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[OPERA]ヤン・ジュンモ演出 オペラ『リタ』楽しさ倍増でカムバック!

[OPERA]ヤン・ジュンモ演出 オペラ『リタ』楽しさ倍増でカムバック!

 

2015rita1ミュージカル俳優ヤン・ジュンモが演出家デビューして昨年話題を呼んだ、小劇場オペラ『リタ』が1年ぶりにカムバックし、プレスコールが11月10日に行われた。

オペラ『リタ』は19世紀初期に活躍したイタリアのオペラ作曲家、カエターノ・ドニゼッティがグスタフ・ヴァエズ(Gustav Vaez)の脚本をもとに、1841年に初演した作品。主人公リタは類まれなる美貌をもちながら、あまりにも気が強すぎるゆえ夫ベッペに暴力をふるうのも日常茶飯事。二人が営むカフェに、リタが死んだと思っていた元夫ガスパロが現れ、現夫ベッペとともに彼女を“押し付けあう”様をコミカルに描いた喜劇だ。

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大学では声楽を専攻した俳優ヤン・ジュンモは「以前からオペラへの出演オファーもあって、再び舞台に立つのは夢ですが、それにはミュージカルの仕事を一旦やめて準備しなくてはなりません。忠武アートホールでは毎年大型オペラを上演していますが、もう少し大衆的な作品はできないかということで、ミュージカル俳優として活動している私が演出を担当することになりました」と、演出家に変身した秘話を披露した。「誰もが気軽に見れるような、ミュージカルのファンたちも見にきてくれるような作品にしたかった」というヤン・ジュンモの言葉通り、ワイヤレスマイクの使用や、セリフをすべて韓国語にするなど、通常のオペラ作品にはないミュージカル的な方法も導入し、親しみやすさを心がけて作品を創り上げたという。

主人公リタの元夫と現夫を演じたミュージカル男優の二人は昨年に続き出演。ともに歌唱力には定評があるだけに、オペラ歌手顔負けの歌を聴かせてくれる。
なかでも今年は『ジーザス・クライスト・スーパースター』でユダ、ジーザスの両方を演じ、飛躍の1年となったチェ・ジェリムは複数の作品へを掛け持ちしながら『リタ』への出演となった。「昨年初演に参加して、作品を創る過程がとても楽しかったんです。音楽は伝統的なオペラですが、演技的な部分やストーリーはみんなで一緒に創作したものなので、並々ならぬ愛情があります。俳優として思いっきり楽しく演じられる作品にまた戻れて嬉しいですし、観客の皆さんにもその楽しさを届けられるよう頑張ります」と、作品への愛着を見せていた。

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(写真左から)リタの現夫ベッペ役のイ・ギョンス 、元夫ガスパロ役のチェ・ジェリム、リタ役のチャン・ユリ

昨年はヤン・ジュンモ自身が演じていたドニゼッティ役を、今年はチョ・スンチャンが引き受けた。二人はチェ・ミンチョル、キム・デジョンと4人でワイルドさと歌唱力が魅力の「セクシー童顔クラブ」というミュージカル俳優のグループを結成しているほどの仲。ミュージカルファンたちからはヤン・ジュンモと顔が似ているともっぱらの評判だ。わざわざヤン・ジュンモの席まで駆け寄り「似ているとよく聞きますが、本当に似てますか?」と言って記者たちを笑わせた彼は「『レ・ミゼラブル』のため出演できないので、自分と見た目が似ていて、同じように表現できる俳優が必要だと冗談ぽく演出家から電話がありました(笑)。長年同い年の友達として付き合いがありましたがそんな依頼を受けたのは初めてで、ジュンモを助ける、というよりも一緒に久々に楽しくやりたいという気持ちがありました。オペラに出演するのも初めてで新鮮ですし、とても楽しいです」と今回の初参加を楽しんでいるようだった。

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ヤン・ジュンモに代わり、ドニゼッティ役を演じたチョ・スンチャン「顔も似てますか?」

昨年と比較して内容的に大きく変化したところはないそうだが「昨年は2日間のみの公演だったので、昨年見れなかった観客にもう一度しっかりと作ったものを見せたかった」というヤン・ジュンモ演出家。日本のファンたちも見たがっていると伝えると「『リタ』はオペラのなかでもそれほど有名な作品じゃないのに『レ・ミゼラブル』で日本公演中に聞いたところによると、声楽を専攻した共演者が日本でも上演したことがあるそうです。キャラクターにぴったりな日本の俳優がいるので、この作品を日本でも公演したらどうだろう? と思っています。韓国まで見にいらっしゃるのは大変だと思うので、日本でも上演できればいいなと思います」と将来に期待が膨らむ嬉しい回答をしてくれた。

