この『笑う男』の映像は、芸術の殿堂で上演された作品を映像化する事業「SAC ON SCREEN」プロジェクトの一環として2018年に収録されたもの。昨年11月には『笑う男』の1月再演を控えて韓国全土の映画館で約1カ月にわたり特別上映も行われた。また、芸術の殿堂が4月上旬に公式YouTubeチャンネルで同60分ハイライト映像を公開したところ、2回の公開で総計27万回の再生数を記録。芸術の殿堂が公開した作品のなかでは最多アクセスとなり話題を呼んでいた。
演出は『ニューシーズ(Newsies)』という作品で2012年のトニー賞ノミニーにもなったジェフ・カルフーン。彼は『ハイスクール・ミュージカル』『オリバー』などの演出も手掛けているほか、2014年には宝塚月組公演のレビューで振付も担当している。そして『ジキル&ハイド』『皇太子ルドルフ』『モンテクリスト』などの名作を生んだ作曲家フランク・ワイルドホーンと作詞家ジャック・マーフィーコンビが楽曲を担当。さらに『ボニー&クライド』『デスノート』のアイヴァン・メンチェルが脚本を、『BEAUTIFUL:The Carol King Musical』のサウンドプロデュースで2015年度のグラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞したジェイソン・ハウランドが編曲を担当するなど、ブロードウェイのトップクリエイターを集めた豪華な制作陣も話題となっている。
2012年から企画され、翌年には第1次脚本を完成。2014年8月にはニューヨークで、2015年6月にはソウルで非公開のリーディングワークショップも行われていた。また、今年8月に実施された主・助演キャストのオーディションには、のべ2500名の応募があるなど、観客のみならず俳優からも注目されている作品であることを実証している。
公演が企画された2年前のプライベート・オーディションで、すでにオク・ジュヒョンが候補に挙がっており、2014年に彼女が発表したミュージカルの名曲を歌ったアルバム『GOLD』には、『マタ・ハリ』の主要ナンバーとなる「Be Careful With My Heart」を収録するなど、出演はほぼ間違いないと目されていたが、今回公式発表されたことで、さらなる期待を集めそうだ。
オク・ジュヒョンは出演を決めた理由について 「マタ・ハリが『ムーラン・ルージュ』の舞台上では ファム・ファタール的な魅力を披露し、愛する男のために運命の渦に巻き込まれていく純粋さを秘めたキャラクターという点に惹かれた」「作品性を高めるため、緻密に準備している制作陣への信頼感で出演を決めた」と広報を通じて伝えている。