2015年の幕開けにふさわしい、豪華キャストを揃えたミュージカル『風と共に去りぬ』のプレスコールが1月13日、芸術の殿堂 オペラ劇場で開催された。マーガレット・ミッチェルの小説を原作に、ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブルが主演した同名映画があまりにも有名だが、フランスで『ロミオとジュリエット』『モーツァルト・オペラ・ロック』などを手掛けた制作陣が2003年に初演したミュージカルをアジアでは初の上演となる点でも注目を浴びている。
物語の舞台は、南北戦争が勃発した1860年代のジョージア州・タラ。類まれなる美貌をもつ、勝気で情熱的な農場主の娘、スカーレット・オハラを主人公に、劇的な彼女の半生を通して南北戦争により白人貴族社会が崩壊していき、奴隷解放へ向かう壮大なドラマが舞台で再現される。
プレスコールでは、6場面、12曲のダイジェストシーンが公開された。まずスカーレット役で登場したのは少女時代のソヒョン。「動きから行動まで、普段からスカーレットになりきろうとしました。映画や鏡を見ながら“私はスカーレット”と自分に言い聞かせました」と言っていただけに、プライドの高そうな表情やしぐさなど、随所でヴィヴィアン・リーを彷彿とさせる見事なシンクロぶりを見せていた。
一方、「スカーレット役を演じるのは運命のよう」というパダは「S.E.S時代に、アンケートでスカーレットに似合うメンバー1位に選ばれてとても嬉しかったのを覚えています。そして私はカトリックなんですが、洗礼名が“ヴィヴィアン”ということもあり、幼い頃から憧れていたヴィヴィアン・リーが演じた役を、今回、こうして演じることになってとても光栄です」と、思い入れたっぷりに彼女ならではのエピソードを披露していた。
対するレット・バトラー役でまず登場したのは大型ミュージカル初挑戦となるチュ・ジンモ。「すべての俳優が稽古場に集まって練習するのがとても新鮮で楽しい経験でした。公演初日には楽屋で準備しながら、これまで感じたことがない緊張感を味わったし、カメラの前ではまったく緊張したことないのに、客席を前にしたら震えていたことしか記憶にないです(笑)」と語っていたが、舞台の上ではダンディなレット役を、落ち着いてしっかりとこなしていた。
また、劇中で愛する妻を亡くした哀しみを歌う「死んだ」を圧倒的な歌唱力で披露したのは、アシュリー役のマイケル・リー。「今回が韓国で3作目のフランスミュージカル出演です。ロマンチックで情熱的なラブストーリーが盛り込まれている部分が、パッション溢れる韓国の観客の感性に合うのではないでしょうか?」と韓国でフランスミュージカルが愛されている理由を分析していた。
なお、スカーレット役の2人は、相手役となるレット・バトラーを演じる3人の俳優を評して……
キム・ボムレ=「先輩はバトラー役のリーダーで、舞台でもカリスマ性に溢れています」(パダ)/「まるで本物のバトラーがいるようで安心感を与えてくれる」(ソヒョン)
チュ・ジンモ=「初めてのミュージカルだけにとても誠実に取り組まれていて、1シーン1シーンに最善を尽くされているのを感じます」(パダ)/「目つきを見ただけでもバトラーみたいで(彼に翻弄されるスカーレットのように)腹が立ってきます(笑)」(ソヒョン)
イム・テギョン=「皆さんもご存知なように、声を聴いただけでも癒されます」(パダ)/「とても柔らかく見えて、微笑みがまるですべてを見透かされているような感じがします」(ソヒョン)
などと語り、3人それぞれに魅力が違うので、舞台で体感してほしいとアピールしていた。
個性豊かなメインキャストの競演だけでなく、女奴隷ママや奴隷長を中心としたゴスペルのようなパワフルな歌や、フランスミュージカルならではのアンサンブルによるアクロバティックな群舞も魅力の『風と共に去りぬ』は、ソウルでわずか1カ月の公演を経て、3月17日~23日には釜山公演も予定されている。
【公演情報】
ミュージカル『風と共に去りぬ』(바람과 함께 사라지다)
2015年1月8日~2月15日 芸術の殿堂 オペラ劇場
出演:キム・ボムレ、チュ・ジンモ、イム・テギョン、パダ、ソヒョン、ハム・ヨンジ(オルタネート)、マイケル・リー、チョン・サンユン、キム・ボギョン、ユ・リア、チョン・ヨンジュ、パク・ジュンミョン、パク・ソングォン、ハン・ドングンほか
チケットはインターパークほかで発売中。