キム・ウヒョン、シン・ソンロク、ハン・チサン
●ユン・へリン役:チョ・ジョンウン、キム・ジヒョン、チャン・ウナ
●カン・ウソク役:パク・コニョン、カン・ピルソク、チェ・ジェウン
●イ・ジョンド役:パク・ソンファン、カン・ホンソク
●ペク・ジェヒ役:キム・サンホ、ソン・ドンウン(Highlight)
●ユン・ジェヨン会長役:ソン・ヨンチャン、ソン・ジョンハク
●チャン・ドシク役:イ・ジョンヨル、ソン・ギユン
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