ヤン・ジュンモ演出 オペラ『リタ』1年ぶりに帰還!

 

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(写真上段)ガスパロ役のチェ・ジェリムとベッペ役のイ・ギョンス (写真下段)リタ役のチャン・ユリとドニゼッティ役のチョ・スンチャン

昨年、ソウル市内屈指の劇場、忠武アートホールが自主制作したコメディオペラ『リタ』が主演キャストはそのままに、1年ぶりに帰ってくる。『レ・ミゼラブル』日本版に続き、韓国版でもジャン・バルジャン役を演じる、ミュージカル俳優のヤン・ジュンモが、初めて演出家デビューを果たした作品だ。

19世紀イタリアを代表するオペラ作曲家、ガエターノ・ドニゼッティが1840年に生み出した名作古典劇『リタ』の舞台は、イタリアのベルガモにあるとある宿屋。気弱な夫ベッペを尻に敷いてやりたい放題の気が強い女主人リタが主人公だ。実はリタは再婚で、船乗りだった前夫ガスパロは行方不明になってしまい、ベッペと再婚していたのだった。しかし、ある日リタの宿屋に死んだと思っていたガスパロが客としてやってきて、ベッペはこれ幸いと手に余っていたリタをガスパロに返そうとするのだ。

猟奇的な妻、リタを演じるのは、オペラ歌手のチャン・ユリ。リタの最初の夫ガスパロ役には今年の『ジーザス・クライスト・スーパースター』で一躍スターダムにのし上がったチェ・ジェリム。リタの2番目の夫となるベッペ役には、劇団四季出身で『ゴースト』や『ブラック・メリー・ポピンズ』などに出演してきたイ・ギョンス。そして、原作者カエターノ・ドニゼッティ役には『三銃士』『ロビン・フッド』などでおなじみ、ヤン・ジュンモの盟友チョ・スンチャンが演じる。

演出のヤン・ジュンモを筆頭に、制作陣のほとんどはミュージカル畑のスタッフ。出演者もチャン・ユリ以外はミュージカル俳優だ。しかし、チェ・ジェリム、イ・ギョンスともに持ち前の高い歌唱力を生かして、オペラ歌手も顔負けの歌を披露する様は圧巻だ。昨年はヤン・ジュンモ自身が演じていたが、原作オペラにはないドニゼッティ役は、劇中まるでオペラを演出しているように舞台脇にいて、作品をよりコミカルにしてくれる。
一般的には堅苦しく考えがちなオペラを、ヤン・ジュンモが声楽を学んだ経験を生かして身近な作品として観客に見せたいと制作されただけに、小劇場ミュージカルのように舞台との距離も近く、誰もが楽しめる愉快な作品になっている。

オペラ『リタ』は11月10日から6日間、7公演のみ忠武アートホール 中劇場ブラックで上演される。


【公演情報】
オペラ『リタ』(리타)
2015年11月10日~15日 忠武アートホール 中劇場ブラック

<出演>
●リタ役:チャン・ユリ
●ベッペ役:イ・ギョンス
●ガスパロ役:チェ・ジェリム
●ドニゼッティ役:チョ・スンチャン

演出:ヤン・ジュンモ/音楽:メン・ソンヨン/脚本・韓国語詞:ハン・ジアン/監修:イ・ジへ/舞台:チェ・ヨンウン/衣装:チョ・ムンス/ヘアメイク:キム・ミンギョン/制作監督:Zakky

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