木の上の軍隊

[PLAY]井上ひさし原案『木の上の軍隊』韓国版、稽古場写真を公開

[PLAY]井上ひさし原案『木の上の軍隊』韓国版、稽古場写真を公開

 

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新兵役のソン・ドゥソプ

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新兵役のシン・ソンミン

世界各国で上演された話題作や韓国オリジナルの秀作戯曲を上演している「演劇列伝」。その第6シーズンとなる「演劇列伝6」の開幕作となる『木の上の軍隊』が、初日を控え、稽古場写真を公開した。

第二次世界大戦当時、沖縄で敵の攻撃を避けて巨大なガジュマルの木に登って身を隠し、以降2年間もの間、樹上で過ごした二人の兵士の実話をもとにした物語。2010年に逝去した、日本を代表する劇作家井上ひさしが、死の直前まで執筆を準備していたという幻の作品だ。残された資料をもとに蓬莱竜太が執筆し、栗山民也が演出、井上版に出演予定だった藤原竜也主演で死後3年を経て、2013年に上演された作品が、今回韓国で初めて上演される。

日本オリジナル版でも特徴的だった、ステージを埋め尽くす樹上のセットを韓国版でも再現。この舞台美術は、「演劇列伝」で現在再演中の古沢良太原作『趣味の部屋』でも美術を手がけた、舞台美術家の伊藤雅子が担当している。兵士役の俳優たちは、極限の状況で生きた兵士たちをリアルに演じられるよう、稽古場でも立体的な仮設セットを組み、稽古を重ねたという。

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分隊長役のユン・サンファ(写真上)とキム・ヨンミン

新兵役のシン・ソンミンは「仮設セットでの稽古が最初は大変でしたが、慣れるにしたがって楽になりましたた。木の上で演技するのは心配ですが、期待感のほうが大きいです」と語っている。また、分隊長役のキム・ヨンミンは「実際に木を昇ったり降りたりするようなセットになっているので、日常生活では使わない筋肉を使い、筋肉痛になりました。今回僕たちのチームはお互いの筋肉痛をいたわりながら親しくなったようです(笑)」と、ユニークな表現で和やかな稽古場の様子を伝えている。

生きるために誰かを殺さねばならないという戦争の矛盾。そして樹上という極限の状況で起こる二人の兵士の対立や理解を通して、我々の生活そのものが終わらない戦争であり、人間が本当に守らねばならないものは何かを問う『木の上の軍隊』は12月19日、20日のプレビュー公演から開幕。来年2月28日まで、芸術の殿堂 自由小劇場で上演される。

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ガジュマルの木の精役のカン・エシム(左)とユン・ウンスク


kinoueposter【公演情報】
演劇『木の上の軍隊』(너무 위의 군대)
2015年12月19日~2016年2月28日 芸術の殿堂 自由小劇場

<出演>
●分隊長役:ユン・サンファ、キム・ヨンミン
●新兵役:ソン・ドゥソプ、シン・ソンミン
●木の精役:カン・エシム、ユン・ウンスク

原案:井上ひさし/作:蓬莱竜太/演出:カン・リャンウォン/音楽監督:チャン・ヨンギュ/振付:クム・べソプ/舞台:伊藤雅子/照明:チェ・ボユン/衣装:カン・ギジョン


 

<メイキング映像・インタビュー>

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[PLAY]『木の上の軍隊』からスタート!「演劇列伝6」ラインナップを発表

[PLAY]『木の上の軍隊』からスタート!「演劇列伝6」ラインナップを発表

 

engekiretuden6poster2004年にスタートし、約2年ごとに実施されている演劇フェスティバル「演劇列伝」が、第6シリーズとなる「演劇列伝6」のラインナップを発表した。

「演劇列伝」が幕開けした2004年には、キム・グァンポ演出、チョ・ジェヒョン主演『エクウス』、チャン・ジン作・演出、チョン・ジェヨン主演『タクシードライバー』、チョ・グァンファ演出、アン・ソクファン、オム・ギジュン出演の『男子衝動』、パク・グニョン演出、キム・ヨンミン主演『青春礼賛』など、当時、劇場街・大学路(テハンノ)を代表するスター演出家と俳優をそろえたラインナップで、演劇界に新たな興行ムーブメントを作った。以降も、チャン・ジン作・演出『不器用な人々』、劇団チャイムのイ・サンウ作『老いた泥棒の話』、キム・グァンポ演出『M.Butterfly』など、現在も継続して再演されている作品も多い。また、三谷幸喜作『笑の大学』『君となら』、蓬莱竜太作『トライアングル』、古沢良太作『趣味の部屋』など、日本の戯曲も多数上演されている。
韓国内外を問わず、優れた戯曲を積極的に上演してきたこのシリーズ、6回目となる今回は12月から約1年にわたり5作品を上演する。日本やカナダなどで上演された話題作と、韓国創作作品を厳選して初演するという。