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声楽家並みの驚異的な歌声をもつイ・ギョンスは劇団四季出身のミュージカル俳優だ。リタに翻弄される気弱な夫がはまり役だが、ここまでコミカルな役柄は初めてだという。「台本にある通り演じているだけ」と謙遜していたものの「これほど出ずっぱりな作品はあまりないので10公演以上あったら死にそうになるかも」と笑っていた。そして唯一、本職のオペラ歌手であるリタ役のチャン・ユリは「私は韓国人ですが、韓国語で歌を歌うことがこんなに難しいとは思わなかったです(笑)。テンポも速いので歌詞を伝えるのがとても大変なんです。発声はベルカントで歌っていますが、言葉を投げるような唱法が最初はとても負担でした。それに演技の上手い俳優と共演したことで、演技というのはとても繊細で大変なことなんだなと感じました」と、ミュージカル俳優との共演により、学ぶ部分が多かったことを実感を込めて語っていた。

本公演では昨年以上にコメディ度がアップした印象で、特にチェ・ジェリムはガスパロのジゴロぶりをより大胆に演じて客席のファンを虜にしていたようだった。ヤン・ジュンモは「まだ決定したことは何もないが、今後ほかの作品へとシリーズ化したいと劇場スタッフと話している」ということで、“オペラ演出家”としての今後の活躍にも期待大だ。


2015ritaposter【公演情報】
オペラ『リタ』(리타)
2015年11月10日~15日 忠武アートホール 中劇場ブラック

<出演>
●リタ役:チャン・ユリ
●ベッペ役:イ・ギョンス
●ガスパロ役:チェ・ジェリム
●ドニゼッティ役:チョ・スンチャン

演出:ヤン・ジュンモ/音楽:メン・ソンヨン/脚本・韓国語詞:ハン・ジアン/監修:イ・ジへ/舞台:チェ・ヨンウン/衣装:チョ・ムンス/ヘアメイク:キム・ミンギョン/制作監督:Zakky

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ヤン・ジュンモ演出 オペラ『リタ』1年ぶりに帰還!

ヤン・ジュンモ演出 オペラ『リタ』1年ぶりに帰還!

 

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(写真上段)ガスパロ役のチェ・ジェリムとベッペ役のイ・ギョンス (写真下段)リタ役のチャン・ユリとドニゼッティ役のチョ・スンチャン

昨年、ソウル市内屈指の劇場、忠武アートホールが自主制作したコメディオペラ『リタ』が主演キャストはそのままに、1年ぶりに帰ってくる。『レ・ミゼラブル』日本版に続き、韓国版でもジャン・バルジャン役を演じる、ミュージカル俳優のヤン・ジュンモが、初めて演出家デビューを果たした作品だ。

19世紀イタリアを代表するオペラ作曲家、ガエターノ・ドニゼッティが1840年に生み出した名作古典劇『リタ』の舞台は、イタリアのベルガモにあるとある宿屋。気弱な夫ベッペを尻に敷いてやりたい放題の気が強い女主人リタが主人公だ。実はリタは再婚で、船乗りだった前夫ガスパロは行方不明になってしまい、ベッペと再婚していたのだった。しかし、ある日リタの宿屋に死んだと思っていたガスパロが客としてやってきて、ベッペはこれ幸いと手に余っていたリタをガスパロに返そうとするのだ。

猟奇的な妻、リタを演じるのは、オペラ歌手のチャン・ユリ。リタの最初の夫ガスパロ役には今年の『ジーザス・クライスト・スーパースター』で一躍スターダムにのし上がったチェ・ジェリム。リタの2番目の夫となるベッペ役には、劇団四季出身で『ゴースト』や『ブラック・メリー・ポピンズ』などに出演してきたイ・ギョンス。そして、原作者カエターノ・ドニゼッティ役には『三銃士』『ロビン・フッド』などでおなじみ、ヤン・ジュンモの盟友チョ・スンチャンが演じる。

演出のヤン・ジュンモを筆頭に、制作陣のほとんどはミュージカル畑のスタッフ。出演者もチャン・ユリ以外はミュージカル俳優だ。しかし、チェ・ジェリム、イ・ギョンスともに持ち前の高い歌唱力を生かして、オペラ歌手も顔負けの歌を披露する様は圧巻だ。昨年はヤン・ジュンモ自身が演じていたが、原作オペラにはないドニゼッティ役は、劇中まるでオペラを演出しているように舞台脇にいて、作品をよりコミカルにしてくれる。
一般的には堅苦しく考えがちなオペラを、ヤン・ジュンモが声楽を学んだ経験を生かして身近な作品として観客に見せたいと制作されただけに、小劇場ミュージカルのように舞台との距離も近く、誰もが楽しめる愉快な作品になっている。

