昨年の初演・再演と好評を博し、今年は劇場サイズをグレードアップして挑む「女神様が見ている」が4月26日の開幕を控えて稽古場写真を公開した。
今年初出演する俳優が多いなか、昨年の初演、再演と出演経験のある俳優がさまざまなヒントを提供して役作りを助けながら稽古が進められたという。韓国軍兵士ヨンボムを昨年の再演で演じたキム・ジョングは同役を今年初めて演じるチョン・ムンソン、チョ・ヒョンギュンに直接シーンを演じて見せながら、互いにディスカッションを繰り返していたそうだ。
稽古中、アドリブを操り出しムードメーカー役となっていたのはチョン・ムンソン。そして北朝鮮軍の兵士ドンヒョン役のユン・ソッキョンは北朝鮮なまりを流暢に披露して「本当の北朝鮮人のようだ」と周りに言われるほどだったという。公開された写真からも真剣ななかに和気藹々とした稽古場の雰囲気が感じ取れる。
劇中で年上の女性への恋を回想する韓国軍兵士ソック役のアン・ジェヨンとチョン・スンウォンは切ないソックの想いを見事に体現。また、北朝鮮の兵士チャンソプが老いた母の会話するシーンでコーラスを入れているムン・ソンイルは、稽古中でも感情移入するあまり涙をこぼしたという。
厳しい戦争の現実を目の当たりにして、精神を病んでしまった北朝鮮の兵士スンホを今回初めて演じるイ・ジェギュンは、演出陣やスタッフに繰り返し質問し、共演者にも繰り返し稽古をせがんでいたという。自分のパート稽古が終わっても歌の練習を続けるなど、周囲を困らせるほどキャラクターの研究に没頭していたそうだ。
朝鮮戦争を背景に、北と南の兵士6人が無人島に遭難。サバイバル生活を繰り広げるなかで国境を超えた友情を育む心温まる感動作「女神様が見ている」は4月26日~7月27日までドゥサンアートセンター・ヨンガンホールで上演。その後選抜メンバーにより9月20日~10月5日まで世田谷パブリックシアターにて来日公演が行われる。