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『木の上の軍隊』ポスターとキャスト写真(上段:シン・ソンミン&ユン・サンファ/下段:ソン・ドゥソプ&キム・ヨンミン)

1:『木の上の軍隊(니무 위의 군대)』(日本)
2015年12月19日~2016年2月28日 芸術の殿堂自由小劇場
原案:井上ひさし/作:蓬莱竜太/演出:カン・リャンウォン
出演:ユン・サンファ、キム・ヨンミン、ソン・ドゥソプ、シン・ソンミン、カン・イェシム、ユン・ウンスク
沖縄・伊江島で終戦を知らぬまま2年もの間ガジュマルの樹上で暮らした2人の日本兵の実話をもとにした物語。2010年に逝去した、日本を代表する劇作家井上ひさしが、死の直前まで執筆を準備していたという幻の作品だ。残された資料をもとに蓬莱竜太が執筆し、栗山民也が演出、井上版に出演予定だった藤原竜也主演で死後3年を経て、2013年に上演された。藤原が演じた新兵役に挑むのは、2012年の『風月主』初演に出演し、ともにミュージカルを中心に活動してきたソン・ドゥソプとシン・ソンミン。そして山西惇が演じていた上官である“分隊長”を『ヒッキーソトニデテミターノ』に出演したユン・サンファと、『すこしはみ出て殴られた』に出演したキム・ヨンミンという、今年、日本原作の演劇に出演した二人が演じる。片平なぎさが演じた樹の精は東亜演劇賞など数々の演技賞を受賞しているカン・エシムと、演劇『嘆きのテレーズ』などに主演し、演出家としての顔ももつユ・ウンスクが務める。演出は、今年小林多喜二の『蟹工船』韓国版を上演した劇団「ドン(동)」を主催するカン・リャンウォン。終戦直前に激戦区となった沖縄、という複雑な背景がある作品を、韓国でどうアレンジして上演するのか注目だ。

2:『キル・ミー・ナウ(킬 미 나우/Kill Me Now)』(カナダ)
2016年5月1日~7月3日 忠武アートホール 中劇場ブラック
原作:ブラッド・フレイザー(Brad Fraser)/演出:オ・ギョンテク
『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』などで知られるカナダの著名な劇作家の最新戯曲。今年ロンドンで初演され、性、障害、死などの容易ではないテーマを大胆なアプローチで身体障害を表現し、プレスに絶賛されたという。この話題作を、『RED』『桜の園』『かもめ』などで評価が高いオ・ギョンテクが演出する。

3:『ハムレット・ザ・プレイ(햄릿_더 플레이/Hamlet_The Play)』(英国・韓国)
2016年8月2日~10月16日 忠武アートホール 中劇場ブラック
原作:ウィリアム・シェイクスピア/演出:キム・ドンヨン/再創作:キム・ドンヨン、イ・ジソン
シェイクスピアの『ハムレット』を“少年ハムレット”を主人公に、劇中劇のモチーフを拡張させ、大人ハムレットと少年ハムレットの心理が交差する構造にするという。物語の舞台を、数百年前のデンマーク王室に移して、登場人物たちの物語を完成させる予定だ。演劇『プライド』で評価を得たギム・ドンヨン演出家とイ・ジソン脚本家が再タッグを組み、若手俳優たちとともに中劇場でより密度のある、斬新な『ハムレット』に出会えるはずだ。

4:『トクトク(톡톡/Toc Toc)』(フランス)
2016年10月~12月(予定) 劇場未定
原作:ローラン・バフィ(Laurent Baffie)/演出:パク・ソヨン
フランスの劇作家であり映画監督、放送であるローラン・バフィが2005年に初演し、翌年にはモリエール賞も受賞している。仏・パリでの初演当時、2年半以上の長期公演され、アルゼンチン、メキシコでそれぞれ1,000回以上、スペイン・マドリッドでは、7年の間に2,000回以上も上演されているという。様々な形の強迫障害を持った登場人物たちが、彼 ​​ら自身の治療をしようとする過程をコミカルかつ温かく描いた『トクトク』は、世知辛い現代社会を生きる観客に笑いと癒しをプレゼントする作品になりそうだ。

5:『ウンギョ(은교)』(韓国)
2016年11月~2017年1月(予定) 劇場未定
原作:パク・ボムシン/演出:パク・ビョンス
作家パク・ボムシンの長編小説を原作に、2012年にパク・ヘイル、キム・ムヨルと、新人キム・ゴウン出演の同名映画も話題を呼んだ作品が、初めて舞台化される。肉体は老いてしまった天才詩人と、師を超えられない弟子、そして二人を惑わす17歳の高校生の少女ウンギョの危険な関係が描かれる。映画版ではウンギョ役キム・ゴウンの圧倒的な存在感と、体当たりの演技が注目されたが、この作品世界をどう舞台に移すのか注目される。演出は劇団地球演劇を主催するパク・ビョンス。


【公演情報】
「演劇列伝6」(연극열전6)
2015年12月19日~2017年1月予定

写真提供:演劇列伝 ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。