オペラ『リタ』は11月10日から6日間、7公演のみ忠武アートホール 中劇場ブラックで上演される。


【公演情報】
オペラ『リタ』(리타)
2015年11月10日~15日 忠武アートホール 中劇場ブラック

<出演>
●リタ役:チャン・ユリ
●ベッペ役:イ・ギョンス
●ガスパロ役:チェ・ジェリム
●ドニゼッティ役:チョ・スンチャン

演出:ヤン・ジュンモ/音楽:メン・ソンヨン/脚本・韓国語詞:ハン・ジアン/監修:イ・ジへ/舞台:チェ・ヨンウン/衣装:チョ・ムンス/ヘアメイク:キム・ミンギョン/制作監督:Zakky

写真提供:忠武アートホール ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。

[MUSICAL]ヤン・ジュンモ『レ・ミゼラブル』で日本ミュージカルデビュー!

[MUSICAL]ヤン・ジュンモ『レ・ミゼラブル』で日本ミュージカルデビュー!

 

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ジャン・バルジャン役のヤン・ジュンモ ©Toho Theatrical Div.

『オペラ座の怪人』『ジキル&ハイド』『スウィーニー・トッド』をはじめ、韓国で多数の大作に主演してきたヤン・ジュンモ。パッション溢れる演技と声楽出身ならではの伸びのある歌唱力が持ち味だ。韓国ミュージカル界になくてはならない存在だが、現在は母国での活動を一時休止して、『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役で日本の舞台に立っている。昨年、キャスト発表された際には、日本で活動歴のない彼が主役を射止めたことは大抜擢と話題を呼んだが、4月13日から始まったプレビュー公演を経て迎えた17日の初日から、圧倒的な存在感を見せて目の肥えた日本のミュージカルファンも魅了している。

制作会社、東宝のプロデューサー、坂本義和は「プロローグシーンの稽古を最初に見たときの 衝撃は忘れられない。怒り、絶望、不安、そして再生への小さな希望を歌うジャン・バルジャンの姿が目に浮かぶほどリアリティを持って消化する力が圧倒的だった。初日が終わった後は、 長い歴史を持つ日本の『レ・ミゼラブル』にこれまでとは違う新しいジャン・バルジャンの登場を確信した」と語り、絶賛を惜しまなかったという。

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声楽で培った強く、伸びのある歌声が魅力 ©Toho Theatrical Div.

日本への出発前には「台詞や歌詞のみ日本語を覚えて練習した」と謙遜していたヤン・ジュンモだが、日本語での芝居経験がまったくなかったのが信じられないほど、劇中で1曲1曲しっかりと歌いこなしている点には注目だ。「感情表現が豊か」「まだ日本語が流暢ではないと知って驚いた」など、日本の観客も驚きをもって彼を迎えているようだ。また、4月16日のプレビュー公演最終日には、コンサートのために初来日中だった初代ジャン・バルジャンとして知られる、リビングレジェンド、コルム・ウィルキンソンが観劇に訪れてヤン・ジュンモら出演者たちと感動の対面も果たしている。

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ヤン・ジュンモとコルム・ウィルキンソン ©Toho Theatrical Div.

yjm3ヤン・ジュンモは初日を終えた所感をこう述べたという。
「カーテンコールで、観客の皆さんから長いスタンディングオベーションをいただき、これまで半年間苦労しながら準備してきたことが思い出されて涙が止まらなかったです。これから残りの公演期間も、この名作がもつメッセージを日本の観客にしっかりと伝えられるように努力したいです。日韓関係が良くない時期に出演が決まり、プレッシャーも大きかったですが、頑張って文化的和解ができるように微力ながら助けになるよう努めたいです」
まさに演技と歌を通して、日韓ミュージカルの架け橋となるべく頑張っている“ヤンバルジャン”の今後に期待したい。

『レ・ミゼラブル』は、6月1日に千秋楽を迎える東京公演のあと、名古屋、福岡、大阪、富山、静岡と9月下旬まで全国ツアーが行われる。
また韓国では、昨年ヤン・ジュンモが初演出&出演もこなして好評を得た、小劇場オペラ『リタ』を11月14日、15日に忠武アートホール 中劇場ブラックで再演予定だ。


yjm5【公演情報】
ミュージカル『レ・ミゼラブル』(日本版)
●2015年4月17日~6月1日 東京・帝国劇場(プレビュー公演:4月13日~16日)
●6月10日~30日 名古屋・中日劇場
●7月8日~8月1日 福岡・博多座
●8月8日~8月29日 大阪・梅田芸術劇場メインホール
●9月5日~9月7日 富山・オーパード・ホール
●9月17日~9月24日 静岡・静岡市清水文化会館 マリナート

⇒東宝公式サイト

写真提供:ブルーステージ ©韓劇.com All rights reserved. 記事・写真の無断使用・転載を禁止します。